静岡地元クワガタ採集飼育記

主に静岡のクワガタの記録。silenthill.stagbeetle@gmail.com M

再び安倍奥へ 2016年記事 7.Ⅺ

2017年11月23日 | 高山性クワガタ
2016年11月7日



ホソツヤルリを何とか年内に採集したかった私は、再び館長をお誘いし安倍奥を訪れた。
この年館長とは何度か安倍奥を訪れていた為、今まで行っていないエリアを調査することにした。



沢伝いを歩いていくと、どこからともなく削ってくれという声が聞こえたので声の下方向を見ると太めの材が転がっていた。



一刀目で成虫が姿を現す


トウカイコルリクワガタ



削ってくれというだけのことはあり数ペア成虫を割り出すことが出来た。



更に道を進んで行くと瑠璃の産卵マークのあるヒメオオ材を発見した。こんな固い木にルリは産まないだろうと、何気なく手ぐわを振り下ろした一刀目できらりと宙を飛ぶ者がいた。

ルリクワを成敗してしまった・・・。やわらかい白枯れのみだと思っていたがまさかこんな材にいるとは・・・。



ホソツヤを探し急な斜面を登っていくが、ホソツヤのいそうな材は見られず館長とともに可能性のある乾燥気味の立ち枯れを削る。


ルリクワガタ(タダルリ)


この場所特有の青色をしたメスで非常に美しい





コルリとタダルリがいくつか出るがだんだんあきらめモードになり、私は次回採集仲間と来る用のヒメオオ材を探すことにした。



急斜面に横たわる巨大な材。古い個所を一刀目で短小個体が出たので、おいしい部分を残しこの材はキープ(結局翌年もスルー)

その後館長を探しつつ成虫をいくつか出したが、ここのラベルはもう大型以外不要な為帰りつつ再びホソツヤ材を探すのであった。



帰りがけに削った材から出てきたホソツヤの死骸。いるところにいるのだろう



生きた個体は得られなかったが、紅葉が綺麗な中での採集は非常に楽しかった。



そしてヒメオオ材探し中に運よく☆になったばかりの黒スズメバチ♂をGET!



メスと比べるとやはり触角が長い、しかも分割式である


・・・・・・。

姫に会いに・・・ 2016年記事

2017年11月22日 | 高山性クワガタ
2016年10月28日 雨のち土砂降り



以前ヒゲちゃん氏と行こうとした場所だが、その日は3か所以上回った為登山の時間を考え断念した場所がある。
この日は何が何でも採るということで、悪天候であったがカッパを着て採集に臨んだ。



登山開始からしばらくスギ林を歩き、峠を越える頃には雨がかなり強くなってきていた



必死に登山道を上るが標高が上がるにつれ霧が濃くなり我々の行く手を阻む



材を探そうと登山道を外れるが背丈ほどの熊笹が密集しており、なかなか材にたどり着けない。こんな時期に悪天候の中藪漕ぎとは・・・姫に会うのもなかなか苦労するものだ。


登山道脇はどちらも急な斜面で、足元もぬかるんでおり気軽に下りていけるものではない。尾根を挟んで神奈川県との境になるこの場所だが、やはり静岡県産が欲しいということで静岡県側を根気よく探していくと少し古いが削れそうな場所に材があった。
古い材だがこんな斜面、こんな天候で贅沢は言っておれずなんとかヒメオオ幼虫を確保。続いてオスの姫(オカマか)成虫も採集。40mm以下の短小の静岡であったが苦労した甲斐があり喜びは大きい。
日が暮れるとともに身体も冷えてきたので撤収。



この日私の愛用のカメラが旅立った。その為途中から写真が無いのである

雨の日の撮影はやめよう(当たり前だ)



この日採集したヒメオオ幼虫はは全て「姫」であった・・・。

富士山に危険物があった日 2016年記事

2017年11月21日 | 高山性クワガタ
2016年10月23日 晴れ



※初めに画像を載せてしまうとトップページに表示されてしまう為別の画像を先頭に置いた














いつもの駐車場に着くとこんなものが落ちていた























日本一の山ということで燃え上がってしまったのか?













もしくは映画などでよくある男女が肩を組み星空を見上げているシーン、そのままカメラは星空だけを映すように移動していく・・・翌朝までカット。









なのか?












いずれにしても場所をわきまえてほしい(笑)









というか片づけなさい。








てか寒くない!?











一応避けることは知っているようだ。クワガタがそれを知ってしまったら今日という日が無意味な一日になってしまう





















改めて2016年10月23日 晴れ


かねてより計画していた地元ショップオーナー様との富士山の採集。綾瀬氏にも同行頂き、数日前に良心的なツヤハダ材を見つけたエリアにヒメオオ材を見つけていたこともあり、先ずはそちらからご案内することにした。



既に先行者が削った材が大木があったが殆どおいしい部分は無く、近くの材を削るとすぐに成虫が現れた。




もう来年は無いだろうという小型中心の材から成虫がそこそこ出る


「あれ?ここに出たのか」


と言っているようなこの個体を取り出そうとすると






「!!!!!!!!!!」








・・・・・・・・・・・・・・・・・・。


私の人差し指は一日中痛みを感じていた







そんなところへ綾瀬氏からのプレゼント!




モンスズメバチ。

ヒメオオが脱出後の蛹室に潜っていることが多いがこのエリアでは未採集であり、この年はスズメバチを集めていたので非常に嬉しかった。


地元ショップオーナー様も何匹か成虫を出していたので次のポイントへ移動することにした。




まだホソツヤを未採集であった私はホソツヤがいるであろう木の周りを調べるが成虫は見つからず、心が折れていつものコルリモードに突入した。





ポツポツ成虫が出る中、地元ショップオーナー様から店で使わないからと当たり材を頂いた。



削ってみるとすぐに成虫が姿を現し、短い時間で複数の個体が得られた。



展足が大変になると思いながらも手は止まらない



偏りもあまり無く数ペア採集することが出来た



続いてツヤハダも採集。この付近は良心材が多く採集するのに手が痛まずに済んだ。




ホソツヤこそ採れなかったがなかなか良い結果に終わった



この他にも抑えてあるポイントがあり、翌年案内したのだがこの日の結果からすると散々であった(後に記載)
















県東部の高山調査 2016年記事

2017年11月21日 | 調査 下見 新規開拓
2016年10月22日

ヒゲちゃん氏にお誘いいただき県東部の高山を調査しに行くことになった。




この日は前回ご一緒したW氏に夏のポイントを案内しつつ午後は高山という予定だったので、まず道中にある夏は採集者が殺到するという樹液ポイントに案内していただいた。
林内には大変綺麗なルリタテハが飛んでおり早急に網が必要だと感じたのを覚えている。



喧嘩をするジョロウグモ。


またオスのスズメバチがメスと戯れており、非常に欲しかったのだが刺されたばかりなので手を出せずにいた苦笑

近くの材置き場でヒゲちゃん氏とW氏が材割にて大きめのノコと思われる幼虫を採集。私は未だ狙ってノコの幼虫を採集した事が無い。

そして高山に移動しようとすると


「カカカカ・・・・・カカカカ・・・!」


という音が林内に響き渡っている。





音のする方向を見ると・・・












こちらは生木専門の木津月氏でカミキリムシ幼虫を探しておられたのではと思う。





場所を移動しさっそく登山道を上る。ヒゲちゃん氏はヒメオオ、私はこの時未採集のホソツヤ狙いである






道中に綺麗な花を見つけた。



しかし時間も押している為先を急ぐ。我々の目的は「クワガタ」であり「カブト」ではない




登山道はかなりきつく、何人かの登山の方とすれ違うと「ずいぶん遅い出発ですね」と毎度なじみのツッコミをされる



登山道脇の木からコルリ幼虫を割り出したので一旦この辺りを調べることにした。



コルリ成虫が入っていそうな材を削ってみると



コルリのメスが出た。新産地ラベルはいつも嬉しいものがある



せっかくなのでワンペアほしいところ



白枯れ材からオスも採集。



ホソツヤ材を探すが出してみるまでは特徴がわからず、誰か教えてくれる人もいないので今のところ最高難関種であった。

日が暮れてくるのでホソツヤをあきらめヒメオオ材を探すが全く見当たらない。
立ち枯れの根本付近からミヤマ幼虫を採集し翌年ヒゲちゃん宅で無事に羽化したようである。標高の低い場所の根っこはノコが担当なのだろう。



ヒメオオを狙うためにさらに登っていくと


「この前コルリクワガタを探してる人に会った」


という言葉を嬉しそうに永遠に繰り返すおばちゃんに会い、よくコルリを覚えているなと思い


「私はホソツヤルリクワガタを探しに来ました」


と伝えておいた。

ホソツヤおばちゃんに会われた方、その方のおっしゃることは事実です。




標高を上げると霧が凄くなりまともに先が見えない状況になった。日も落ちて来た為あたりがまともに見えない状況で周辺を調査する


ヒゲちゃん氏撮影

半枯れの良さげな木を見つけ、枯れている部分を削ると非常に古いがヒメオオらしき食痕を確認。しかしもう下り始めないと迷子になるか熊に襲われてしまうので下山することにした。

麓に着くころには辺りは真っ暗になっていた。


また機会があれば調査してみたいと思う。ヒゲちゃん氏運転お疲れさまでした。W氏是非高山病を発症してください。





















高山種の蛹、2016年飼育品の羽化等

2017年11月20日 | 大型&小型サイズ
2017年6月6日




飼育品が続々羽化してきているので割り出しをした。





画像はトウカイコルリクワガタの蛹。プリンカップで個別管理しているものは中の状態がわからない為、あらかじめオアシスで小さな人工蛹室を幾つか作っておく必要がある。




オニクワガタも蛹になっているようだ。
オニクワガタは一年一化で蛹室内で越冬せず、寿命も1か月程と大変短い為羽化後すぐに産卵セットに移すなり標本にする必要がある。





今年羽化したもので産卵セットを組んだので、後に結果を公開したいと思う。



続いて2016年飼育品の割り出し



羽化したものはこのように一頭ずつ湿らせたティッシュを入れたルアーケースに移し飼育ボトルに貼ってあったラベルを貼っていく。




数日後見てみると身体についたマットのカスが取れているのでプリンカップに移す。



私は羽化したものは綺麗なラベルに張り替え管理している。

2016年採集個体のアカアシはサイズにバラつきがあり、45mm程度のものから始まりMAX53+という感じであった。種親は採集品の50mmであるがメスのサイズがイマイチだったのかもしれない。
ヒラタは地元ショップ生オガマット使用で適当飼育でも安定の60up、種親に赤みを帯びた個体を使用したのだよく見ないと違いが判らない程度に留まった。飼育スペースの都合上この血統は今年で終了し里子に出す予定である。

そして本気でやっている為当たり前といえば当たり前だがコクワは全て50UPという結果であった。
親は安倍奥の45mmと32mmで、オスは大して大きくないのだがやはりメスの大きさが重要なようだ。このセットは地元ショップの菌糸ボトルに産ませ、幼虫時から菌糸を食べさせていた。

2017年は2015年採集品を一年寝かせた個体で累代する。





おまけ

安倍奥で9月に採集したカミキリはヨツスジハナカミキリとして羽化した。