真の動物福祉牧場を目指して

シルバー-バーチ(白樺)のメッセージ

 また例によって、体調を回復させるタメにカトマンドゥで宿を取って休んでおり、その間にタメルの古本屋で買って読んだ本について語らせて貰います。

 タメルには昔は3軒ほど日本語の古本を売る店がありましたが、今はそれが1軒に集約されており、かなり小さな店なので本が山積みで幾重にも押し込められています。
 そこには近年の欧米の小説が割と多く在りますが、わたしは小説は古典にしか興味がなく、近年のSFやスパイモノなんかは読む気になれません。

 日本の小説も多く在りますが、どれもテーマが小粒で発想が貧しく思え、やはり読む気になれませんでした。
 そこで大抵は実用書を読むのですが、ネパールではポカラの古本屋でもスピリチュアル系の本を多く見かけたので、その古典とされる「シルバー-バーチ」を読んでみるコトにしました。

 シルバー-バーチ(白樺)は第一次と二次世界大戦の頃、アメリカに降霊した自称3000年前に生きたネイティブ-アメリカンの霊です。
 こうした降霊によるメッセージがそのまま本に成ったのは白樺が初で、これは未だにスピリチュアル界では最高峰とされています。

 わたしは大川隆法の降霊モノを読んだコトがありますが、それらはみんな有名な偉人の降霊で、単に虎の威を借りて喋っているに過ぎない感がありました。
 しかし白樺は自らをただの自然と共に生きたインディアンとしており、社会的な知名度などとは全く無縁で、単純に人と宇宙の一体化を説いています。

 ここで白樺のメッセージを大まかに3つにまとめますと、①神は全ての命に宿っていてる。 ②信仰とは周りの命に対して奉仕するコトである。 ③これ以外の神や信仰に対する考え方は間違っていて有害。 と云ったところです。

 わたしが買った白樺本では③について特に多く語られており、これは白樺が降霊した人物が大の教会嫌いだったせいもあるかと思いますが、とにかくキリスト教を徹底的に非難しています。
 
 それは自らの権威を護るタメに神を独占して、人々の間に間違った選民思想を根付かせ争いの元を作っていると非難しています。
 白樺は国家主義も争いを生むモノとして非難していますが、愛国心は持つべきだとし、正しい愛国心はそれを他の国に広めるコトで平和をもたらせるとしています。

 白樺が説く愛の原理は仏教に近く、全ての生きとし生けるモノを尊重して、それらとの関わり合いの中で生きている自分を意識するコトで得られる感謝の念だとしています。
 それは神を意識して感謝するコトと同じで、愛とは神と一体化するコトだと説いています。

 ②の信仰の目的も仏教と近く、衆生済度を戒とする密教とほぼ同じと言えます。
 それ以外の戒律は人の心を縛るモノで有害としており、特にキリスト教は多くの人の心の自由を奪っていると非難しています。

 こうした教えは白樺が降霊した時代のアメリカで多くの支持者を得ましたが、その分周りとの軋轢も強くなりキリスト教会からは「悪魔の教え」として迫害されました。
 まあこれはキリスト教が戦争に呑み込まれて加担していた時代の話なので、今では教会も幾らか反省して、スピリチュアリズムとの融和を図る姿勢も見られます。

 最後にスピリチュアリズムに対するわたしの見方を述べますと、こうした霊の憑依というのは「死後の世界」を前提にしており、特別な高位に達した霊達が人類を導くタメにずっと待機しているという設定は、成仏した仏が常に衆生を見守っているとする仏教と同じと言えます。

 これらは「死」を肯定する教えで、死んでからこそ人生の真価が問われるとし、死は嘆くようなモノでなく新たな旅立ちとして祝うべきとしています。
 こうした仏教とスピリチュアリズムの教えは最終的には「全てを肯定する」コトにつながるので、とても明るくて清々しい教えに思えます。

 
 
 



 
 

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