勇足中学校だより ( Yutari Junior High School News )

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先生方のコラム 「拓道」6月号より

2009年06月30日 | 学校だより
 学校だより「拓道」より、先生方のコラムをご紹介します。
   
      ア ラ フ ォ ー の 私

 去年、Around40というドラマが話題となり、流行語大賞にもなった“アラフォー”。ご存知のとおり40歳前後の世代をさす言葉で、その後、同じタイトルのCDが売り出された。そして、ある時ふいに立ち寄ったCDショップで、つい衝動買いをしてしまった。そして、家まで待ちきれずすぐパッケージを開け車の中で聴いてみると、私の中高生時代のヒット曲が次から次へと・・・。そこからの私は、まるでお風呂で気持ちよく歌っているような(自然なエコーがかかって歌がうまくなったような)気持ちでハンドルを握りながらついつい我を忘れ熱唱してしまった。

 そんな青春時代の曲を聴いているうちに、20年数年前の記憶がよみがえる。せまい自分の世界の中にだけいた私は、そのころの大人から見てどんな中学生に映っていたのだろう。おそらく学校では何の問題もなくどちらかといえばよくできる生徒。しかし、家に帰るとできるだけ親(特に父親)と顔を合わせたくないため、すぐに自分の部屋に閉じこもりラジオを聴いたり、本を読んだり・・・。親にとっては何を考えているのか分からない、生意気でいうことを聞かない子だったかもしれない。そんな私に父は、「おはよう」、「学校楽しいか?」「学校でどんなことがあったん?」と毎日めげずに話しかけてくる。その時のわたしはなぜか生返事しかできず、父も寂しい思いをしていたのではないかと思う。その時の自分の心中は今でも自分でさえ理解できない。何故だか分からないが父を煙たがり冷たい態度をとっていた。それが思春期特有の感情だったのかもしれない。

 それから20数年たった今、「尊敬できる人は父です。」と堂々と言える私がいる。いつも真面目でまっすぐ。自分に妥協しない。他人のために自分のことを顧みず奉仕する。昔から変わらないそんな父を今は一人の人間として尊敬している。
そして、親の立場になった今の自分には、数年後に中学生になる息子がいる。息子たちも私がそうだったように親に冷たい態度をとるんだろうな~と少し寂しい気持ちはするけれど、そんなときは父を思い出し子供たちの成長を長い目で見ていこうと思う。

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