真の動物福祉牧場を目指して

第9の栄養素は?

水が第10の栄養素で、全ての栄養素のトリを飾っている。というのはスッキリしていて善い分類法だと思います。
それでは第9の栄養素は何か?スッと出てくる人は少ないでしょう。
我々農家が作る作物にはみんな、この10の栄養素が含まれていて、それらを把握してお伝えする義務が在ると思えるので、第1の栄養素からおさらいしてみます。

まずは糖質ですね。これは実は必須栄養素ではないと言う医者もおり、糖質をなるべく減らす食事法で糖尿病やガンに立ち向かう方法を述べております。これは確かに療法としては効果的ですが、糖質は腸内細菌を育む為に必要で、どんな作物にも自然に入っています。牛乳だと乳糖不耐性の人が居りますが、これはヨーグルトもしくは生で飲めば、酵素が生きてて自己分解されるので大丈夫です。
他にも近年、細胞膜のアンテナの役割を担う糖鎖の働きが注目されて来ており、これはキシリトールやガラクトースなど8種類の糖が十数個組み合わさった物で、情報をやり取りする機能性があります。

2番目のタンパク質に移ります。これは20種類のアミノ酸を指し、アミノ酸は単体もしくは少ない結合数のペプチドでも機能します。酵素もアミノ酸から作られ、体内で働く酵素の全貌はまだ半分も掴めてません。アミノ酸は神経伝達物質にもなり、昔のアミノ酸スコアという観点だけでは捉えきれなくなって来ております。

第3は脂質ですね。これは主に細胞膜の原料で、特に神経細胞の膜は情報伝達に重要な役割を果たします。
現代人は殆どがオメガ6(リノール酸)の油を取りすぎで、オメガ3(DHA)と2対1のバランスが理想とされてますが、これを達成するのは難しくなって来ております。このバランスの崩れは様々な疾患の原因になるので、DHAの原料となるアルファリノレン酸を意識して取る様にしましょう。
牛乳の脂肪分については、別の機会に詳しく追求いたします。

4番目はビタミンとされ、これは酵素の働きを助ける補酵素です。主に13種類に分類され、機能性としてはビタミン前駆体の方が優れている事が多い様です。
ビタミンC前駆体は肌からの浸透性に優れ、肌を若返らせる化粧品となります。

5番目はミネラルで、これは体内で一切合成できないので最も重要な栄養素だと言われます。人体の必須ミネラルの数は年を追うこどに増えて来ており、生命を生んだ海のミネラル85種が全て必要だと考えられます。前にも紹介しましたが、「超ミネラルがあなたの健康を守る」は栄養学の中でも必読本だと思います。

6番目は食物繊維が定着してます。昔は栄養素にカウントされませんでしたが、腸内細菌のエサとして必須であり、血糖値とコレステロール値を安定させるのにも重要です。機能性食物繊維も注目され、コンニャク、海藻、キノコ、甲殻類などの食物繊維がサプリメントになってます。

番目はファイトケミカルで、植物が健康維持の為に作り出したホルモン(情報伝達物質)や抗酸化物質の総称です。これについては最近特に研究が進んでおり、新しい栄養学の主役となりつつあります。(「100歳まで病気にならないスーパー免疫力」)
また、動物のホルモンもアメリカなどではサプリメントで大人気です。メラトニンは睡眠の質を高めてくれ、若い頃の様に良く寝れて実際若返ると言います。成長ホルモンも若返りで人気ですが、これは牛乳からも多く取れます。

第8の座は核酸が占めそうです。これはDNA.RNAの原料で、アデニン、チミン、グアニン、シトシン、ウラシルの5つです。これらは肝臓で合成出来ますが、食べて利用した方が有効に働き、肝臓の負担も大きく減らせます。(年を取ると合成能が下がる)
核酸栄養学の提唱者はノーベル賞をとっており、その著者の本で日本に初めに紹介されたのは「老化は食べ物が原因だった」です。
食品では魚の白子(精子)に飛び抜けて多く含まれ、ビール酵母とベビーミルクもリーズナブルです。

さて、やっと第9まで辿り着きました。しかし長くなってしまったので、それが何かは次に回させて貰います。
読者の皆様もぜひ、色々と調べて考えてみて下さい。
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