『あさが来た』10週、「お姉ちゃんの旅立ち」の長文ネタバレ感想まとめ、その2。
感動回とコント回のまわしかたが秀逸な10週後半。
【前半はこちら】
→『あさが来た』10週その1.惣兵衛の和歌山プレゼン、五代さんの脳内祝言、NHKの本気お披露目会。
関連リンク
・『あさが来た』9週その2.ペンギンのように胸を張って光を浴びて。
・『あさが来た』9週その1.五代さんの憂鬱と菊さんの優しさ。
・『あさが来た』第8週、それぞれの気持ち、旅立ち
『まれ』、『あまちゃん』他、朝ドラ関係の記事はこちら。
・朝ドラ感想記事のまとめ。
■はつと藍之助、大阪最後の夜
「あさちゃん!」
はつたちが大阪で過ごす最後の夜は、あさと共に。
「まあそない言うたかて、わて男でもいっこもしっかりしてんけとな」
「うん!」
「『うん』やあれへんがな」
自虐ボケを自分から振っておいて、傷ついてる。
新次郎、ああ新次郎。
「おまえはもうすぐお兄ちゃんや。男たるものしっかりお母ちゃんを守ってええ男になりや」
新次郎さん、昨日惣兵衛にも『ええ男』って言ってた。
藍之助も惣兵衛のように力強く女性を守る男になるんだよ、ってメッセージかな。
新次郎と惣兵衛の男飲みのその後は描かれてなかったけど。
新次郎は新次郎で、惣兵衛への憧れもあるのかもしれない。
人が変わったように生き生きとしている姿や、離れても帰ってくるはつとの絆。
それがまた新次郎の「トラウマ」をちまちま刺激してるのかもしれないってのは邪推かな。
■お姉ちゃんはお見通し
個人的にあさの怒ってる顔はとても好き。
一般的な意味での奥さんの強さかなあ。
ましてやこの時代、奥さんがあまり前に出てくることはなかったことは承知のことだけど、
それでも感情表現をあらわにしてるのに人間らしさを感じる。
「正直にいいなはれ。やきもちやて」
「やきもちだす……」
藍之助の心情がにじみでてる顔www
「母ちゃん、このおじちゃんおばちゃんたち何か面白い」ってww
「そういう憧れだすか」
あさが美和さんに嫉妬した直後。
「五代さんはどうなの」とはつがあさに尋ねて。
あさは、新次郎が五代さんに嫉妬してるだなんて考えてもいない。
それもこれもお姉ちゃんはお見通し。
■お師匠さんもファーストピングイン
美和さんの会わしてもらいたいお人はどなただろ。
先週、社交場にビールの話に食いついていたから、それに関係してる人かな。
という月曜日にまかれた種が
「うちも誰かさんみたいにファーストペンギンになってみたいんだす」
水曜日に回収。
大阪商人が気さくに集まって話し合える場を「うちに作れしまへんやろか」と美和さん。
五代さんの1878年の大阪商工会議所かな?
どんなに艶っぽいお師匠さんでもあさじゃないとなびかない。
あさには「仕事の話もいいけどラブの話をしよう」って言って散々な目にあったくせに。
美和さんには「いいから仕事の話」って。
五代はん、ああ五代はん。
(エスコートする姿もええ男)
■「お嬢様」
「今井の奥様に手紙書かな。
お二人ともそれぞれ違う苦労しはったけど、こないにお互いが助け合うてそれぞれの道歩んではりますいうて…」
梨江さんから託された嫁ぐ娘たちを守っていく。
その役目を忘れないうめの言葉。
藍之助があさのパチパチはんで遊んでるの見て、初回を思い出したんだけども。
藍之助、さすがお上品。
もしかしたら菊さんが藍之助にそろばんパチパチさせてたのかなとか。
もしかしたら養子フラグかなとか。
そういう想像が面白い。
■新次郎(と亀助)、走る!
この流れからすると
亀助が町外れの店ではつの箏を見つける
↓
加野屋に知らせに行く
↓
新次郎とまた町外れに行く
↓
加野屋に戻る
↓
多分直前まで亀助さんが持って走ってたけど、はつに渡すのは新次郎。
亀助さん、2往復したのに不憫でww
■姉妹の箏
京都で言ってたね。
あさがお箏上手になったら、大阪でまた一緒に弾こうって。
よかったね。やっとだね。
はつにとってお琴は姉妹の絆であると同時に、
初期の山王寺屋での辛い時期を一緒に乗り越えた盟友でもあり。
ひとり琴を弾いていたはつの思いは今は過去のものだけど、
はつ自身も10年後そうなってるとは予想してなかったろうな。
しっかし立派なお箏。
詳しくないからわかんないけど、博物館とかで見るようなやつだわ。
懐かしい連弾。
時代は変わっても、二人の立ち位置が変わっても、衣装なんてまるで変わっても、音は変わらない。
やっぱりはつの箏とあさの箏の弾き方は少し違うんだね。
(画像2、3枚目はNHKサイトよりお借りしました)
自分が贈った露芝のお着物より、箏が心残りだった惣兵衛。
「自分が何をしてあげたか」よりも「相手が今何を望んでいるか」をきちんと考えられるって素晴らしい。
もちろんはつは露芝の着物でも充分喜んだとは思うけど、素晴らしい。
昨日のはつの言葉から「箏だけは負けない自信あるやろ」って思ったのかもしれないし。
大阪の思い出でもあるはつの箏の音を聴きたいと思ったのかもしれないし。
惣兵衛の思いはいろんなものがあるのだろうけど、この幸せそうな表情な。
シャボン玉。
大きく膨らんで夕日に輝いて、ある日パチンと弾けて。
それでもその美しさは目に焼き付いて。
そんな姉妹の少女時代の象徴なのかな。
最後に「上手やなぁ」って言ったのもはつの箏への賛辞に聞こえるてピッと引き締まる。
■誰かのために
「後生だす。持っていっとくなはれ」
新次郎はもちろん惣兵衛のためもあるだろうけど、半分はあさのために頼んだんだと思う。
はつ一家が失踪したことであれだけ落ち込んだあさが、はつと離れて暮らすことになる。
せめて繋がりをと。
それにしても人妻の、妻の姉の手を握って「後生だす」って。
ナチュラルにイケメン。
「何で新次郎様はあさを選びはったんだすか?」
なんで聞き出す瞬間後ろ姿でシルエットなん!
表情でないから余計気になるじゃん!!
いやそれがいいんだけど!!超いいけど!!
(脚本と演出に転がされてる気がするこの頃。)
新次郎があさのため、とすると。
はつの問いかけも半分は自分のため、半分は美和さんに嫉妬してたあさのためだと思う。
というかあさのことが気になって、聞いてるんだと思うの。
「それが定めやったんやて分かりつつも、何か喉に刺さった小骨のようにずっと心に引っ掛かって取れへんかったんだす」
第1週に刺していた許婚チェンジがここで思いっきり顔を出すとは思いもしなかった。
「何でなったんやろなぁ?」
「まだこないに小さな女の子が頭にカエル載せて走り回ってましたんや。それがあさだす」
見たくかったラクダじゃなくても、カエルを載せた女の子に会えた。
面白かった。
それが新次郎の「わて、あさちゃん好きやで」なんだなあ。
「ラクダなんか見られへんんかってもこの子見てたらおかしいなぁ」
「あさを選んだのに何か理由があるとしたら、ただそれだけのことだす」
あの正吉さんとよのさん、それから愉快な番頭さんたちの中で育ってきた新次郎。
初恋の理由も「おかしいか」つまり「笑顔でいられるか」なのかな。
新次郎とはつに限らず、菊さんや惣兵衛、あさもそう。
『ただそれだけのこと』に傷つき、それから救われてるのかなって思う。
はつが「何でだす?」と新次郎に聞くこと。
全体的に「ここが許婚チェンジ話のオチですよ」とわかりやすく示してくれたものなのかもしれない。
それは多分、ふたりとも対比されるのではなく、ふたりとも幸せになった証拠かなあ。
「他の男の方やったらあさは閉じ込められて人が変わってしまうか逃げ出して今井の家に帰るかのどちらかだす」
盗み聞きするあさが蔵に閉じ込められたはつのように見えて、ハッとした。
あのとき思ったな。
これがあさだったら、って。
「今はそのうちあさに置いてかれそうで、不安になるくらいだすわ」
新次郎の本音。
そういえば新次郎は兄を看取ってる。
あさが力強いばかりに、いつか先立ってしまうんじゃないかってそれだけが新次郎の本当の不安なのかな。
「せやからどうかご自分に自信持っとくなはれ」
「洋行帰りの人に負けたらあきまへんで」
あさの人生の卵を温めるのが新次郎の役目、を示唆するようなはつの言葉だけど。
これまたはつは自分自身に言い聞かせてるのかもしれないな。
惣兵衛が言ってたように、自信持て!と。
そういえば五代はんも、一目惚れとか運命とか言ってたなあ。
五代さんと新次郎、あさへの思いだけじゃなくて、根本は実はとっても似てるのかも。
はつが閉じ込められて惣兵衛が開けられなかった扉、あさが開けられなかった寺町の扉。
それを軽々開けていく新次郎は見ていて気持ちがいい。
物語や登場人物の間に爽やかな風が通る感じ。
■最後の夜
(子はつと子あさに涙腺崩壊)
思えば、この姉妹のシーンからぐいぐいのめりこんでったな。時代は違うけど、姉妹って変わらないんだなあって。
「うちな、ずーっとあんたにやきもち妬いてましたんや」
おじいちゃんに構ってもらえてたこと、許婚さんに恋文もらってたこと、ええお布団でねていること。
あの日「あさ、そこから何が見えるん?」と木登りするあさと忠政に呼びかけていたはつ。
許婚さんに恋文もらってたこと、今は惣兵衛も負けじとはつ大好きだけどあの頃のはつは不安で仕方なかった。
回想シーンでもそれは描かれた。
いいお布団、これはきっと直前の描写、藍之助のためかな。
はつのやきもちは全部繋がってる。
流れるようなストーリーに改めて「すげえ」と。
「人が生きるいう事が少ーしだけ分かってきた気ぃしますのや」
自分の「さだめ」に向き合ってきたはつだからこそ言える言葉なのかな。
それできっと、この言葉はあさの人生に大きな影響を与えるのかもな。
「うちらもう子供やあれへんのだすなあ」
言葉とは裏腹に子供、妹のままのようなあさ。
でも姉妹ってそういうものなのかも。
これから姉妹の関係性が描かれるのは多くはないだろうけど、変わるものと変わらないものを見続けたい。
「お互い精いっぱい、お家守ろな?」
「お互い精いっぱい、幸せになろな」
京都で最後にお箏をひいたときの約束にひとつ追加で「精いっぱい幸せになろう」って。
お家を守ること、夫婦、幸せ、それぞれが人それぞれを改めて実感。
もうほんとなんなの??
梨江さんがへそくりあげようとするシーンや、あさとはつの絡みのパート。
日本全国の長女や第一子を泣かしにきてるの??
朝からやめろよBK(T ^ T)←褒めてる
「あさがはつと大阪で再会するようになるのは、このあとずっと後のことになります」
お杉さん、優しいナレーションありがとう。
眉山家の子供キャストも出たしね。
フィクションのはつパートが、どうあさの人生に関わるか楽しみ。
■えらいこっちゃ
「えらいこっちゃ!えらいこっちゃ!」
えらいこっちゃ。
新次郎が巾着ブンブンなしで走っとる。
壺にぶつかりそうなのにきちんと回避しとる。
こらえらいこっちゃ。
「どうかしたましたんか」
「お家の一大事というか何と言うかその…すんまへん!!」
残念ながら、五代はんはお呼びではないんだす。
あさと五代さんの関係をさっぱり描いてるから、ドロドロしない。
(というか五代さんはあさヲタだけど、あさからみたらアウトオブ眼中ってだけなんだけど。そこが面白いんだけど)
■それぞれの恋の行方は
「わてなぁ、うれしい事があるといっつも雨が降りますのや」
新次郎への想いをくすぶらせてるふゆが切ないな。
新次郎にとっては嬉し涙だけど、ふゆにもとっては辛い涙。
笑顔が切ない。
「なるほど、あんたにもあったみたいだすなぁ。熱病にかかったことだす」
「そらもったいないこっちゃ」
「え……?」
「あ……」
雁助さん、試しにいじってみたが照れてしまったし。
うめさんも照れてボケ切れず。
なんていじらしい大人のオフィスラブの図。
■ややこはめでたい
「わてがお父ちゃんか…」
「わしおじいちゃんか…」
「たまらんなぁ!!」
この親子がたまらん。
「あんさんとこやや子でけたてほんまだすのか」
顔に出ちゃうタイプのよのさんも可愛い。
■ややこが出来るということ
「そやけど、ややこができる事は病気やあれへんのさかい」
まあ、あさの言う事も間違いではないんだがなあ……
「何言いよっとですか!子を産むことは病よりもっと体や命に関わりのあることなんばい。
体の中でややこが大きゅうなるっちゅうことは大事なんばい。バカにしたらいかんとよ!」
うん、カズさんのほうが正論。
これ電車の優先席のところに貼っておこう。
「まだ想像でけへんなぁ」
「できたー!」→「生まれるー!」→「生まれたー!」はよくあるけど。
妊娠初期が描かれるのはなんか新鮮。
想像もつかないあさの言葉にも「うんうん」って。
■はつと惣兵衛の物語。
菊さんが立派なお着物を脱いだ。
それだけで「ああ菊さんも、惣兵衛についていくと心から決めたんだな」とわかる。
山王寺屋、眉山家、はつと菊が『お家を守る』。
もうひとつのストーリーも新しいスタートか。
お ま え 誰 だ ?!( ゜д゜)
本人たちは新しい生活になじんできているようですが……
観ている側として惣兵衛のザンギリ頭に馴染むのにはもうちょっと時間がかかりそうです。
「白蛇はんはな、幸せを呼ぶ言いますのやで」
まだ嫁ぐ前に子あさが子はつに話していた「幸せを呼ぶ白蛇」。
よかったね、はつ。
昨日姉妹の少女時代を思い出させておいて、この話はじんわりくるなあ。
藍之助と同い年くらいかな。
「もういっぺん探してみる!」
元白蛇なら目の前にいるけども、
藍之助が探したいのは『幸せを呼ぶ白蛇』なんだろうな。
無邪気な一言だけど、はつの人生も『この家の幸せを守っていく幸せ』と次のステージに入ったってのがわかる。
藍「今なそこに白蛇がいてたんやで」
は「ほんまに?そらお父ちゃんや」
藍「蛇は怖いなぁ」
は「そないなことあれへん。蛇さんも黒くなったり橙色になったりするんやで。それにかいらしいて『ついったー』で『とれんど入り』するんやて」
(実際に『惣兵衛』はしょっちゅうトレンド入りしております
ところで
???「誰でもよーい!
はつさんご一家のところにTOKIOの面々をつれてこーい!!」
スタッフ「眉山さんちが和歌山の土地を開拓しているので手伝ってあげてください」
城島「眉山さん?誰?」
国分「リーダー知らないの?ほら、大阪の山王寺屋さんだよ」
長瀬「で、開拓ってどのレベルで?」
山口「土は大丈夫?あ、みかんね。なるほど」
松岡「川に橋かけようぜ」
国分「水路とあとトロッコはどうする?」
山口「蜂もいけるんじゃん?養蜂」
城島「よしゃ、重機任せとけ」
数日後。
松岡「こんにちはー!」
■追伸が本文
「追伸。うちはそれほどでもなかったけど、お母はんはうちらを産むときとてもつわりが辛く、生まれるまで死ぬような思いをしたと聞きました」
はつさんのお手紙は追伸が本文でした。
新次郎の表情がみるみるうちに変わって、ネオ新次郎が覚醒していくのに思わず吹き出してしまった。
■新次郎の覚醒
「かまへんか、お父ちゃん…いや、八代目!」
誰 だ お ま え 。
「(大声で)任しといて!」
急 変 す る に も 程 が あ る 。
そんなこんなで覚醒した新次郎ですが。
なんか冒険しとる!楽しそう!
新次郎の場合だと船でも酔ってそうな子なので、
まず本州を脱して九州に辿り着いたことを褒めてあげたい。
うめ、しっかり新次郎を守るのですよ。←ヒロインは新次郎。
■気持ち悪い!
米炊くセットと小道具には不自由しないBK。
「嫌や、あかん」
「気持ち悪い!」
今週結構神回多かったと思うんだけども。
〆に「気持ち悪い!」とアップでヒロイン(一応)に、言わせる制作さん、おいこら。
その「そう来るか!」が見ていて爽快、いいぞもっとやれ。
■来週の「あさが来た」は…
来週も気になるぞ。
・週タイトルが「九転び十起き」
・ややこ生まれた
・さっぱりぽんの破壊力
・五代さんどうした?
・雁助さんどうした?
・赤ん坊を抱いて待つ新次郎ああヒロイン新次郎
・えっ炭坑爆発…?
・えっえっカズさん泣いてるってことは……?
■おまけ、スピンオフを考えよう。
感動回とコント回のまわしかたが秀逸な10週後半。
【前半はこちら】
→『あさが来た』10週その1.惣兵衛の和歌山プレゼン、五代さんの脳内祝言、NHKの本気お披露目会。
関連リンク
・『あさが来た』9週その2.ペンギンのように胸を張って光を浴びて。
・『あさが来た』9週その1.五代さんの憂鬱と菊さんの優しさ。
・『あさが来た』第8週、それぞれの気持ち、旅立ち
『まれ』、『あまちゃん』他、朝ドラ関係の記事はこちら。
・朝ドラ感想記事のまとめ。
■はつと藍之助、大阪最後の夜
「あさちゃん!」
はつたちが大阪で過ごす最後の夜は、あさと共に。
「まあそない言うたかて、わて男でもいっこもしっかりしてんけとな」
「うん!」
「『うん』やあれへんがな」
自虐ボケを自分から振っておいて、傷ついてる。
新次郎、ああ新次郎。
「おまえはもうすぐお兄ちゃんや。男たるものしっかりお母ちゃんを守ってええ男になりや」
新次郎さん、昨日惣兵衛にも『ええ男』って言ってた。
藍之助も惣兵衛のように力強く女性を守る男になるんだよ、ってメッセージかな。
新次郎と惣兵衛の男飲みのその後は描かれてなかったけど。
新次郎は新次郎で、惣兵衛への憧れもあるのかもしれない。
人が変わったように生き生きとしている姿や、離れても帰ってくるはつとの絆。
それがまた新次郎の「トラウマ」をちまちま刺激してるのかもしれないってのは邪推かな。
■お姉ちゃんはお見通し
個人的にあさの怒ってる顔はとても好き。
一般的な意味での奥さんの強さかなあ。
ましてやこの時代、奥さんがあまり前に出てくることはなかったことは承知のことだけど、
それでも感情表現をあらわにしてるのに人間らしさを感じる。
「正直にいいなはれ。やきもちやて」
「やきもちだす……」
藍之助の心情がにじみでてる顔www
「母ちゃん、このおじちゃんおばちゃんたち何か面白い」ってww
「そういう憧れだすか」
あさが美和さんに嫉妬した直後。
「五代さんはどうなの」とはつがあさに尋ねて。
あさは、新次郎が五代さんに嫉妬してるだなんて考えてもいない。
それもこれもお姉ちゃんはお見通し。
■お師匠さんもファーストピングイン
美和さんの会わしてもらいたいお人はどなただろ。
先週、社交場にビールの話に食いついていたから、それに関係してる人かな。
という月曜日にまかれた種が
「うちも誰かさんみたいにファーストペンギンになってみたいんだす」
水曜日に回収。
大阪商人が気さくに集まって話し合える場を「うちに作れしまへんやろか」と美和さん。
五代さんの1878年の大阪商工会議所かな?
どんなに艶っぽいお師匠さんでもあさじゃないとなびかない。
あさには「仕事の話もいいけどラブの話をしよう」って言って散々な目にあったくせに。
美和さんには「いいから仕事の話」って。
五代はん、ああ五代はん。
(エスコートする姿もええ男)
■「お嬢様」
「今井の奥様に手紙書かな。
お二人ともそれぞれ違う苦労しはったけど、こないにお互いが助け合うてそれぞれの道歩んではりますいうて…」
梨江さんから託された嫁ぐ娘たちを守っていく。
その役目を忘れないうめの言葉。
藍之助があさのパチパチはんで遊んでるの見て、初回を思い出したんだけども。
藍之助、さすがお上品。
もしかしたら菊さんが藍之助にそろばんパチパチさせてたのかなとか。
もしかしたら養子フラグかなとか。
そういう想像が面白い。
■新次郎(と亀助)、走る!
この流れからすると
亀助が町外れの店ではつの箏を見つける
↓
加野屋に知らせに行く
↓
新次郎とまた町外れに行く
↓
加野屋に戻る
↓
多分直前まで亀助さんが持って走ってたけど、はつに渡すのは新次郎。
亀助さん、2往復したのに不憫でww
■姉妹の箏
京都で言ってたね。
あさがお箏上手になったら、大阪でまた一緒に弾こうって。
よかったね。やっとだね。
はつにとってお琴は姉妹の絆であると同時に、
初期の山王寺屋での辛い時期を一緒に乗り越えた盟友でもあり。
ひとり琴を弾いていたはつの思いは今は過去のものだけど、
はつ自身も10年後そうなってるとは予想してなかったろうな。
しっかし立派なお箏。
詳しくないからわかんないけど、博物館とかで見るようなやつだわ。
懐かしい連弾。
時代は変わっても、二人の立ち位置が変わっても、衣装なんてまるで変わっても、音は変わらない。
やっぱりはつの箏とあさの箏の弾き方は少し違うんだね。
(画像2、3枚目はNHKサイトよりお借りしました)
自分が贈った露芝のお着物より、箏が心残りだった惣兵衛。
「自分が何をしてあげたか」よりも「相手が今何を望んでいるか」をきちんと考えられるって素晴らしい。
もちろんはつは露芝の着物でも充分喜んだとは思うけど、素晴らしい。
昨日のはつの言葉から「箏だけは負けない自信あるやろ」って思ったのかもしれないし。
大阪の思い出でもあるはつの箏の音を聴きたいと思ったのかもしれないし。
惣兵衛の思いはいろんなものがあるのだろうけど、この幸せそうな表情な。
シャボン玉。
大きく膨らんで夕日に輝いて、ある日パチンと弾けて。
それでもその美しさは目に焼き付いて。
そんな姉妹の少女時代の象徴なのかな。
最後に「上手やなぁ」って言ったのもはつの箏への賛辞に聞こえるてピッと引き締まる。
■誰かのために
「後生だす。持っていっとくなはれ」
新次郎はもちろん惣兵衛のためもあるだろうけど、半分はあさのために頼んだんだと思う。
はつ一家が失踪したことであれだけ落ち込んだあさが、はつと離れて暮らすことになる。
せめて繋がりをと。
それにしても人妻の、妻の姉の手を握って「後生だす」って。
ナチュラルにイケメン。
「何で新次郎様はあさを選びはったんだすか?」
なんで聞き出す瞬間後ろ姿でシルエットなん!
表情でないから余計気になるじゃん!!
いやそれがいいんだけど!!超いいけど!!
(脚本と演出に転がされてる気がするこの頃。)
新次郎があさのため、とすると。
はつの問いかけも半分は自分のため、半分は美和さんに嫉妬してたあさのためだと思う。
というかあさのことが気になって、聞いてるんだと思うの。
「それが定めやったんやて分かりつつも、何か喉に刺さった小骨のようにずっと心に引っ掛かって取れへんかったんだす」
第1週に刺していた許婚チェンジがここで思いっきり顔を出すとは思いもしなかった。
「何でなったんやろなぁ?」
「まだこないに小さな女の子が頭にカエル載せて走り回ってましたんや。それがあさだす」
見たくかったラクダじゃなくても、カエルを載せた女の子に会えた。
面白かった。
それが新次郎の「わて、あさちゃん好きやで」なんだなあ。
「ラクダなんか見られへんんかってもこの子見てたらおかしいなぁ」
「あさを選んだのに何か理由があるとしたら、ただそれだけのことだす」
あの正吉さんとよのさん、それから愉快な番頭さんたちの中で育ってきた新次郎。
初恋の理由も「おかしいか」つまり「笑顔でいられるか」なのかな。
新次郎とはつに限らず、菊さんや惣兵衛、あさもそう。
『ただそれだけのこと』に傷つき、それから救われてるのかなって思う。
はつが「何でだす?」と新次郎に聞くこと。
全体的に「ここが許婚チェンジ話のオチですよ」とわかりやすく示してくれたものなのかもしれない。
それは多分、ふたりとも対比されるのではなく、ふたりとも幸せになった証拠かなあ。
「他の男の方やったらあさは閉じ込められて人が変わってしまうか逃げ出して今井の家に帰るかのどちらかだす」
盗み聞きするあさが蔵に閉じ込められたはつのように見えて、ハッとした。
あのとき思ったな。
これがあさだったら、って。
「今はそのうちあさに置いてかれそうで、不安になるくらいだすわ」
新次郎の本音。
そういえば新次郎は兄を看取ってる。
あさが力強いばかりに、いつか先立ってしまうんじゃないかってそれだけが新次郎の本当の不安なのかな。
「せやからどうかご自分に自信持っとくなはれ」
「洋行帰りの人に負けたらあきまへんで」
あさの人生の卵を温めるのが新次郎の役目、を示唆するようなはつの言葉だけど。
これまたはつは自分自身に言い聞かせてるのかもしれないな。
惣兵衛が言ってたように、自信持て!と。
そういえば五代はんも、一目惚れとか運命とか言ってたなあ。
五代さんと新次郎、あさへの思いだけじゃなくて、根本は実はとっても似てるのかも。
はつが閉じ込められて惣兵衛が開けられなかった扉、あさが開けられなかった寺町の扉。
それを軽々開けていく新次郎は見ていて気持ちがいい。
物語や登場人物の間に爽やかな風が通る感じ。
■最後の夜
(子はつと子あさに涙腺崩壊)
思えば、この姉妹のシーンからぐいぐいのめりこんでったな。時代は違うけど、姉妹って変わらないんだなあって。
「うちな、ずーっとあんたにやきもち妬いてましたんや」
おじいちゃんに構ってもらえてたこと、許婚さんに恋文もらってたこと、ええお布団でねていること。
あの日「あさ、そこから何が見えるん?」と木登りするあさと忠政に呼びかけていたはつ。
許婚さんに恋文もらってたこと、今は惣兵衛も負けじとはつ大好きだけどあの頃のはつは不安で仕方なかった。
回想シーンでもそれは描かれた。
いいお布団、これはきっと直前の描写、藍之助のためかな。
はつのやきもちは全部繋がってる。
流れるようなストーリーに改めて「すげえ」と。
「人が生きるいう事が少ーしだけ分かってきた気ぃしますのや」
自分の「さだめ」に向き合ってきたはつだからこそ言える言葉なのかな。
それできっと、この言葉はあさの人生に大きな影響を与えるのかもな。
「うちらもう子供やあれへんのだすなあ」
言葉とは裏腹に子供、妹のままのようなあさ。
でも姉妹ってそういうものなのかも。
これから姉妹の関係性が描かれるのは多くはないだろうけど、変わるものと変わらないものを見続けたい。
「お互い精いっぱい、お家守ろな?」
「お互い精いっぱい、幸せになろな」
京都で最後にお箏をひいたときの約束にひとつ追加で「精いっぱい幸せになろう」って。
お家を守ること、夫婦、幸せ、それぞれが人それぞれを改めて実感。
もうほんとなんなの??
梨江さんがへそくりあげようとするシーンや、あさとはつの絡みのパート。
日本全国の長女や第一子を泣かしにきてるの??
朝からやめろよBK(T ^ T)←褒めてる
「あさがはつと大阪で再会するようになるのは、このあとずっと後のことになります」
お杉さん、優しいナレーションありがとう。
眉山家の子供キャストも出たしね。
フィクションのはつパートが、どうあさの人生に関わるか楽しみ。
■えらいこっちゃ
「えらいこっちゃ!えらいこっちゃ!」
えらいこっちゃ。
新次郎が巾着ブンブンなしで走っとる。
壺にぶつかりそうなのにきちんと回避しとる。
こらえらいこっちゃ。
「どうかしたましたんか」
「お家の一大事というか何と言うかその…すんまへん!!」
残念ながら、五代はんはお呼びではないんだす。
あさと五代さんの関係をさっぱり描いてるから、ドロドロしない。
(というか五代さんはあさヲタだけど、あさからみたらアウトオブ眼中ってだけなんだけど。そこが面白いんだけど)
■それぞれの恋の行方は
「わてなぁ、うれしい事があるといっつも雨が降りますのや」
新次郎への想いをくすぶらせてるふゆが切ないな。
新次郎にとっては嬉し涙だけど、ふゆにもとっては辛い涙。
笑顔が切ない。
「なるほど、あんたにもあったみたいだすなぁ。熱病にかかったことだす」
「そらもったいないこっちゃ」
「え……?」
「あ……」
雁助さん、試しにいじってみたが照れてしまったし。
うめさんも照れてボケ切れず。
なんていじらしい大人のオフィスラブの図。
■ややこはめでたい
「わてがお父ちゃんか…」
「わしおじいちゃんか…」
「たまらんなぁ!!」
この親子がたまらん。
「あんさんとこやや子でけたてほんまだすのか」
顔に出ちゃうタイプのよのさんも可愛い。
■ややこが出来るということ
「そやけど、ややこができる事は病気やあれへんのさかい」
まあ、あさの言う事も間違いではないんだがなあ……
「何言いよっとですか!子を産むことは病よりもっと体や命に関わりのあることなんばい。
体の中でややこが大きゅうなるっちゅうことは大事なんばい。バカにしたらいかんとよ!」
うん、カズさんのほうが正論。
これ電車の優先席のところに貼っておこう。
「まだ想像でけへんなぁ」
「できたー!」→「生まれるー!」→「生まれたー!」はよくあるけど。
妊娠初期が描かれるのはなんか新鮮。
想像もつかないあさの言葉にも「うんうん」って。
■はつと惣兵衛の物語。
菊さんが立派なお着物を脱いだ。
それだけで「ああ菊さんも、惣兵衛についていくと心から決めたんだな」とわかる。
山王寺屋、眉山家、はつと菊が『お家を守る』。
もうひとつのストーリーも新しいスタートか。
お ま え 誰 だ ?!( ゜д゜)
本人たちは新しい生活になじんできているようですが……
観ている側として惣兵衛のザンギリ頭に馴染むのにはもうちょっと時間がかかりそうです。
「白蛇はんはな、幸せを呼ぶ言いますのやで」
まだ嫁ぐ前に子あさが子はつに話していた「幸せを呼ぶ白蛇」。
よかったね、はつ。
昨日姉妹の少女時代を思い出させておいて、この話はじんわりくるなあ。
藍之助と同い年くらいかな。
「もういっぺん探してみる!」
元白蛇なら目の前にいるけども、
藍之助が探したいのは『幸せを呼ぶ白蛇』なんだろうな。
無邪気な一言だけど、はつの人生も『この家の幸せを守っていく幸せ』と次のステージに入ったってのがわかる。
藍「今なそこに白蛇がいてたんやで」
は「ほんまに?そらお父ちゃんや」
藍「蛇は怖いなぁ」
は「そないなことあれへん。蛇さんも黒くなったり橙色になったりするんやで。それにかいらしいて『ついったー』で『とれんど入り』するんやて」
(実際に『惣兵衛』はしょっちゅうトレンド入りしております
ところで
???「誰でもよーい!
はつさんご一家のところにTOKIOの面々をつれてこーい!!」
スタッフ「眉山さんちが和歌山の土地を開拓しているので手伝ってあげてください」
城島「眉山さん?誰?」
国分「リーダー知らないの?ほら、大阪の山王寺屋さんだよ」
長瀬「で、開拓ってどのレベルで?」
山口「土は大丈夫?あ、みかんね。なるほど」
松岡「川に橋かけようぜ」
国分「水路とあとトロッコはどうする?」
山口「蜂もいけるんじゃん?養蜂」
城島「よしゃ、重機任せとけ」
数日後。
松岡「こんにちはー!」
■追伸が本文
「追伸。うちはそれほどでもなかったけど、お母はんはうちらを産むときとてもつわりが辛く、生まれるまで死ぬような思いをしたと聞きました」
はつさんのお手紙は追伸が本文でした。
新次郎の表情がみるみるうちに変わって、ネオ新次郎が覚醒していくのに思わず吹き出してしまった。
■新次郎の覚醒
「かまへんか、お父ちゃん…いや、八代目!」
誰 だ お ま え 。
「(大声で)任しといて!」
急 変 す る に も 程 が あ る 。
そんなこんなで覚醒した新次郎ですが。
なんか冒険しとる!楽しそう!
新次郎の場合だと船でも酔ってそうな子なので、
まず本州を脱して九州に辿り着いたことを褒めてあげたい。
うめ、しっかり新次郎を守るのですよ。←ヒロインは新次郎。
■気持ち悪い!
米炊くセットと小道具には不自由しないBK。
「嫌や、あかん」
「気持ち悪い!」
今週結構神回多かったと思うんだけども。
〆に「気持ち悪い!」とアップでヒロイン(一応)に、言わせる制作さん、おいこら。
その「そう来るか!」が見ていて爽快、いいぞもっとやれ。
■来週の「あさが来た」は…
来週も気になるぞ。
・週タイトルが「九転び十起き」
・ややこ生まれた
・さっぱりぽんの破壊力
・五代さんどうした?
・雁助さんどうした?
・赤ん坊を抱いて待つ新次郎ああヒロイン新次郎
・えっ炭坑爆発…?
・えっえっカズさん泣いてるってことは……?
■おまけ、スピンオフを考えよう。
【あさスピンオフで希望】
・時代の風(今井家)
・五代ーgodaiー(五代さん)
・あめりか物語(Q太郎)
・フルムーン、奈良の旅(正吉とよの)
・orange days(惣兵衛)
・はつ恋(ふゆと亀助)
・続、はつ恋(うめと雁助)
・あさを尋ねて(うめと新次郎)
#あさが来た
— ゆずず (@yuzu0905) 2015, 12月 5
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