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冬桃ブログ

みんなモヤの中

 夏の二カ月間、ほぼ居続けさせてもらったS村。
 老ドラゴンはもとより、大家さんファミリーや
近所の方にもさまざま、お世話になった。
 足がおぼつかないのと異例の暑さとで、寝苦しい夜も
ままあり、早朝起きて草抜きでひと働き……も、
毎日はできなかった。
 私の仕事は食事の支度だけ。材料はほとんど裏の畑にある。
 あとはぼんやりと畑や花畑を眺めていたり、本を読んだり
テレビを観たり。
 リハビリにもわざわざ来ていただいたし、いまに罰が
あたるんじゃないかと思うほど恵まれていた。
(いや、この足こそ、すでに罰だったのかも)
 
 で、二日前に横浜へ戻ってきたのだが、二ヵ月も間が開くと
老いた心身はここでの暮らし方を早くも忘れている。
 まずはポストの開け方がわからなくて、
管理人さんを呼ぶ羽目になった。
 室内にあるもろもろのスイッチも、どこと繋がってるのか
いまいちわからない。
 テレビ番組の録画も手順を忘れ、コントローラーを
ただ見つめるばかり。
 あるはずのものがなかったり、ないはずのものが
現れたりで、疲れのあまり今朝なんか朝食を
ちゃんとこしらえたのに、どれも味がしなくて怖くなった。
(熱がないからコロナなどではない)

 こんな年齢、こんな体力、記憶力で、ニ拠点を
どちらも「我が家」にしようなんて、どだい図々しいのだ。
 それは早くに気づいていた。だからS村に心を惹かれた以上、
少しずつ滞在を長くして、横浜からは徐々に距離を置いてきた。
 とはいえS村における私は、つきつめればただの居候。
 おまけに車の運転ができないので、病院、買い物をはじめとして
移動はすべて誰かの世話になるしかない。
 いずれ出ていくしかない立場なのに、気が付けば、
横浜の住まいにも「あんただれ?」と、そっぽを
向かれ始めている。
 
 子供の頃、日活映画の渡り鳥シリーズをせっせと観た。
 小林旭演じる「渡り鳥」は、革ジャンにギター一本、
他には下着の替えひとつ持っていないように見えたが、
その後、どこかに落ち着く先を見つけただろうか。

 S村を出た日の早朝、モヤがまだあたりを深く覆っていた。


 ちょっとなごりの散歩を。


 シオカラトンボが体を二つ折りにしてもがいていた。
 その少し上を見ると、黄色いクモが。
 白い糸で自分とトンボを繋いで見守っている。
 トンボはあきらめず、もがきにもがいてついにこの後、脱出した。


 しかし、こちらの赤とんぼはしっかりとからみとられ、
運命を受け入れるしかなかった。


 暑いせいか、蜜蜂は巣箱の入り口に群れ、じっとしている。
 でもそこには必ず見張りがいるようで、私がそうっと横から
覗き込んでいると、なにか通達したらしく、群れがざわつき始めた。
 危険を覚えて、すぐさま逃げた。

 
 

 



 
 
 
 
 

コメント一覧(10/1 コメント投稿終了予定)

yokohamaneko
酔華さん

 こちらでは自転車をまったく見ません。
 自転車で行ける範囲にはたいしたものがないし、
国道の歩道を走らなきゃいけないけど、歩道なんか
途中でなくなってたりしますから。
酔華
[車の運転ができない]とおっしゃいますが、
運転ができたとしても、もうやめた方がいいですね。
私はそろそろ自転車を返納しようと考えています。
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