鞄に演劇をつめこんで

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当日パンフレットの考察その2

2021年05月03日 | 小劇場演劇の考察

当日パンフレットのこと その2

③スタッフや協力
 スタッフ(STAFF)や協力は映画ではしばしばエンドロールで流れますが、当パンでは、配役表に続いて載っているなど、最後に掲載されるとは限りません。
 スタッフには、主に舞台監督、音響、照明、舞台美術、衣装、照明操作、舞台写真、振付、音楽から、票券管理、宣伝美術、演出助手、アクション指導、制作・主催、制作助手、イラスト、当日運営、などがあります。脚本/演出を加える団体もあります。 
 自分は、舞台美術や照明、音響が良かったと感じた作品に出会えたときは、名前をチェックします。そういう方は他の現場(作品)でもいい仕事をしていることが多い。時には、その方の照明や美術、舞台監督だから観に行くという場合もあります。
 また舞台で観た方が当日運営を手伝われていて、当パンから名前を知ることもあります。
 そういう意味で、スタッフも観劇の楽しみを広げてくれる大切な情報です。

 協力は、客演(劇団員以外の出演者)や外部のスタッフさんが所属する団体名を記載することが多いです。スペシャルサンクスとして掲載する団体もありますが、スペシャルサンクスは、スタッフ以外で上演に協力してくれた個人や団体などを掲載する場合が多いようです。

 このほか、助成金を貰っている場合は、「助成:芸術文化〇〇基金」など記載します。演劇に限らず公的な団体等から助成金(補助金)を受ける場合は、当該助成金を受けている旨の掲出を条件とする場合がしばしばあります。

④主宰挨拶 
 主宰や作演家・プロデューサー・企画者などの挨拶文です。
 分析では、観劇のお礼のほかネタバレにならない範囲で作品を書いた動機などを記す方が多かったです。
 中には作品と全く関係なさそうなことを書く方もいます。

主宰挨拶で気になるのは、文量!
 1頁をまるまる使って長々と書く方がいますが、あまり長いと上演前に読むのに正直面倒と思うことがあります。
 挨拶(スピーチ)は短い方がいいといいますが、当パンの挨拶も数行で伝えたいことを書く方がいいと思います。

<主宰挨拶の例>
〇冒頭挨拶
 ・本日はこのような状況の中、ご観劇いただき感謝申し上げます
 ・検温や消毒にご協力いただきありがとうございます
 ・感染防止の中での稽古の大変さ
〇作品の紹介
 ・こういう思いから上演(再演)しようと思った
 ・この作品で大事にしているのは「〇〇さ」です
〇なぜ脚本を頼んだのか(企画制作)
 ・脚本をだれだれ氏に頼んだのは、これこれの理由からです。
〇まとめ
 ・この作品があなたの大切な存在に捧げたなら幸いです。
 ・ときには人を傷つけることも必要だと演劇を通じて感じてもらいたい。
 ・そんなことを観劇後に思っていただければ幸いです。
 ・皆さまの心に熱が届き、明日から少しでも明るく迎えられる公演になったらこんな嬉しいことはない

⑤団体や役者の次回出演情報 
【舞台】【映画】など区分する場合もあります。

<次回出演情報の例>
■山田太郎 
 団体「作品タイトル」 2021年1月×日(水)~24日(日)@中野テアトルBONBON

【渋谷花子】
 団体「タイトル」 2021/1/12(金)~14(日) @B1小劇場

【演劇五郎】
【演劇】劇団名「タイトル」 作演:○×△
 20201年7月×日(水)~7月〇日(日)
 中野ザ・ポケット

作品ごとに出演者をまとめる場合もあります。

【山田太郎・田中愛美 出演】 
作品のQRコード 団体、タイトル
@劇場 期間
【山田太郎 出演】
作品のQRコード 団体、タイトル
@劇場 期間

出演予定が無い方は、SNSのアカウントを紹介する場合があります。

【下北歌子】
Twitter:@アカウント
公演情報は随時上記SNSで

団体の公演予定をあわせて掲載する当パンもあります。

劇団○○ 今後の予定
第〇回公演×××× 脚本/演出 演劇太郎
2021年〇月〇日(水)~〇月×日(日)
@下北沢駅前劇場

⑥その他の情報 
 観劇の手助けとなる、用語集や人物相関図、自己紹介、アフターイベントなどの情報がありました。
 ここでは分析を通じて気になった内容を紹介します。

(1)感想を呟いて! 
 終演後の舞台挨拶でよくいわれる内容ですが、「#〇〇〇〇(#タグ)」をつけて感想などをSNSで発信することをお願いするものです。長い文字数のタイトルや劇団名の時は、簡略にした#タグがあるといいです。
<掲載例>
 感想はTwitterで【#ぼくらの箱部屋】でつぶやいて頂けると嬉しいです!

(2)あらすじ 
 フライヤーに載せている程度のあらすじが書かれています。あらすじは、作品の世界に入りやすいほか、後で作品を見返すときに役立ちます。
「いつ、どこで、誰が、何を、どうする」を簡単に書いてあるとわかりやすいです。

<掲載例> 
 ここは下北沢から少し離れたBARで、今日は大晦日。
 常連客やスタッフで溢れています。そこに、街で有名なアイドルが突然現れて、誰かと初詣に行きたいというから、もう大変

(3)劇団紹介
 旗揚げ時期や上演記録、どんなテーマを扱っているのかなど、劇団の紹介を記載しています。 
企業や事業者が商品のパンフレットに会社概要や業績を載せるのと同じで、上演作品(商品)のパンフレットに、いつ旗揚げして、どんな作風の作品を届けるのか、あるいは、これまでの上演一覧などを掲載することで、団体のことを更に知ってもらうことができます。

<劇団紹介例> 
劇団●●とは
2018年●月に□□××と●●××が立ち上げた劇団
日常に潜むものを切り取り、大きく育て、みる人の想像力を刺激することをモットーとする
人間の強さや弱さを肯定する演劇を目指す
劇団HPはこちら URL:

GOODS 
 最新DVD 2,000円
 上演台本  1,500円
 その他過去公演のDVD、Tシャツなど
 購入希望は、Webストア(*******@***)まで

(4)出演歴 
 出演者のこれまでの出演歴で、商業演劇など有償パンフレットでは記載されていることが多いです。

<掲載例> 
 主な出演舞台:劇団●●「××」、△△企画「●●●」など
 主な出演作品:劇団■■「△△」(2019.12)、劇団△△「●●」(2020.11)
 主な出演作品:「●●●●」劇団××劇場△△ 


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