真の動物福祉牧場を目指して

2060年のエクソダス Part.3

 今回でいよいよ、天の川へ向けて「銀河鉄道」を発進させます。

 その前に、発進地であるダラムサラーの基本情報を載せておきます。
秘境ツアーの西遊旅行

秘境ツアーの西遊旅行

 数ある中からこれを選んだのは、ダラムサラーの意味である「法の家」が載っているからで、それは現在2500名程の子供たちが寄宿している「子供村」として紹介されています。

 ここはけっこう山の上の方にあり、ツーリスティクなエリアから離れているので「バルドゥ祭」の本会場とするのに向いています。
 台湾から来た「光復党」の面々が寄宿しているのもここで、学校の校庭には参列者達のテントがひしめき合っているとします。

 ダラムサラの人口は約2万人ですが、常に同数程の観光客で溢れかえる国際都市になっています。
 なので宿は沢山ありますが、伝説的なトゥルク(転生活仏)秀祥の「宇宙史上最大の葬儀」に参列しようと、未曾有の数の人々が押し寄せて、山々はてっぺんまでテント村になっているとします。

 49日間に渡った「バルドゥ祭」もいよいよ最終日で、秀祥はそれがちょうど2060年の幕開けになるように計算して自ら涅槃に入りました。
 なので「銀河鉄道」の発車は新年カウントダウンに合わせて行われ、その演出を担うのは「光復党」の党首である徳流河(ドゥルーガ)です。

 流河はそれまで「バルドゥ祭」を主管して来た、高齢の賢者ユパと踊り子シルヴィアよりも大胆な演出を試みます。
 それはあえて町を停電させて明かりは松明のみにし、夜空の天の川がクッキリと見える様にします。

 御輿に秀祥を担ぎ上げて町を巡るというアイデアは、わりと一般的ではありますがここでは特別な意味を持ちます。
 それは秀祥の涅槃が奇跡的な「即身仏」の域に達していたからで、これはずっと腐敗せずに発酵し続け、温かみと柔軟さを保ちます。

 参列者はそんな秀祥と手を繋ぐコトが許され、それは「癒しの輪」となって人々に特別な霊気を伝えるとしました。
 これはバルドゥ祭の最期まで続けられ、「法の家」の校庭に設けられた祭壇に安置された秀祥を中心に人々は手を繋いで、山々を巡る巨大な「癒しの輪」を作り上げます。

 人々は山々に響き渡る太鼓と唱題の声によって更に一体感を強め、秀祥と供にに散って行ったチベット蜂起軍の魂が、天の川へと昇天するよう祈ります。
 この天界への転生はチベット人ならば誰もが憧れるコトで、その祈りは天に届き「真空の川」を生み出します。

 ダラムサラーに於ける2060年のカウントダウンは、地球文明が遠い天の川の文明と魂のレベルで経(つな)がる、真のエクソダス(解脱)の時となります。
 
 
 
 

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