東京五輪2020開会式でMISIAさんがドレス着用!デザイナー小泉智貴さんインタビュー
“カラフル”に込めた思いとは?オリンピック前、の小泉智貴さんのインタビューを一部ご紹介。
心地よく感じる色に囲まれて、自由に生きるという幸せ
2021年7月23日に東京・国立競技場で行われた東京オリンピックの開会式。国歌斉唱した歌手MISIAさんが着用した衣装が話題になっています。ドレスはニューヨークで活躍する「トモコイズミ」の日本人デザイナー、小泉智貴さんが手がけたもの。小泉さんが“カラフル“に込めた思いとは? 奇しくもオリンピック前に行っていたインタビューを一部ご紹介します。 撮影当日、「ウエディングドレスに抱きついて!」「後ろから顔をのぞかせてみて!」 そんなオファーにも笑顔で応えてくれた、ファッションデザイナーの小泉智貴さん。
ドレスはトモ コイズミ・フォー・トリート メゾンのもの。ウェディングドレスのセレクトショップ「ミス・トリート」にて取り扱い中。
モードの世界にいながらも尖った印象はなく、穏やかな人柄を感じさせます。「好きな色に囲まれて、好きなものを作っているからですかね」。 小泉さんといえば、インスタグラムにアップした衣装の写真から、NYでのコレクション発表の機会を得たというシンデレラストーリーの持ち主。十二単から着想したルックをはじめ、手がける作品にはマルチカラーの印象があります。
ショーを行うきっかけになったルック。現在はメトロポリタン美術館に永久所蔵。
「いわゆるトレンドカラーがあるなかで、差別化という意味合いもあります。トレンドに沿うというよりは、ないものを作り出したいと常々思っているんです」 ―マルチカラーには、パワーがある印象ですが。 「僕にとっては、常に周りにあって、自然に触れているもの。だから服を通して色の力を押しつけたいという意図はないんです。色使いが独特だといわれることは多いけれど、自分の中で調和のとれた色、心地よい、見ていて気持ちが良いと思える色を選んでいる。マーケティングとか売らなきゃというプレッシャーを意識せず、自由なマインドで作れる。挑戦できる。カラフルは、そんな幸せな環境にいることの象徴でもありますね」 ―小泉さんを中心に、カラフルの輪が広がっていきそうです。 「格好いいより、可愛い、楽しい、面白いが好き。人を楽しませたいという気持ちが僕のベースにあって。新しい素材にチャレンジしたり、他ブランドとのコラボレーションも、その一環だなと。“カラフル”も人を楽しませるという性質をもっているから、僕はカラフルが好きなのかもしれません」 Profile 小泉智貴(こいずみ・ともたか)さん TOMO KOIZUMIデザイナー。2019年、スタイリストのケイティ・グランドやデザイナーのマーク・ジェイコブスら協力のもと、ニューヨークで初のコレクションを発表。ラッフルと鮮やかな色使いが特徴のコスチュームで国内外にファンをもつ。