ああ、気分転換にどこかへ行きたい、と思った。
ショッピング街とか落ち着くカフェとか。
運転ができないくせに、そんなことを言っても
しょうがない。選択肢は農道か国道をひたすら歩くことだけ。
分厚いコートに大きなショールを巻いてニット帽かぶり、
先日、片道40分で制覇したコンビニのある国道へ。
あそこへ行けば、温かいものくらい飲めるだろう、と。
途中、ポールを使ってウォーキングしている男性に会った。
そもそも国道は車が行きかってるだけで、歩いている人は
ほとんどいない。
追いついてそっと見たら、70代か80代くらいの
高齢者。つまり私と同年代。

人恋しい私は「こんにちは」と挨拶。
向こうも笑顔で挨拶を返してくれた。
前後して歩きながら、しばし短い会話。
かなりの距離を、毎日、ポールウォーキングして
おられるようだ。
「いつも車で動いてると、足が駄目になるからね。
とにかく鍛えないと」
そういえば80代後半になる隣のS氏も、
毎日、5000歩ウォーキングしておられるという。
畑仕事はハードだけど、案外、足を使っていない。
移動はどこへ行くにも車。意識して運動するしかないのだ。
国道のウォーキングマンからパワーをいただき、
コンビニを通り越して(イートインがなかった)、
くねった長い坂を上り、図書館へ。
本を一冊借り、自動販売機で温かいお茶を買って
外の石に腰かけて一息。
片道一時間は歩いたと思う。
帰りは途中のバス停で公共バスを待った。
一日、4、5本しかないが、ありがたいことに
15分くらい待てばそのうちの一本がくるようだ。
が、寒風の中、30分待っても来ない。
なんか、そんな予感もあったのよねえ、
根拠はないけど。
しかたなく、とぼとぼ歩く。
行きはけっこうしっかり歩いてたのに、
帰りの足はやっぱり重い。
結局、この日は2時間半くらい、外をさまよっていた。
よくやるよ、この寒いのに……と、少々自分に呆れた。
でも、歩けるんだもんねえ。
ありがたいことだと、最後は感謝!
某神社の、ゴミ捨て場みたいなところで
遭遇した狛犬さん……だったかもしれないお方。
