ちむわさわさぁ

心躍ること

握手がいぼいぼ について

2012-12-08 | rich aroma Coffee

突然握手を求められて驚いた。
なんとカニだ。
赤いが、冷たく凍っていたうえにそのいぼいぼが大変な凶器で
これから仲良くしようというのに随分ごあいさつである。

こうしたチョキの爪、それも巨大、が付いたカニの大漁箱をピンポンとある朝、
クロネコが咥えて拙宅にやってき、にゃあとも鳴かず去っていった。
つまり、ヤラシイ話がダーター、である。あっちの方はゼロ。
なぜかというと、私にはとても良いお友達がいるの。えへん。

数時間後、今度はなんとベルギービールをじゃぶじゃぶさせながらやってきたのは人間達。
わが故郷信濃のヤッホーブルーイングが誇るヨナヨナエール、なんかも織り交ぜながらの
えーと、おビール何本?両手じゃ足んない?あれ?もう一本いっとく?

 

 
カニとベルギービール(お取り寄せ)
おとうさんおかあさん、私には、とても良いお友達がいます。


カニとビール、やりすぎてヘソからカニの足が出そうになった。
〆の雑炊がもう、それはそれは最高であった。
3日間、部屋のアロマはカニ鍋の香り。
あのすっかり定番になった”部屋で焚くアロマオイル”業者の偉い人は、
柑橘系とかなんとかミントとか言っていないで”カニ”を生産するべきだ。
OLちゃん帰宅、カニのアロマオイルを焚く、ううん疲労回復ピキピドカンじゃないか。


東北の仕事をしているが、実はなかなかカニには遭遇しない。
日本海側も行くのにそういえばちょっと不思議で、
カニといえば北海道、飛んで山陰地方のイメージ。
私の通う東北の海側は、今の旬だとハタハタそれに寒鱈、どんこ、どれも高級ではないが
しかしどれもお野菜と煮込んだときのあの、えも言われぬ味の変化、染みる出汁、が良い。
合わせる酒や白米が美味しくなるのは、時期的に計算されたようで天才的。
新米が出、燗の美味しい季節になった。
つい昨日まで秋のつもりで、まだまだ来年なんて、と手帳を作り紅葉を愛でつつ思っていたが
カニ鍋を囲んだら気分は急に冬、それも年末になった。

 

 
庄内の名物民藝品、いづめこ人形。



先日、庄内に滞在していた時、お客様を訪問中突然「プヨゥホーーーーゥ」という大きな音が
聞こえてきて、商談中に「お、きたきた」といって玄関に出ると、
なんと山伏が法螺貝を吹いて登場(!)。
実際に、羽黒山神社から、あの天狗のような格好で山伏16道具を身に付けている。
何でも聞いてくださいというので、なにしてんですか、と聞いたら
(年越しの行事の準備を行うための、布施集めに街に降りて来ています)。
街を歩いて回って年末のご挨拶、山岳信仰の根付く街だからこそこうして
お互い守り守られやっている様子が脈々と受け継がれ、大時代ではあるけれども
「それではみなさん、良いおとしを! プヨゥホゥーーーーーーゥ!!!!」
なんてやられて思わず頭を深く下げた。

年末の風物詩に本当に偶然ばったり出くわした格好で、驚いたけれどもなるほどそうか、と思った。
改めてお世話になった人に会ったり感謝を伝えたり、あなたの健康をお祈りしたりして
私も一年の終わりはぬかりなくやろう。



アンコールにお応えして


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