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静岡地元クワガタ採集飼育記

主に静岡のクワガタの記録。silenthill.stagbeetle@gmail.com M

針葉樹林にツヤハダはいる? 2016記事

2017年10月24日 | 高山性クワガタ
2016年10月18日 おそらく晴れ

富士山へ赴いた



何かを書こうと思って撮った写真。覚えていないということはそんなに大したことでは無さそうだ



以前削った材が目にとまり「もう羽化しているだろう」と削ると小型の♂が現れた。材の状態も古いので深追いはせず、この個体は翌年リリース。




針葉樹が大半を占める林でツヤハダ材を発見。



♀の蛹に続いていくつか成虫が出た。


材も若く羽化したての個体が多いため翌年にとっておくことにした(翌年結局行かないままである)



そのまま針葉樹林の奥へ進むと普段は固い場所にいるはずのツヤハダが、手で崩せる材から得られるこの土地ならではの良心的な材が見つかった。





なんとこのエリアでは21mmupの大型個体が3頭得られた。



館長となんとなく富士へ

2016年11月06日 | 高山性クワガタ
2016年9月26日 晴れ



春の間に大型になりそうな幼虫が入っている材を調べてあった為、もう羽化しているだろうという事で富士方面へ向かった。



せっかくなのでエリアの新規開拓ついでに材を削ると速攻で成虫が出た。
館長も成虫を割り出していたが、二人とも♀である。しばらく歩いたところで幼虫から羽化した同じエリアのF0の♀個体を先ほど採集したものも含めて11匹リリース。

再来年に期待したい。



偶然真っ二つに割れた材。このような材には幼虫しか入っていないか、小型が数頭いるのみで採り慣れている場所であればスルーするのが賢明である。
今回は大型のヒメオオが一応目的なので、あたりをつけていた材を割ってみることにする。



蛹で死亡している個体と羽化まじかの個体。



材の硬く深い部分から館長が大型の成虫を割り出した。本来ならば材の表面に蛹室を作っているが、この個体は中央付近に作っており、絶対に脱出は不可能だったと思われる。

以前同じ材で綺麗な死骸を採ったことがあるが、その個体も蛹室は中心付近であった。謎である。



取り出してみるととてもカッコいい個体で、私がいつも帰宅時の縮み防止に持ち歩いているノギスで測ると46.5mmであった。
静岡は有名産地に比べると大型の数も少ないと思われるので私は嬉しかったのだが、今年53mmを採ってしまった館長はあまり感動はしなかったようである。

その後私は50mmオーバーを割り出したが悲しい気持ちで帰宅することとなった。


せめて40mm以下だったら・・・


今回私の車(おんぼろ軽トラ)一台で行ったのだが、乗り心地の悪さとシートの硬さによりかえって館長を疲れさせてしまったようであった。

館長ご同行ありがとうございました。いつか乗り心地の良い軽トラに乗り換えます(ホンマかいな・・・)


井川方面の調査

2016年10月13日 | 高山性クワガタ
2016年9月18日 晴れ





ヒゲちゃん氏と静岡市産ヒメオオの生息を確認する目的とルリクワ類の調査の為井川方面に向かった。

このエリアはお互い知識のない時に一度訪れたのみで、クワガタ類の生息は確認しておらずほぼゼロからの調査となった。
綾瀬氏の所有する静岡県の本では73年に井川方面での生息が確認されており、昆虫館館長も20年ほど前に♀が歩いているのを確認しているようだが、静岡では1200m以上のところでないと今のところ確認できておらず、温暖化の影響なども考えたうえで高標高から下げていく方法で探すことにする。



まずは発生源となるブナ林を探すことから始めなければならない。
二人で車内から樹種を確認しながらとりあえず車がいけるところまで登り、そこから登山道を上がっていく。登山道入り口にはクマ出没注意の看板が・・・やはりこの方面では頻繁に目撃されているようだ。

見た所熊笹とカンバ類が生えた開けた林であった。あまり期待せずに登っていくと一人の登山の方とすれ違う。


我々「こんにちは」


登山家「こんにちは、クワガタですか?」


同業者かと思ったがこの方は山登りがメインであったようだ。この方は山に詳しく、生えている樹木や標高などの情報教えていただいた。また昆虫館のブログを見ていたようでMさんですかという話になり、コメントを頂ければ一緒に採集に行きましようなどと話し別れ、少し上ったところでルリクワ類の生息を確認した所で引き返した。

登りでは気づかなかったが





古い熊の爪痕である。しかも近くには




新しい熊の爪痕が・・・上の写真の木は鋭い爪で交互にひし形状に切り裂かれた樹皮が落ちてる。
そして熊の足跡も・・・。

若干怖くなりながら車に戻り、登山家の方に教えてもらったブナ帯を目指す。

目的のもう一つに先週昆虫館館長が忘れていった採集ケースの回収があったので、まずは館長が調べたであろう場所でルリクワ類を探すことにした。
ものの5分でケースは見つかり、トウカイコルリの新成虫の姿を拝んだところで上に上ることにした。
ヒゲちゃん氏はこの付近に採集トラップを仕掛けていた。



ヒゲちゃん氏とは今回でヒメオオ採集は3回目であり、研究熱心なヒゲちゃん氏は自分で財を見つけられるようになりたいという事で、この日はヒゲちゃん氏に材を見つけてもらうというプランだった。
稜線伝いを歩いていくがめぼしい木は無く、やはりガレ場を下らなければならないと思ったとき一本の立ち枯れが目に付く。普通ならスルーするような古い材であったが、食痕だけでも確認したいという事で調べてみることにした。
やはりぐずぐずであったが、確実にヒメオオの食痕があり幼虫も数頭出た。あまり期待せずに根っこの部分を調べると、ぽっかり穴が開き♂の新成虫が姿を現した。



生息を確認できた喜びからか蛹室内にいる姿を撮り忘れてしまった。



そしてなんとこの根っこ部分からは小さいながらも合計4頭の成虫が得られ、とりあえず生息が確認できた我々は気が楽になり稜線を離れ材探しに出かけた。



歩きにくい斜面を進んでいくと一本の巨大な立ち枯れがあったが、数頭幼虫が出るのみの若い材だったので1~2年後の為に残しておくことにし、近くの柔らかい材を削ると違う食痕が現れた。



これはアカアシの材だったようだ。幼虫や新成虫がゴロゴロ出たが、大型はいないようなので先に進むことにした。




しばらく歩いたころガレ場に素晴らしい材が横たわっているのを発見した。あれはあの大型の新成虫が入っている「成虫のいる材」だとすぐに思った。ただし今回はあくまでもヒゲちゃん氏に見つけてもらうというプランなので、反応を窺うと「う~ん、あれはどうかな?微妙かな?」と悩んでいるので「とりあえず近くまで行きましょう!」とガレ場を進み上から見下ろしてみた。

やはりいい材である。

「ヒゲちゃん氏が指示するまで削りませんから」と言いつつ先行する私。
こんな矛盾した行動をとってはバレバレである。とりあえず削ってみるという事になり、各々削っていくが脱出痕もかなりあり、大型の幼虫は出るものの成虫は♀1のみに留まる。少し遅かったようだ。



ヒゲちゃん氏が柔らかい表面のみ削って中断していた場所があるので、何とか成虫を割り出してほしいと一緒に削っていく。出遅れを狙い、材の下の硬い部分を削ってみるとぽっかり穴が開き大型のメスの新成虫が出た。
「おめでとうございます!」というところで辺りは薄暗くタイムアップ。帰り道に材の中から紋スズメバチの女王を採集して下山した。



車に戻り獲物を分け合った。幸いカワラ菌糸を大量注文していたので50mm近くなりそうなでかい幼虫は安心である。品評会をしている時にセンチコガネも採集し満足のいく結果となった。

帰りは前日の寝不足がたたりひどい車酔いに見舞われ、ヒゲちゃん氏に多大な迷惑をかけつつ帰宅した。

ヒゲちゃん氏運転お疲れ様でした、そしてすみませんでした。また開拓楽しみにしております。

安倍奥再調査

2016年09月24日 | 高山性クワガタ
2016年9月10日 晴れ 

井川方面を調査する予定であったが、都合により再度安倍奥を綾瀬氏、ヒゲちゃん氏と調査することになった。

まずは前回館長と来た際気になっていた倒木を調べてみることにした。



ルリクワの産卵マークが多数あり、雰囲気的にはヒメオオがいる材であるがかなり古い材だったようだ。ルリクワを探してみるが1幼虫と古いヒメオオの食痕に入ったオニ、採集家の救世主ことムネアカオオアリ(ガソリン代)のみであった。



ハナバチを襲う憎きスズメバチ。

捕まえてやろうと思ったが逃げられてしまった。一度刺されてから若干ビビってしまっている自分がいるので前ほど豪快にいけない・・・。


前回とは少し離れた場所を調べる事にする。

良さそうな倒木があるのでヒゲちゃん氏と共に削っていくと・・・。



すぐに死骸を発見。
食痕だらけで材も黄色いので上に見える成虫のいそうな材を調べる事にした。



36mm程のメスの死骸

案の定成虫の死骸が出た。かなりいい材であったがここの個体は材の中心付近に蛹室を作り出られないようだ。


その後もフリーズドライされた大型のオスや蛹の死骸が出たがまだこの材には産みそうなので、深追いせず終了。



ヒゲちゃん氏とオニクワや幼虫等を採るが斜面がきつい為綾瀬氏のいる場所へ移動。
綾瀬氏は幼虫がかなり出る材を追求していた。表面にはいなそうなので皆で巨木をひっくり返すが状況変わらず・・・。


私は近くにある材からまた死骸掘りをしていると・・・。




「出ました!」






撮影:綾瀬氏


やれやれこれでいつでも帰れると思ったが動かない・・・。
どうやらこいつも脱出できなかったようだ。しかし死んでから日が浅く完品なので問題無し!
綺麗な成虫が見られたところでいったん休憩することにした。





その後山菜の木等を探しながら場所を変えルッキングを試みるも惨敗。熊さんの爪痕を発見し引き返す。



その後ヒメオオの材を探すもあまりいい材が見つからず、古い部分と新しすぎる部分が混在する材を発見。
その近くのボロボロの材から綾瀬氏がルリクワを発見したので、皆で手で崩してみるが追加無し(飛ばした可能性大(笑))



時間切れギリギリになり出遅れの♀を何とか発見。下山することにした。



本日の成果

ヒメオオクワガタ

成虫 ♂1 ♀1

幼虫 複数

アカアシクワガタ

成虫♂1

幼虫 数頭

ルリクワガタ

♂1

オニクワガタ

成虫♀2

幼虫 数頭

スジクワガタ

成虫 不明(リリース)

幼虫 数頭

オオセンチコガネ

1

センチコガネ

1

シロトラカミキリ

2



やはりこの場所はヒメオオの個体密度が薄く、成虫を狙って出すのは難しかった。しかし色々な種類の昆虫が生息しており総合的には楽しめそうな場所である。次回はミヤマカラスアゲハを狙いたい





オオセンチコガネ



今回唯一の♂約42mm
残念ながらアゴがゴム化しており予測数値



ルリクワガタ♂



取り込みに夢中で撮り忘れたシロトラカミキリ



皆さんお疲れ様でした!次回は開拓に行きましょう!

昆虫館館長と安倍奥を調査してきました

2016年09月13日 | 高山性クワガタ
2016年9月5日 晴れ時々霧雨




9月になり昆虫館館長が休みをとれるようになったので安倍奥に同行していただいた。

館長が昔カミキリ採集で通った場所らしいが、その時目の前を飛ぶルリクワ類を確認していたらしい。ルリクワ類は飼育品が羽化したばかりなので生息地はまだ早いだろうと思っていたので、私の今日の最大の目標は静岡市産ヒメオオを確認する事である。



安倍奥から見える八紘嶺

道路を歩きつつヒメオオのルッキングを始めるが、天気も怪しく齧り後もない状況である。



熊笹の中に落ちていた枝からルリクワ類の産卵マークを見つける。



ここら辺は一帯が崩れておりぼーっとしていれば即お陀仏である。



久しぶりにルリクワの産卵マークを見た我々は嬉しくなり材を調べる事にした。

しかしルリクワ採集を念頭に置いていなかった為、肝心の秘密兵器を忘れ思うように材が削れない・・・。



ルリクワの幼虫



暫くするとルリクワのプロである館長が蛹を発見。



やはりまだ早いという事でヒメオオ探しに切り替える。


登山道から見える位置には当然材が無いので70度以上ある急斜面を下っていく。


何本目かに良さそうな材があり、脱出した後や幼虫の死骸が見つかる。




越冬中のオオマルハナバチ



蛹の死骸が出たので上にいる館長を呼ぶ

お互いブログネタの写真を撮り、館長はまわりの材を調べ私はこの材を少し追及することにした。


しかしこの材は少し古い材で色が黄色く食痕だらけ、小型の幼虫しか出なかった為諦めようとすると・・・・





おそらく八月中に羽化したものであろう



小さいが念願の貴重な静岡市産ヒメオオクワガタである。


この材に見切りをつけ館長の割っている材を一緒に割ることにする。
少し大き目の幼虫が多数出て来る、今までの経験からするとこのような材はほとんどが幼虫なので普段はスルーするのだが、今回は採集困難な静岡市産なので成虫の数を確保するために幼虫が何頭か欲しかった。
幼虫の育て方はほぼ確立しているので来年あたり静岡市産が何頭か羽化する事であろう。



羽化したばかりの♀が出た。産んでいる時期を考えると近くに蛹かうまくいけば新成虫がいるだろうと割っていくと・・・





やはり蛹が出た。
続いてメスの蛹が出たが、幼虫の数もほぼ十分なので別の場所を探しましょうといったん急斜面を戻ることにした。



写真では平坦にみえるがこれは斜面を平行に撮ったもので、もし転んだら下までノンストップで転がっていくだろう


今度は別の道(というか斜面)から材を探していく。大変な思いをしながら登っていくと館長が素晴らしい立ち枯れを発見。





館長が良さそうな部分を削っていく


館長「Mさん、この太いツルが邪魔なので秘密兵器で切ってもらえませんか?」


私「わかりました。館長当たると危ないので少し下がってください。」


館長「大丈夫ですよ、もし○ン○マを潰してしまってももうほとんど使いませんから。」


私「いや笑・・・そうゆう問題では笑」


しかしそれほど移動するのが大変な場所に立っているのである。
気をつけながらツタを切り削ってみるが、既に出た後の様だったのでこの木は見切りをつけ移動する。


開けた場所には良い材が無かったが館長が何やら柔らかい木を調べ始めた。



「ルリクワが出ました。」



マジですかと向かってみると私が見た事が無い綺麗なブルーの個体





その後すぐに♂も出した



館長「欲しいですか?」

私「いらなければ・・・・。」

館長「どうぞどうぞ。」


これは館長のルリクワなどいつでも簡単に出せるという余裕の現れである。


その後も次々と館長は成虫を出していく。


私もルリクワ採集に切り替え、館長に成虫のいる場所を教わりながらブルーの♀を探す。



羽化したばかりのルリクワ♂



ルリクワを何頭か出し最後に念願のブルーの♀が出たが、喜びのあまりすぐに取り込んでしまい写真を撮っていない・・・。




館長はトウカイコルリも割り出していた。流石である。





その後付近の環境の調査をし、帰りに柳キックをしながら帰ったのだった。


本日の成果

ヒメオオクワガタ

成虫♂1 ♀1 蛹♂1 ♀2 

幼虫 複数

ルリクワガタ

成虫♂7 ♀2?

幼虫複数

トウカイコルリクワガタ

成虫♀1 蛹2

幼虫数頭

オオマルハナバチ女王



モンスズメバチ女王



ルイス・治氏

♀1

マイクロゾウムシ



不明アブ