脱皮のしかた について（再び大地の芸術祭）

真夏の（３年に一回だよ）、といううたい文句はまぶし過ぎて
本当に目が眩んだ。

星峠の棚田を見に、もいちど大地の芸術祭。
先週の十日町・まつだいへアンコール、である。
今度はのりおりバスと、この骨の歪んで鈍った御御足で、アナログにゆっくり見て歩いた。
たった一週間で、と思うので不思議だったのが、虫の事で
それこそ踏んづけながら歩いた程のバッタやイナゴが、顔面にぶっつかりながら歩いた程のトンボが
ほとんど居なくなっていた。
セミの鳴き声もほとんど止んで、今週はこおろぎと鈴虫。

稲刈りまさにあと数日、という黄金の秋の風景が
”脱皮する家　（作品NO.D-143）”　のさらに山をあがったところから眺められた。
ここは星峠の棚田、深呼吸とあくびが止まらなくて、帰りのバスを一本延期。
この”将来ごはんになる”風景を見ながら、ごはんになったコシヒカリのおにぎり、
（2膳分を無理くり一枚の海苔で握った？巻いた？ドカンとしたやつ）を頬張った。
にぎりこぶしふたっつ分の大きさ。
ライスのビフォーアフターというインスタレーションを自演。
作品NO.番外。
スタンプは手に付いた海苔。

　
お土産用お箸を掘る日芸彫刻課の学生ちゃん。
当時常時10名ほど泊り込みで、家丸ごと鑿で彫りまくったんだっていう執念の脱皮。

　

遺影を撮ってくださるという不思議なかやぶきの二階で出合ったチーバ君Ｔシャツを来たお父さんと
酌み交わしながら（お茶を）、いやーぼく３回目。２００６年から。今回は２回目。
あっわたしも先週も来てたんです、という体験回数確認しあいっこをした。
それぞれの見た作品を思いながら共感するところや全く違う感想、を愉しんだり、
それぞれいろんな見方があってとっても良い。
最後の週末だけあって拠点はわいわいの賑わい。
かくいう私も優秀の美、を飾るべくして飾った。最後の最後、
パスポートを落っことしてきちゃった。えへへ。

 

　
農舞台でふるさとを歌う老若男女にうるっときた、なんでだ。

史上もっとも時間をかけた自殺、というビルエヴァンスよりもっと
長い時間をかけようとずっと前から思っていて
だったら折角だから、どうせなら好き勝手に言ったりやったりしたい。
もっともっと、という心は何にでも持っていたいと思うが、それをこの大地の芸術祭に当てはめると、
この欲望に気付いたのが9月で良かった。
開催の初っ端に体験しちまったら、7月から9月まで毎週通い続けて挙句、
そうしたら、真っ黒く陽に焼けて水分抜けてカカシになって、カカシコンテストに出品されちゃうとこだ。
あーよかった。

　
ほくほく線、本当にほくほくしている。もう、ホックホク。

　


　
（おとなはご遠慮ください）と言われたMちゃん、おとなに見えるけど、子供なんです。
さらにキナーレには一枚、寄付。私たちは何にしろ参加したい。