鞄に演劇をつめこんで

観劇者が立ち上げた小劇場演劇を広めたいためのブログです。
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その2 小劇場演劇の魅力のこと

2019年06月25日 | 小劇場演劇への誘い

今回は小劇場の魅力を綴ってみました。

1 笑いや感動が溢れる作品が目白押し! それが小劇場演劇
距離感の近さが小劇場の「魅力」としてよく語られますが、小劇場の魅力はやはり「作品の面白さ」にあります。

〇 作品が面白い!
「それなら大きな劇場でも同じだろう!」

しかし、描きたいものを自由に表現できるといっても、小劇場には小劇場ならではの作品が溢れてます。

演劇では人間が抱える弱さや醜さ、強さや美しさなど、それらを話の幹として掘り下げて描かれることがよくあります。
しかし小劇場での掘り下げ方は半端なく、「多くの人が理解できて受け入れられる作品」が求められる大きな劇場では味わえないものがたくさんあります。
同じように、不条理さや独特な世界観を追求した作品も、小劇場だから上演できるものが多くあります。

コメディや人情喜劇も小劇場ではたくさん上演され、笑いに笑わせてからホッコリさせてくれます。
観客と役者の一体感や盛り上がりは半端なく、大きな劇場にはない笑いの空気に包まれることもしばしば。

そして、これらが廉価で味わえます!

〇 描き方が面白い!
演劇では、同じ空間(板の上)や同じセットで演技をしているのに、今の場面と前の場面ではそれぞれ別の場所の出来事だったり、別の時間のことだったりして、それらが終盤でつながってくることが多くあります。

また演劇では前半で伏線をはって、後半で回収することがたくさんあります。

この全体が見えてきたあたりから加速する「衝撃」や「感動」、気づいたときの「嬉しさ」や「してやられた感」も演劇の楽しみの一つで、描き方の面白さに会えるのも小劇場の魅力です。
大きな劇場ではどうしても「わかりやすい設定・展開」が追求されます。感動しやすいのですが、もの足りなさもあります。

私も大きな劇場でテレビに出る俳優さんが上演する舞台もみます。
演技も上手いし、ストーリーも普通に楽しいです。「有名人みた!」もあります。

でも、頭を殴られた感覚を覚えるほど響いたり、心がえぐられたり、めちゃくちゃ笑ったりする作品に出会えるのは小劇場演劇なのです。

2 演劇を応援できる! それが小劇場

役者が頑張っている姿が伝わりやすいことも小劇場演劇の楽しみです。
小劇場に出演する役者の多くは、演劇だけで生活できないなか演劇が好きで続けています。

そんな役者にとって、劇場に脚を運んで、実際に彼ら彼女らの熱演・好演を観劇することが一番の「応援」になります。
それは、役者扱いの予約をして、観劇して、面会で感想を伝えて、時にはSNSで拡散して、そうしたサイクルの中で実感できます。

また役者だけでなく団体や作演家さんも苦労を重ねています。観劇の回数を重ねていくうちに、お気に入りの団体や作演家さんができて顔見知りになったりするのも楽しみです。なので、小劇場演劇は観るだけでも楽しいし、本来はそれでいいのですが、演劇を応援していることが実感できることも、距離感が近い小劇場の魅力です。

応援している役者さん同士が共演したり、お気に入りの団体さんの公演に出演したりするときは応援してて良かった、その楽しみは相当なものです。

もちろん、楽しい時間を役者や団体と共有するには最低限のマナーがあります。また顔見知りでない役者に声をかけるには勇気がいるかもしれません。一方で「面会」を実施しない団体もごくまれにありますので、ご承知ください。

3 地域とともに発信する! それが小劇場

最後に、小劇場は地域とともにあって、地域とともに発信し広がっていく可能性があります。
街のシンボルの一つとして、劇場の名前が広がり、あるいは、劇団の名前、その団体に参加する役者が広がる。

そんな地域密着型のカルチャーとして、地域とともに発信・発展できる可能性を秘めているのが、小劇場演劇だと思います。

好きな劇場や団体が、地域の顔となって、地域のイベントなどに団体や役者が関わり、その参加者が演劇を観にくる!
そんな、小劇場演劇の姿も、楽しくないですか!


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