信じるものは騙される：愛情ホルモンと特殊詐欺

＞オキシトシンを摂取することで、不安／恐怖脳（扁桃体）の活動が弱くなりその結果、多少騙されても騙され続けるという行動を取るようです。

オキシトンと言えば、Ｄ党ですね。成程納得です。


脳科学　リハビリテーション

ーー信じるものは騙される：愛情ホルモンと特殊詐欺ーー

特殊詐欺の被害金額は昨年500億円を突破したらしいですが、なぜこうもヒトは身内を語った詐欺に引っかかりやすいのでしょうか。

今日取り上げる論文は愛情ホルモンオキシトシンと信頼行為の関係について調べたものです。

このオキシトシンというホルモンは出産や養育に関わってヒトを優しく愛情深くする作用があるのですが

今日の論文では、このホルモンを摂取することで多少騙されても、お金を与え続けうることが示されています。

というのもオキシトシンを摂取することで、不安／恐怖脳（扁桃体）の活動が弱くなり

その結果、多少騙されても騙され続けるという行動を取るようです。

特殊詐欺は身内を語ったり、仲間意識を植え付けたり、古典的なものでは結婚詐欺というものもありますが、

これらに共通するのは身内・仲間・愛情というオキシトシンが絡みそうなものであり

愛情・信頼を強化するオキシトシンが出やすい状況に持って行ってから騙しにかかるというのが詐欺の肝になる部分なのかなと思いました。

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以下の記事に触発されて

http://ibaya.hatenablog.com/entry/2014/10/21/091846

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http://www.pnas.org/content/106/27/11382.full

【要旨】

信頼と信頼の裏切りは人間社会に普遍的に見られるものである。近年の研究ではオキシトシンが信頼を高めることが報告されている。本研究では信頼と信頼の裏切りへの順応課題を二重盲検法でオキシトシンを摂取し行い、オキシトシンが信頼と信頼の裏切りへの順応にどのような影響を与えるかについて調査した。結果オキシトシンを摂取することで、信頼が裏切られていたことがわかっても被験者の行動に変化が見られないことが示された。プラセボ群の比較では恐怖／不安情動に関わる扁桃体と行動変化に関わる線条体に相違が認められた。このことからオキシトシンを摂取することで裏切りがある場合でも（扁桃体の活動を抑制して）裏切りへの適応行動を変化させることが考えられた。この結果は社会的な交流を避ける自閉症や慢性不安障害についての理解を深めうると考える。

http://www.cell.com/neuron/abstract/S0896-6273(08)00327-9?_returnURL=http%3A%2F%2Flinkinghub.elsevier.com%2Fretrieve%2Fpii%2FS0896627308003279%3Fshowall%3Dtrue&cc=y%3D

Neuron. 2008 May 22;58(4):639-50. doi: 10.1016/j.neuron.2008.04.009.
Oxytocin shapes the neural circuitry of trust and trust adaptation in humans.
Baumgartner T1, Heinrichs M, Vonlanthen A, Fischbacher U, Fehr E.
Author information
Abstract
Trust and betrayal of trust are ubiquitous in human societies. Recent behavioral evidence shows that the neuropeptide oxytocin increases trust among humans, thus offering a unique chance of gaining a deeper understanding of the neural mechanisms underlying trust and the adaptation to breach of trust. We examined the neural circuitry of trusting behavior by combining the intranasal, double-blind, administration of oxytocin with fMRI. We find that subjects in the oxytocin group show no change in their trusting behavior after they learned that their trust had been breached several times while subjects receiving placebo decrease their trust. This difference in trust adaptation is associated with a specific reduction in activation in the amygdala, the midbrain regions, and the dorsal striatum in subjects receiving oxytocin, suggesting that neural systems mediating fear processing (amygdala and midbrain regions) and behavioral adaptations to feedback information (dorsal striatum) modulate oxytocin's effect on trust. These findings may help to develop deeper insights into mental disorders such as social phobia and autism, which are characterized by persistent fear or avoidance of social interactions.



2015年7月19日 · 公開 · アルバム: タイムラインの写真


D党推奨オキシトシン (ホーマー)2016-06-04 11:26:17

https://m.facebook.com/sinkeikagaku/posts/885396338195228:0
笑える

情報有難う御座います。