勇足中学校だより ( Yutari Junior High School News )

日々の学校生活をご紹介しながら開かれた学校づくりをめざします

先生方のエッセイ「拓道」12月号より

2011年12月24日 | 学校だより
「10th」


 今度の正月が来ると、『たばこ』をやめて10年である。正確に言えば休煙してである。当時は喫煙をやめるのではなく60歳まで休むつもりであった。思えば当時は居間・車・職場など、ありとあらゆる行動圏にたばこが置いてあり、すぐに手を伸ばして火を付けていた。ひどい吸い方をしていたものである。
 やめて1週間が経ったころ、最初のウェーブがやってきた。禁断症状である。「う~」と唸りつつ、居ても立ってもいられないそんな状況に陥った。ニコチンガムを買ってきて噛んでみると欲求が「す~っ」とおさまった。今まで自分はニコチン中毒(依存症)だったんだと、その時初めて気がついた。その後、そのガムを半年ぐらい噛み続けた。徐々にパイポや普通のガムを増やしていって何とかしのいでいた。
 禁煙に慣れると、休み時間ごとに喫煙所に行く必要がなくなった。理科室や教室にずっと居られるのである。生徒と接する時間が増えたことはとても収穫であった。しかし、良いことばかりではなかった。中年期にどっぷりと浸っていたこともあり、第3次成長期ともいうべき時期に入ってしまった。1年間で約1キログラムずつ順調に成長してしまった。最近はようやく少し歯止めがかかったけれど・・・服などほとんど作り直しとなってしまった。たばこ代の小遣いが貯まると思ったのだが、見通しが甘かった。
 3年~4年目までは、たばこを吸って、「ああ旨いなぁ」というあさましい夢まで見た。今はそんな夢はかけらも見ない。それどころかたばこが臭い。喫煙者が側に来るとすぐに分かるし、当時からは考えられないほどの変わりようである。自分はどれだけわがままな存在なのだろうと、反省しきりである。
 さて、机の下の引き出しには、パイプがしまってある。休煙が終わったらと思って取っておいたものであるが、今となってはもう飾り物にでもするしかないのかなぁと思っている。

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