ひどい天気。
気温は、外はマイナス1度2度。
暴風と吹雪がうねって荒れまくっている。
夕方、子どもを迎えに来た親達が、口々に、
運転しながら、前が見えなくて怖かった、とか、
風で飛んできた木が道路に落ちていて危なかった、とか、
ものすごい風で、子ども1人じゃ(駐車場まで)歩けない、と話す。
1時間仕事上がりが早いスタッフ達は、
「明日は吹雪いたら、私、休みまーす、よろしく」
「も〜、明日明後日は閉鎖よね?来ないわよ〜」
「帰る時、気をつけてね、あとは頼んだよ!」
と言いながら帰って行った。
冗談のようだけど、本気で言ってた。
どんどん天気は荒れていくようだった。
建物の中にいても、凄まじい風のうねりがわかる。
普段、私たちより1時間早く帰る所長も今日は残り、
スマホで地域の情報を確認し続けていた。
各所で停電が起きてる、と所長が言った。
市内あちこちが、停電中らしかった。
今日、最後まで残ったスタッフは3人プラス所長。
1人の家の住所は停電地域に入っていた。
その人は当然だけど、みんな気が気ではない。
最後に時間ギリギリで迎えに来た親と子どもを見送り、
門を出ると、壁のような風にぶつかり、前に歩けない。
幸いにも、その時間はいっ時、吹雪が止んでいた。
風に飛ばされて、今日降った雪は道路にはない。
でも、昨日までのガチガチに凍った雪で道幅は狭い。
駐車場の車にたどり着くまで、風の板を押すように歩いた。
なんだか痛快な気分になり、1人笑いが込み上げた。
近道の松林を行くと、風がスッとおさまった。
道路に木の枝がそこここに転がっていた。
1メートル以上の長いのを避けながら走った。
一番ひどい時間なら、
折れて飛んでくる枝が車に当たったはず。
早く帰宅した人達の方が危ない思いをしただろう。
家の辺りは停電していなかった。ホッとした。
帰宅すると、
暖房の効いた部屋で待っていてくれたゆーちゃんが、
クルクル周りながら大喜びで出迎えてくれた。
ただいま、ゆーちゃん、風や雷の音が怖かったね。ごめんね。
気持ちがすっかり疲れていた。
ゆーちゃんにぬるめのミルクとご飯をあげ、
もう自分の夕食は作る気力もなく、
ニュースをつけてイスに座ると、いくつかの着信に気づき、
(帰宅するまでスマホは消音設定にしてある)
息子と友人にLINEで返信した。
「帰宅」とだけ。
息子からLINE電話が鳴った。
聞きたくない話だった。
息子は今日は休みで、
いろいろ話たいようだったけど、
その話、今、聞く体力がないから、
土曜か日曜か、ママが余裕のある時にしてもらえない?
そう言って切った。
日曜日まで、この天候が続くらしい。
12年前に手術した腰の左横が痛む。低気圧のせいだ。