歯科医物語

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

予想外?の“オウンゴール” プーチン大統領が失ったもの

2022-03-09 22:04:37 | ☆メディア(本・映画・Web・音楽など)
予想外?の“オウンゴール” プーチン大統領が失ったもの… 【報道1930】
3/9(水) 19:29配信
83コメント83件

(写真:TBS系(JNN)
ウクライナ侵攻は短期間で終わる。プーチン大統領だけでなく、アメリカの国防総省すらもそうした見立てを持っていたが、現実は違うものになっている。事態が長引くことはウクライナ、ロシア双方に犠牲が増えることになるが、その裏でプーチン大統領の誤算の幅も広くなっているのではないだろうか。 まずは誤算の一つ。ひとつはロシアの予想を超えるウクライナの抵抗。その原動力となっているのゼレンスキー大統領だ。ウクライナ側は三度の暗殺の危機があったと述べているが、彼の存在について識者に聞いた。 ■今、殺したらゼレンスキー大統領が殉教者になってしまう、ロシアはそれを避けたい 日本時間の3月6日朝、ゼレンスキー大統領がSNSで自らの存在と思いをアピールした。 コメントの中で日時を強調しつつ、こう訴えた「私はここに残る 私はキエフに残る・・・」 投稿された映像には大統領府の隣の建物を敢えて映り込ませ、自分がキエフの大統領府に現在いることを強調していた。 ヨーロッパの国際関係を研究する筑波大学の東野篤子准教授は、これを見て言う。 筑波大学 東野篤子准教授 「今回思い知らされたのはゼレンスキー大統領のSNSを中心とした発信の卓越した巧さだと思います。彼は大統領になった時に政治的なキャリアがないということで国内外から軽く見られていた。ところが政権を作っていく間に優秀な専門家の集団を備えて、本当に人の話をよく聞くという評判が立ちました。それによって数年間でこのように生まれ変わった。それが戦争によってさらに一皮むけた。どうやって人の心をつかむか、どのようなメッセージを発するか、とても巧い。これはロシアとの情報戦でもある。ロシアは定期的に『ゼレンスキーは逃げるらしい』という情報をまく。これに対し『私はここにいる』『絶対逃げない』こうするとロシア側に居場所が分かってしまう。ロシアの殺害リストに入っているゼレンスキー大統領にしてみれば非常に危険。そうしたギリギリのところで情報戦が戦われている」 ゼレンスキー大統領については、亡命政権を作るためにウクライナを離れるという情報がある。 米英の情報機関、軍事特殊部隊による混成チームが、ゼレンスキー大統領をウクライナから退避させ、亡命政権を発足させる国の絞り込みも進んでいるという。 しかし、大統領自身は一貫して「キエフに残る」と言う。これが意味することとは? 防衛研究所 山添博史 主任研究官  「ロシアにとって一番望ましいのは『ゼレンスキーは悪役でダメな指導者』と思われてウクライナの議会で降ろされること。暗殺、殺害は次の段階のこと。これに反しゼレンスキーが言っているのは『自分が命を危険にさらしてでもここに残っているということは、ロシアのやりたいことの一番逆のことだ』ということなんです」 森本敏 元防衛大臣 「ゼレンスキー大統領はなかなか行政手腕が優れている(中略)今や国民の英雄みたいになっている。しかし、ロシアはゼレンスキーがどこにいて、何をしているかは把握していると思う。殺そうと思ったら衛星と巡行ミサイルを使えば、そんなに難しいことではない。ただ、国内でどんな指示を出しているのか、あるいは諸外国のリーダーとの交信状態など、場合によってはすべて掴んでる。だとすると生かしておいたほうが便利だ。最後にキエフが陥落して、引っ張り出されて、ロシアに連れて行って裁判にかけるとこまではしたいと思っているに違いない。(中略)究極的には彼を殉教者にしない。今殺してしまうと圧倒的にロシアが不利になる。ゼレンスキー大統領が殉教者になることは避けたい。犯罪人として裁きたいと(プーチン大統領は)思ってるに違いない」 ロシアに生かされているのかもしれないが、絶対に逃げない大統領の存在は、反ロシアで団結するウクライナ人のよりどころであることは確かだ。東野准教授は言う…。 筑波大学 東野篤子准教授 「ウクライナ人が団結をしていることに、ゼレンスキー大統領は応えなければいけない。 国民と大統領の相互作用が今最高潮の高まりを見せている。そのような中で亡命というのは非常に考えにくい」 かくしてロシアが当初の予想もしなかったウクライナの抵抗は今も続いている。 今回の戦争がもたらした“ロシアにとって予想外“なことがもうひとつある。それは・・・。 ■「これはロシアの“オウンゴール”です」 ウクライナ侵攻に反対する反ロシアデモが世界各地で行われている。 それはロシアと1300キロにわたり国境を接するフィンランドでも…。 フィンランド国営通信 ヘイッキ・ヴァルカマ記者 「ロシアが戦争を始めたのはショック。本当にあってはならないことでフィンランド人もかなり不安。フィンランドは第二次世界大戦でロシアと戦ったことを忘れていません。これからもどうなるかわからないので恐怖を感じていると思います」 フィンランドは大戦中ソ連に侵攻された。その恐怖と脅威もあってEU加盟国でありながらNATOには参加しなかったという。NATOに名を連ねれば有事の際、真っ先にロシアの侵攻を受けるかもしれないからだ。しかし、今回のウクライナ侵攻が転換点になった。 フィンランドは、ウクライナに武器供与を決定した。さらに世論調査でNATO加盟支持が50%を超えた。 フィンランド国営通信 ヘイッキ・ヴァルカマ記者 「NATOに入るか入らないかで20年間話が続いていますが、この1か月でぐっと入りたい人が増えました。フィンランドの外交が、ここ2週間で90度くらい変わりました。180度は変わってませんけど(笑)」 同様のことはスウェーデンでも起こっている。ウクライナへの兵器供与を決定し、NATO加盟の世論が高まっている。また、モルドバとジョージアがこのタイミングでEU加盟を申請した。 ロシアは、ウクライナという緩衝地帯がNATOに取り込まれることを恐れて軍事作戦を始めたにもかかわらず、逆に他の緩衝地帯がなくなってしまう展開になっている。 筑波大学 東野篤子准教授 「これは劇的な変化。冷戦後、ヨーロッパが作ってきた中立という概念は、大きく変わりつつある。中立を保つ意味はロシアの脅威の前にあまりないからNATOのメンバーになってしまおうと…。これは、ロシアは全く予想してなかったと思う。ウクライナに対する軍事侵攻、そしてNATOから切り離してしまう。これは狙っていた。その副次的な効果としてフィンランドもスウェーデンもNATOの方を向いてしまったということにロシアはいら立ちを隠さない。軍事侵攻がなければ、この2か国がここまで急に動くことはなかった。完全にオウンゴールですね」
 

 
コメント    この記事についてブログを書く
« 「3月9日」歌詞 歌:レミオロ... | トップ | 忌野清志郎 「サマータイムブ... »

コメントを投稿

☆メディア(本・映画・Web・音楽など)」カテゴリの最新記事