ちむわさわさぁ

心躍ること

おばちゃんを拾った について(続 大地の芸術祭)

2012-09-11 | Sketch note

あすこ、あの舞台でリハーサルやってたわね少し、見たけどとっても良さそ
よさそうねぇ、リハーサル、私モダンが好き
あなたあれは行ったの、神戸はとっても良かったわよ、私はモダンがとっても好き
けどこんな真夏にやるのはここくらいよ、車、乗せてもらってああ良かった助かる

まつだいの農舞台からまつだい城跡まであがる最中に大変トリッキーなおば(あ)ちゃんに出会った
久しぶりのバカちょんカメラをマロちゃんが渡されてガチョンと写すと、ついでに車に乗り込んできた。
赤ワイン色のスカーフを頭に巻いて、カメラ一つでふらふら歩いていた小さな人である。
運転しながら止まらないお喋りを聞いていたら、
ユースに泊りながら18切符みたいなヤツで兵庫からきたという。
一昨日までニュージーランドのお友達を連れて屋代(長野、私の実家の近く)にいて、
すぐそこの棚田を見て私が(田毎の月って、)というや、あらなんでそんな事知ってるの、というわけで
口を開けたまま(はぁ、)なんて相槌を打つだにちょっとへんだぞ、と思ったらすかさずマロちゃんが
作家さんとか美術系のお仕事とか、そういったお仕事ですか?と切り込む。
そうそれ、私も思っていたのだ。
ふふいいえいいえ、といいつつ、時間がたつにつれてワークショップやらセッションという事を
小出しに話し出したりして
暑さのおかげも相まってまか不思議なこのおばちゃんは
(じゃあ、あたしはここで、ありがとでした、)すっと去っていった。


 
虹を作り出す鏡と水の実験、スケールの大小さまざま。


ちゃんと写真に写るので人間、だよな。拾ったおばちゃん。

 



里山の大いなる遠足、ほがらほがらと挨拶をかわしてすぐ話しかける癖があるので
こういうことによくなる。
面白い人はだいたい、おじちゃんとおばちゃん。

まつだいをちょっと下った門出(かどいで)で宿をとった。
”かやぶきの里”というその名も茅葺屋根の民家は常駐の宿主がいないかわりに
近所のおばちゃん主婦さん達が、野菜を持ってごはんをつくりに来てくれるという
ちょっと変わったお宿で、里山をそのまま卓に並べました、というこれがまた
米も山ウドの炒め煮も糸カボチャも、お椀も、素揚げじゃが芋の絡め味噌、蕨、鮎、野菜てんぷら、
久しぶりに快感の満腹。
証拠はマロさん、めずらしく朝からごはんおかわり。
夜と朝、違うおばちゃんが来てくれて、おしゃべりも楽しい。
たまたま屋根と釜を同じくした東海から来たというご夫婦は、陽気も陽気であった。
呑みながら話すうち波照間島出身(!)ということが判明、本物の三線が出てきてがぜん
門出のかやぶき屋根の下は、オキナワになった。
あさどやユンタとわらび神でイヤササ言いながらカチャーシーのレクチャーが始まる始末で
集まってきた輪の予定調和じゃないところが、おもしろいじゃないか。


 
料理法を聞いてみると、とってもシンプル。でもおーいしい。

 
キョロロの前の、踏ん張っているやつらがいた。かやぶきの中身は和紙の灯り。
”門出かやぶきの里”、和紙職人のやすおさんというとっても楽しい人が組合長だそう。



農家ピザ屋のおじちゃんおばちゃんも強烈だった。
昼ごはんを食べっぱぐれて彷徨っていたら、[ピザ]ののぼりがあって、野菜直売所の脇ちょで
狭しと集うじじばばが、暑い暑い言いながらせっせとピザ生地を伸ばしていた。
クゥと鳴った腹をおさえると、「今10枚だよ!10枚注文入ってンダヨ!」とおじちゃんが
あと10分待てば行者ニンニクのピザいいよ、800円、と言った。
焼けて出てきたのはミックスピザであった。トマト、ピーマン、タマネギ、具沢山で
なんでピザ屋やってんですか?と聞いたらおじちゃん、
「だってよ、野菜余っちゃって」だって。
なんと素朴な農家のピザ。

 

 
この、テーブルの隣でオクラやトマト、じゃが芋、茄子、カボチャを売っている。
味は素朴でも色彩は草間弥生へのオマージュ。

 

 

 

 

 
廃校になった小学校の最後の生徒は、けんた・ゆうき・ゆか
今はにぎやかな”絵本と木の実の美術館”

 


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