ネイチャーゲーム&自然・趣味

ネイチャーゲームで知った自然。テニスやハーモニカ、ウォーキングなど遊びの世界。

「教育勅語」発言の柴山文科相、本当に大臣?

2018年10月25日 | 政治・社会
 またもや、大臣が「教育勅語にもいいところがある」発言です。過去にも同じ趣旨の発言があり、時の大臣もそれを追認するようなことをしてきており、このブログでも再三ふれてきました。
こんどは大臣の発言です。現代風にアレンジして…と、基本的には教育勅語を今の教育に活用する考えです。

 このような「教育勅語美化」発言は、現憲法の「国民主権」の立場に立てば考えられない発言です。なぜならば、この『教育勅語』は当時「主権者である天皇」が臣民である国民に向かって与えられたものであり、今は「国民主権」であり、このような形で天皇から国民に向かって与えられていいはずもありません。
 この「教育勅語」発言者も賛成という人も、自らを主権者としての国民ではなく、天皇の臣民になりたいと考えているのでしょうか。天皇主権に逆戻りして、国民主権という権利を放棄するというのでしょうか。

 第一に、教育勅語にある「親孝行」などの項目のように良いところもあるというのは、この「教育勅語」という性格を無視するものです。[勅語]というのは支配者が被支配者に対して下すものであり、民主主義とは相いれないものです。

 第二に、「教育勅語」の内容を正確に読み取っていないか、意図的に無視している人が良い所もあるなどと主張するのではないでしょうか。この「教育勅語」の文章の前段の「親孝行」や「兄弟仲良く」などは、後段にある「一旦緩急あれば義勇公に奉じ以て天壌無窮の皇運を扶翼すべし」のためのものであるとつながる内容です。まさに国家主義の時代に、個人は天皇の為、国家のために「命を投げ出しなさい」という明確な内容のものです。だからこそ、戦後、国会の衆参両方で無効の決議をして、再びこのような教育がなされないようにしたのでした。

 70年たって、そのような歴史を忘れているかのように、それを持ち出してきて「主権在民」「基本的人権の尊重」が当然の現代によみがえらせようという文科大臣は、教育をつかさどる資格はないでしょう。教育者のみならず、多くの宗教者が抗議の声を上げているのは当然です。
 なお、柴山文科大臣は東大出身で弁護士資格のある方だそうです。また、学歴とは何かと考えさせられます。自らも、主権者ではなく臣民として政治をするつもりなのでしょうか。「教育勅語」は主権者を国民と認めない内容であると国会決議で破棄したものを、今、良いとするような方が教育のトップにいるというのは大変な時代になったものです


最新の画像もっと見る

コメントを投稿