沖縄の人々は、陽気で笑いが絶えず、豊かな自然に囲まれ幸せそうに暮らしているように思える。
本土からもそんな沖縄に憧れを抱き観光で訪れる者や移住する者たちが大勢いる。事実、沖縄は人口増加傾向である。
そうした移住者たちを抜きに現在の沖縄の人々の気持ちを自分なりに探ってみた。
冒頭、陽気で笑いが絶えないといったが、本当のところはどうだろうか?
沖縄はその昔、琉球王朝と呼ばれ国王が統治していた。当然独自の伝統や文化、そして秩序を形成し日本や支那や朝鮮などと国交していたのだ。
小さな島国ではあっても、東支那海の要所に位置するため、大国からの琉球に対する存在意識は大きかったように思う。そのため古来より様々な文化が流入されるようになり、琉球から沖縄へ変わってもその流れは勢いを増し、現在では文化だけでなく移住者流入の勢いも絶えないでいる。
「沖縄の人々はそんな移住者たちを快く受け入れ、みんなが幸せに暮らしている・・・・・・・って、ほんまッ?」と、 そんな疑問を抱きながら冷静に考えてみた。
沖縄は戦後、米国統治において日本的なものは完全に失われてしまい、昭和四十七年の返還後も米軍基地は残ることとなり、米国依存からの脱却が現在になっても解かれずにいる。そう考えると私には沖縄の人々があまりに滑稽に思えて仕方がないのだ。大国の思惑に翻弄され続け、琉球の伝統や文化が衰退し、そして大自然などが汚されていく様を黙ってみることしか出来ず、笑うことしか出来ず、陽気に振る舞うことしか出来ないのでは・・・と。
そして、人口増加傾向通り出生率・子育て世帯率が日本一多いのは頷けるが、離婚率・母子家庭率も日本一というのは意外な結果であり、こうしたデータや沖縄の人々の今昔を考えると、本当に幸せなのかと疑問に感じてしまうのである。
私自身が感じる沖縄の人々の本当の願いとは、"真の独立"ではないのか・・・?
家族を大切にしてきた人々、ご先祖を大切にしてきた人々、そして今まで大国に翻弄され続けてきた人々の想いを考えると、日本人である前に琉球人としての誇りだけは失ってもらいたくないと願わずにはいられない。