今日は、私用で仙台に来ている。
東京から仙台に向かう新幹線の中で、何紙か新聞をひっくり返して時間を潰していたのだが、
産経新聞が興味深い記事を載せていたので紹介しておきたい。
これは、ワシントン特派員・古森義久氏の記事なのだが、
CIA就職内定を貰っていた人物が、中国の情報機関からスパイ活動への協力を求められ、
今月22日、バージニア州立地裁で有罪を認めたというものである。
この人物は、ミシガン州の州立大学を卒業した後、2004年、上海に留学した。
その際、中国の女性工作員と接触し、
将来、米政府の秘密情報を中国側に流すことを要求されたという。
その後、この人物は、CIAの職員採用に応募し、2009年12月に採用決定を告げられた後も、
上海に渡って、工作員と会い、合計7万ドルの協力資金を受け取ったとされている。
ハニー・トラップのにおいがプンプンする話だが、
中国では、いまだに米国への憧れが根強く社会全体に浸透しているらしく、
白人男性は中国人女性から非常にモテるそうである。
そうして言い寄ってくる女性の中に、工作員も紛れているのであり、
件の米国人男性は、その魔の手にまんまと引っかかったということなのであろう。
なお、余談だが、中国での留学体験記としては、
次のものが面白い。
谷崎光
『北京大学てなもんや留学記』
文春文庫、2008年
これも新幹線の中で読むために買った本だったのだが、
反日デモで盛り上がりを見せる昨今、
中国の学生気質や大学の雰囲気などがどんなものであるのかを知る上では、
なかなか辛辣、かつユーモアたっぷりに報告してくれていて、興味深く読むことができる。
草の根レベルの中国がよく分かる内容である。