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遊名人壱實

まさかのものがまさかなものを作る意外性の面白さに溺れ狂っています。今後手遊びの作品を紹介したいと思います。

灯る夏夜・座敷雛の里

2015年08月27日 | 日本のあかり行灯
 22日、八幡浜市真穴の路地の坂道を20余年来の友人の全面協力で6年ぶりに≪行灯≫を灯しました。この地区は4月2,3日
《座敷雛の里》として賑う。跡取りの長女誕生の初節句を祝う古くからの風習を伝承している。座敷一杯に繰り広げられる
絢爛豪華な平安絵巻を彷彿させる枯山水に豪華な《お雛様》を座敷狭しと飾られます。両日、小さな集落の狭い路地の
坂道は人、人、人で埋め尽くされる。そんな素晴らしい路地の坂道をキャンパスに灯しました。

            

    

   宇和海を望む路地坂座敷雛
     里は一夜のあかりの宴 


  座敷雛里はあかりの葉月の夜
       路地裏歩く淡色の坂

 
 友人手作りの案内板から自らマイクを持ち集落への案内放送等々、5時頃から準備を開始、ロケーションはいいのだが、
≪暑≫と坂道の往復には老いの身には堪えるのは私だけではない。このような大変な時期にお手伝いしてくれている近所の
人たちにカンシャ、感謝。でも、きっと見て、驚いて、吃驚。最後は必ず≪笑顔≫になる事を信じているからこそ頑張れる。
 周囲も薄暮になった頃、うちわを片手に《パタパタ》と、人が来始めた。「わぁ~、キレェ~」開口一番、この言葉から
始まり、坂道の行灯を一つ一つ、下から上を、上から下を、全体を・・・時間をかけ、じっくりとあかりの中を歩いてくれ、
放送の案内効果もあり沢山の人に来ていただいた。そして長い時間、見て、喋って笑顔で楽しんでくれた。
 8時半終了「来年は我が家が座敷雛、あかりで彩りたい」と、お願いされた。嬉しい出来事、だからやめられないんですよ。
ありがとう一ヶ月姉の友人ちゃん。そして元気に頑張ってくれ、抜きにしては語れない二人の孫ちゃん≪ありがとネ≫。
 尚、29日には、過ぎ行く夏を惜しみ、松山≪坂の上の雲ミュージアム≫に於いて《水に煌めくあかり》を行います。
館内ではコンサートが開催されます。

おばけさがし県外へ

2015年08月20日 | おばけ灯籠
 同じものが≪絶対≫にない、そんな絶対の≪おばけ灯籠≫に魅せられ1年3か月で県内300灯を達成。今は一段落し、
探すことはしなく、出会い・・・という待ちの身になった。302灯と303灯は300灯を求め港町八幡浜で出会った
《おばけ》達です。
     
302・小網代天満神社      303・松柏辻灯籠
 302・いつも行っている友人の集落にある、私も何度行っても気付くこともなかったが、私が興味を持つと友人も
感化されたのか目に入るようになったとか。アジサイの花に覆われた小さな灯籠、これでは気付かないかも。
 303・ネットで調査済みだったのですぐに発見したがイメージとは大きくかけ離れた所にあったのでびっくりした。
            
  304・戎神社        305・神宅辻灯籠          306・一宮神社
 304・県外初、徳島県の四国霊場安楽寺へ行った時、足を延ばし四国別格大山寺へお参りに行く、寺を目指し走って
いると左前方に小さな神社を発見「あった」誰も気付かない私だけに見える執念という眼力で県外第一灯をカシャ。
 305・大山寺をお参りし、帰り道、戎神社まで戻ったところを左に道をとる、すぐにあった。民家のブロック塀に
食い込むように肩身狭く立っていた。県外第二灯。
 306・7月18日、《そうめん流し》に西予市宇和町の観音水へ出かけた。その前にちょっと寄り道『苔』の素晴らしい
喫茶でお茶をして、さ~、《そうめん》に着いた。処がズラッと並んでいるではないか、長蛇の列に気後れしたのでは
なく≪待つ≫という行為が嫌いな私、当然の如く『パス』。
 空腹の身を押し、古刹、名刹の城川町『龍澤寺』に行くことにした。間もなくのところで神社の前の《おばけ》が
私の目に飛び込んだ『チラッ』皆さんは当然気付かない。何故車が止まったかもわからない。妖艶で流れるような
しなやかな竿、武骨な中台、木製で細々とした火袋にアンバランスな苔むす笠、この風雅な形が実にいい。
《幻のそうめん流し》になったが偶然に出会った素晴らしい《おばけ灯籠》は大きな収穫だった。
     

高知紀行 詠

2015年08月13日 | 紀行・詠
 7月15日、台風来襲のニュースを横目に高知へ《カツオのたたき》を食べに行きました。
     
    大橋ダム          湖畔道路道端の瀧
   四国路の山里ダムに白布の
    流れに圧倒みな声も出ず

 西条から寒風山を越県道の駅『木の香』を過ぎ左折、しばらく走ると対岸に白い布を垂らしたようにダムの放水に出会う。
思わぬ光景に皆立ちすくんだ。 
   道端の小さな瀧の水飛沫
    思わぬ涼を両手で迎え

 早明浦ダム湖畔道路を走ると左に小さなけど立派な《小金瀧》、車から降り近寄ると水しぶきが思わぬ≪涼≫に感激した。
   早明浦の湖畔を走る梅雨の頃
    抜ける晴れ間の赤い吊り橋 

 ダムの写真はないが、青く抜ける空に湖畔を渡る赤い吊り橋、素晴らしい景観を醸し出していた。
 
    大杉
   三千年歴史重ねた大杉と
    ひばりの歌に涙ひとすじ

 樹齢3000年と言われる大杉、風雪に耐え抜いた痛々しい姿、その傍には亡き日本歌謡界の女王『美空ひばり』の歌碑がある、
釦を押すと『悲しき口笛』が流れる、なぜかそのまま悲しい雰囲気に陥り、ホロリ、ひとすじ涙腺が緩む。
     
       七億円センス                   ひろめ市場
   ゆず庵の店主驚く七億の
    センスに目がテンブログに載った

 今回の目的の一つでもある壱億円札?壱百弐拾億円の買い付け、店内でさりげなく『七億円センス』をバタバタと、店主が
すぐに喰い付き写真を撮り、チャッカリ私の姿と共にブログに載せていた。店主のコメント『センス16枚注文した』とのこと。
   平日と云えどひろめは人多し
    たたき喰う顔皆いいネエ~

 平日で食事時間も過ぎているのにひろめ市場は大繁盛だった。さすが本場≪美味≫
   紙の町いのの館で二羽の鶴
    折って自慢の趣味悪男

 旅の最後は≪いの紙博≫で、小さな和紙を貰い《桑名の千羽鶴》を折り「どうぞ」と、差し上げた。
まあ、賑やかで楽しい天候に恵まれた高知紀行だった。尚、翌日天気は崩れ案の定台風接近≪雨≫になった。

亡びゆく木造校舎(4)歌仙小学校

2015年08月06日 | 趣味工芸
   
          歌仙小学校
       愛媛県越智郡菊間町松尾
   建築年・昭和29年  取壊し年・平成4年

 町内に2校の小学校がある、平成3年末私の同級生で同校の卒業生でもある父兄から
「来年閉校するんヨ、しゃあけん校舎を残したいけん、作ってもらえんじゃろか・・・」と頼まれた。
 同校は児童66名、卒業生15名を最後に116年の長い歴史に幕を閉じる。大急ぎで写真取材し、図面を書く、期間は
3月中旬、PTA主催の《お別れ会》までという、厳しいがやり甲斐がある。
 すぐ制作にかかる。順調に進み、佳境に入ったころ、まさか、NHKより取材の電話が入る。天にも昇るまさか、
まさかの出来事に吃驚!当然喜びは隠せない。断る理由もなく勿の論、即答でOK。 
 いよいよ人生初のテレビ取材、カメラを向けられると新聞の取材の比ではないシャイな私は大変緊張する、滑舌が
悪い、いつもと勝手が違う。校舎の取材から制作、贈呈式まで一週間、緊張の日が続く、疲労困憊。
 3月19日、夕方県内で放映された、学校周辺の風景、児童の遊ぶ姿、模型制作の様子が、私への感謝状授与等々、
贈呈式は胸キュンもの。児童66名が歌う≪ありがとうさようなら≫明日からは誰も来ない教室に、明日からは誰も
使うことのない机に、友達や先生に、感謝を込め歌う全児童最後の合唱。目には涙溢れ歌えない子、涙を必死に
こらえて歌う子、会場は感極まり父兄たちの間からも涙を拭う姿、どこかでこの歌を耳にした時、この光景を
思い出すだろうと強く感じた感動のシーンが流れた。やっぱし!!!。滑舌の悪い私の声はカットされていたことは
言うまでもない。尚、翌20日、全国お茶の間に流れた。

   大事件私の姿が流れてる 
    全国の茶の間に流れてる
 
 
いまは、児童や歩く人々の目を楽しませていた校庭の大きな桜はなく、往時を偲ぶのは石垣のみになってしまった。
 写真は、平成4年、しまなみ海道来島大橋橋脚建設中の工事監視船の光跡を糸山公園海岸で撮影した。
 その後、歌仙小学校は菊間小学校に統合、模型は《菊間小学校模型》と共に同校に飾られている。