全文お借りした)
【阪神JF】参考レース分析
≪札幌2歳S≫
勝ったドゥーラは外枠から好位につけ、ほぼもまれることもなくストレスのない立ち回り。先に動いたドゥアイズを目標に進出していき、最後は力強く差し切った。デビュー3戦全てで上がり最速をマークし、底を見せていない魅力がある。
ただ、1分50秒0の決着時計はさほど目立たない。のちにGⅠを勝った一昨年のソダシ(1分48秒2=2歳コースレコード)、昨年のジオグリフ(1分49秒1)には及ばず、GⅠレベルとなると疑問符がつく。馬場的にも明らかに外を通った馬が伸びやすい状況で、ドゥーラ、ドゥアイズとも外枠で馬場のいいところを選んで走れたアドバンテージがあった。
また、この2頭は札幌の洋芝しか経験していないのが気掛かり。GⅠで速い上がりの決着に対応できるかどうか。
≪アルテミスS≫
今年の勝ちタイム1分33秒8は、2018年のシェーングランツに0秒1差まで迫るレース史上2位タイ。しかも、5ハロン通過が60秒0のスローな流れをラスト3ハロンだけで押し上げた数字だけに価値が高い。毎年、同日か翌日に古馬3勝クラスのレースが組まれているが、今年は同日の紅葉Sより0秒3速く、近年にない優秀さだ。
勝ったラヴェルは前有利な展開にもかかわらず、常識外れの後方一気を決めた。上がり3ハロン33秒0の数字通り、瞬発力はかなりのものだ。2着のリバティアイランドも中団で馬群に包まれ、仕掛け遅れる形になりながら勝ち馬にクビ差まで迫った。上位2頭ともペースが流れて消耗戦になった場合の不安は残るが、マイルにおける現時点での能力値は世代でずば抜けていると言っていい。
≪ファンタジーS≫
リバーラはジワッとハナに立ってよどみのないペースを刻み、ラスト1ハロンも11秒台をキープしての逃げ切り。2着~5着は中団~後方から差してきた馬ばかりで、ついてきた先行馬の脚が最後に上がっていたことから、思った以上に中身の濃いレースだった。
V時計1分21秒3も悪くない。京都施行も含め、過去10年で1分20~21秒台前半で勝った馬はのちにいくつも重賞を勝つか、GⅠで馬券に絡むかの活躍を見せている。ただ、スプリンターとして大成した馬が多く、マイルへの距離延長にはやや疑問を持っておきたいところだ。
2着のブトンドールはテンから位置を取りに行かず、本番のマイルを意識したような競馬。追い出しもギリギリまで待って脚を測っていたか。本番で逆転があっていい。
注目のリバティアイランドだが前走は後方から、直線で前が詰まって追い出しが遅れたというイメージがあったが
問題は「後ろからしか行けない=脚質的に展開に左右される懸念」があるんだが・・・