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静岡地元クワガタ採集飼育記

主に静岡のクワガタの記録。silenthill.stagbeetle@gmail.com M

2018年現在のクワガタ展足法

2019年01月18日 | 標本
クワガタの標本を作る=展足だが、私はいつもはタトウにて仮展足した後、パキパキに乾燥させてから軟化し展足する。
このやり方のほうが針が少なくて済むし、関節がバシッと決まりやすい気がする。

しかし、そんなことを待っていられない素敵なクワガタを採集した時はどうするか・・・

久しぶりに生展をまじめにやる機会が訪れたので紹介する(というか備忘録である)



モデルはヤエヤママルバネクワガタ。

まさか自分がこのクワガタ採集に手を出すとは思いもしなかった。
※採集記は後日(いつになるんだよ)




酢酸エチルで一日ほど〆た個体。




一通りの関節が動くか確認する。※筋肉を動かす目的もある為、全方向に動かす。

死後硬直が解けておらず、関節が固かったり戻ってしまうようなら、乾燥しないように密閉されたタッパーなどに入れてもう一日ほど置く。



次に30~40mm厚のスタイロフォーム(画像は40mm)を適当な大きさにカットする。
※発泡スチロール等でも良いが、入手のし易さと加工のしやすさからこれを使っている。ビバホーム、カインズホーム、ジャンボエンチョーなどで入手できる。
ちなみにジャンボエンチョーは数十円の追加料金で綺麗にコンパクトにカットしてもらえる。



さて、中央に一本線を引きます。



引けました。



私は定義の黒線をガイドに横に線を引きます。



180度回転させて左右に一本ずつ。



こんな感じです。



クワガタの腹面の凸部分のサイズを測ります。



中央に図ったサイズの印をつけます。



上下に切り込みを入れます。



中央はやや深めに。



斜めに切り込みを入れます。



パキっと!



溝が彫れました。



クワガタを乗せてみます。

・・・溝が狭いようで浮いてしまってますね。



横幅の広いマルバネ用に溝の幅を広げました。



今度はピッタリハマりました。



いい感じです。



上手くクワガタを溝に収められたら、できるだけ上下前後左右まっすぐになるよう針を通します。
※私は志賀有頭3号を使用。通す位置は右の羽(鞘翅会合線よりやや右、腹部は中脚腿節の下あたりに出るといいと思います)。



クワガタとスタイロフォームの間に空間を設けるため、針を引いてクワガタを少し浮かします。



いい感じに空間が出来ました。これで板に足が引っ掛からずに展足出来ます。



頭が下がってしまわないように、薄くカットしたスタイロフォームで枕にします。



動かないようダブルニードルしておきます。



胸と



お尻を固定。



触角は後で取り出すのが面倒な為、先に軽く出しておきます。



頭と



顎も固定します。ここまでで身体が斜めになったりしていないか確認し、足を展していきます。

※自分の好きな形にすれば良いのですが、この個体は日本のマルバネ 図鑑を参考に展足しました。
BE-KUWA64号が使いやすいと思います。



先ずは左後脚腿節から。
※私は右利きの為左から仕上げています。利き腕側を残すほうが調整がしやすいです。



いい感じのところで挟み込むようにして固定します。(この時軽く鞘翅も抑えられると良かったり悪かったり)



続いて頸節。



挟み込みます。



そしてフセツをまっすぐに伸ばします。



先ずは針をクロスさせてガイドを作り。



微調整。



最後に爪を開きます。



気に入らなければまた微調整。



いい感じになりました。



続いて左中脚



腿節から



真上から確認してみます



気に入った位置で止め



挟みます



続いてフセツです



1



2。ミスったのでやり直します



いい感じになりました。



真上から確認してみます。




爪を開きます



微調整



真上から確認



最後に前脚



腿節を挟み



頸節を整え



固定します



フセツをガイドし



爪を



広げます



続いて触覚を整えて行きます。



内側から整えて行きます。



いい感じになりました。



全体を確認します。



左と同じ要領で、後







前と仕上げていきます。



乾燥後修正が必要な箇所を微調整していきます。


所要時間は15〜20分です。



高山クワガタの飛翔標本作成 2016記事

2017年12月01日 | 標本
2016年10月頃



コルリクワガタの飛翔標本を作製。きっかけは照明の下で撮影しようとしていたところ何度も飛び立とうとしており、これは作れと催促されていると思ったからである。




まずポリエチレンフォームに固定。こうやって見ると小型種が台紙に張られるのが納得いくであろう。


羽を開いていくがこれが結構しんどい



過程を撮る余裕が無くいきなり完成。何時間かかったかは秘密である



乾燥後針を外しレイアウトを考える。



ジオラマ風にしよう!






ちょうどいい所にヤマメ釣りに使ったハリスがあったので、針穴に通し標本が下に落ちないよう駒を作りストッパーにする。固定に使った針は一号なので二号のハリスがきつ過ぎず丁度良く通った。




続いて意外とよく飛ぶミヤマツヤハダクワガタ。

使用したのは20mmupの大型個体で勿体無いとも思ったが、コルリの展翅を思い出すと小さいものでは恐ろしくなり、結果的にかなり迫力が出たので良しとする。



腰の低いツヤハダは頭が下がってきてしまう為先ず枕を敷く。

そして・・・・


































完成!やっぱり余裕が無い!

しかしコルリに比べればかなりましである。










全部でコルリ2個ツヤハダ1個を作成。鉄道模型などに使う「アレ」で春の地面を再現した。
なお最初に作成したものはお世話になっているふるさと世界の昆虫館に展示して頂いた。






おまけ




富士山の採集時(富士山の危険物記事)、綾瀬氏からいただいたモンスズメバチの女王。この日これが一番うれしかったことを覚えている。




9月にオニクワがたくさんとれた時(梅ヶ島に鬼退治記事)にスーさんが採集したコクワガタ48mm。サイズでみるとそこそこだが横の厚みが半端なく、超美男子なこの個体。



私のところでペアリング後幼虫を送る予定であったが、何故かペアリングが失敗してしまった。当初ペアリング後はコクワ好きの私の為にこの個体を譲って頂けると言う事だったが、「極太血統の幼虫を楽しみにしていて下さい」と言っていただけに申し訳ないので、こんなにかっこいい個体を箱に追加しないのはもったいない!と言い訳し、半ば強引にコレクションに追加して頂いた。



短小個体が得意なヒゲちゃん氏のブリード品。どちらがコクワでどちらがムシモンというようなこの個体を小型が好きだという変態な私にお譲り頂いた。


コクワに関してはヒゲちゃん宅の庭に放置していた産卵木から「勝手に」発生したF0もしくはほぼ現地ブリード品である。小さい個体を羽化させるほうが難しいと私は思うのだが・・・。








まだ記事にしていないが、2016年はヒゲちゃん氏と「短小の静岡」という記録を樹立したので更なる短小を目指したいと思う←え?







昆虫館館長から綺麗なカミキリを譲って頂きました

2016年07月08日 | 標本
2016年7月6日 夕方

樹液や灯火採集で副産物としてとれるカミキリの種類が気になり、昆虫館館長が持って行けば同定してくれると言うのでいくつかの種類を持っていくことにした。

私は標本箱をあまり持っていないので、その中で比較的綺麗で小型のものだけ自分で標本にしているのだが、通常狙って採ることは無い為、綺麗な種類のカミキリが集めにくい状況であった。

中でもルリボシカミキリが非常に魅力的で、ヤフオクなどで探すもなかなか出ないと言うと余品があるとの事で最終的にこんなにも譲って頂いた。



帰ってカミキリがあまり好きでない女房に見せると、これはすごく綺麗だと一緒に感動してくれた。

それもその筈、いつも持ち帰るのは馬鹿でかいシロスジカミキリやミヤマ、ウスバ等なのだ。ノコギリカミキリに至っては見た目がゴ○ブリに似てるため、これだけはやめろと言うのである。
しかし女房はあの恐ろしい顔をしたキリギリスを平気でつまむので、なぜ触れるのかと聞くと緑色だからと意味不明な理由を教えてくれる。私も触れなくはないが緑だろうが青だろうが嫌なのである。

カミキリを集めだしたら終わりなので、綺麗で小型のものに絞って集めてみたい。

館長こんなにたくさんありがとうございました!大事にさせていただきます。







今夜はブログにコメント頂いた方と採集に行くが、私と違った視点で採集されている方なのでとても楽しみである。色々と情報交換してみたいと思う。



次回へ続く・・・

標本箱を買いました

2016年06月16日 | 標本
去年から標本づくりを頑張り、なんとか作れるようになったので標本箱を買ってきた。


富士産ミヤマツヤハダクワガタとヤフオクで購入した長野産ユキグニコルリクワガタ


先日採ったヒメオオとミヤマ





ミヤマクワガタは飼育していると金色の毛が抜けたり、バラバラになったりするので酢エチで〆て標本にするしかない。



地元の山で採れたスジクワ32mm



現在のヒメオオ(MAX49mm)

すこしでかすぎたのでこれはヒメオオやルリの高山種の箱にしたいと思う。