寒いくらいで、あはは、風邪ひきそう。
……なんて高笑いしてる予定の夏だったのに、
最後まで猛暑続きのS村だった。
昨日は夕方から少し降ったが、「こんな程度じゃ、
苗も育たないし」とお百姓さんは憂い顔。
野菜は残念な結果だったが、旱魃なにするものぞと
なぜか雑草は勢いを増す。
刈り取ればすぐに乾くし、どんどん溜まるから、
暑さの中、熱中症に怯えながら焼く。

で、私は明日、さらに暑いであろう、横浜に戻る。
天気予報を見ながら予定を一日早めたのだが、さて、
台風をうまくすり抜けられるかどうか。
こちらでは信濃毎日新聞を愛読しているのだが、
満蒙開拓団はもとより731部隊、ハンセン氏病などの
負の歴史や人権問題が、とても熱心に取り上げられていて、
思わず切り抜きしたくなる。


おまけに、この家の本棚には、大家さんの祖父の
ものであろう蔵書が残されており、歴史関連の本も多い。
それを読ませていただいているおかげで、
私の老いた脳も、この地の風土に少しずつ馴染み始めている。
次の滞在では、足がまだ不自由な分、読書が進む
ことを、文字通り「怪我の功名」としなければ。
かまきりも渋い色合いに。

この夏、他の野菜を尻目に、ひたすら
葉を茂らせたツルムラサキ。
小さな花には、なぜかいろんな蜂が訪れる。
