2016年9月18日 晴れ


ヒゲちゃん氏と静岡市産ヒメオオの生息を確認する目的とルリクワ類の調査の為井川方面に向かった。
このエリアはお互い知識のない時に一度訪れたのみで、クワガタ類の生息は確認しておらずほぼゼロからの調査となった。
綾瀬氏の所有する静岡県の本では73年に井川方面での生息が確認されており、昆虫館館長も20年ほど前に♀が歩いているのを確認しているようだが、静岡では1200m以上のところでないと今のところ確認できておらず、温暖化の影響なども考えたうえで高標高から下げていく方法で探すことにする。

まずは発生源となるブナ林を探すことから始めなければならない。
二人で車内から樹種を確認しながらとりあえず車がいけるところまで登り、そこから登山道を上がっていく。登山道入り口にはクマ出没注意の看板が・・・やはりこの方面では頻繁に目撃されているようだ。
見た所熊笹とカンバ類が生えた開けた林であった。あまり期待せずに登っていくと一人の登山の方とすれ違う。
我々「こんにちは」
登山家「こんにちは、クワガタですか?」
同業者かと思ったがこの方は山登りがメインであったようだ。この方は山に詳しく、生えている樹木や標高などの情報教えていただいた。また昆虫館のブログを見ていたようでMさんですかという話になり、コメントを頂ければ一緒に採集に行きましようなどと話し別れ、少し上ったところでルリクワ類の生息を確認した所で引き返した。
登りでは気づかなかったが

古い熊の爪痕である。しかも近くには

新しい熊の爪痕が・・・上の写真の木は鋭い爪で交互にひし形状に切り裂かれた樹皮が落ちてる。
そして熊の足跡も・・・。
若干怖くなりながら車に戻り、登山家の方に教えてもらったブナ帯を目指す。
目的のもう一つに先週昆虫館館長が忘れていった採集ケースの回収があったので、まずは館長が調べたであろう場所でルリクワ類を探すことにした。
ものの5分でケースは見つかり、トウカイコルリの新成虫の姿を拝んだところで上に上ることにした。
ヒゲちゃん氏はこの付近に採集トラップを仕掛けていた。

ヒゲちゃん氏とは今回でヒメオオ採集は3回目であり、研究熱心なヒゲちゃん氏は自分で財を見つけられるようになりたいという事で、この日はヒゲちゃん氏に材を見つけてもらうというプランだった。
稜線伝いを歩いていくがめぼしい木は無く、やはりガレ場を下らなければならないと思ったとき一本の立ち枯れが目に付く。普通ならスルーするような古い材であったが、食痕だけでも確認したいという事で調べてみることにした。
やはりぐずぐずであったが、確実にヒメオオの食痕があり幼虫も数頭出た。あまり期待せずに根っこの部分を調べると、ぽっかり穴が開き♂の新成虫が姿を現した。


生息を確認できた喜びからか蛹室内にいる姿を撮り忘れてしまった。



そしてなんとこの根っこ部分からは小さいながらも合計4頭の成虫が得られ、とりあえず生息が確認できた我々は気が楽になり稜線を離れ材探しに出かけた。


歩きにくい斜面を進んでいくと一本の巨大な立ち枯れがあったが、数頭幼虫が出るのみの若い材だったので1~2年後の為に残しておくことにし、近くの柔らかい材を削ると違う食痕が現れた。

これはアカアシの材だったようだ。幼虫や新成虫がゴロゴロ出たが、大型はいないようなので先に進むことにした。

しばらく歩いたころガレ場に素晴らしい材が横たわっているのを発見した。あれはあの大型の新成虫が入っている「成虫のいる材」だとすぐに思った。ただし今回はあくまでもヒゲちゃん氏に見つけてもらうというプランなので、反応を窺うと「う~ん、あれはどうかな?微妙かな?」と悩んでいるので「とりあえず近くまで行きましょう!」とガレ場を進み上から見下ろしてみた。
やはりいい材である。
「ヒゲちゃん氏が指示するまで削りませんから」と言いつつ先行する私。
こんな矛盾した行動をとってはバレバレである。とりあえず削ってみるという事になり、各々削っていくが脱出痕もかなりあり、大型の幼虫は出るものの成虫は♀1のみに留まる。少し遅かったようだ。


ヒゲちゃん氏が柔らかい表面のみ削って中断していた場所があるので、何とか成虫を割り出してほしいと一緒に削っていく。出遅れを狙い、材の下の硬い部分を削ってみるとぽっかり穴が開き大型のメスの新成虫が出た。
「おめでとうございます!」というところで辺りは薄暗くタイムアップ。帰り道に材の中から紋スズメバチの女王を採集して下山した。

車に戻り獲物を分け合った。幸いカワラ菌糸を大量注文していたので50mm近くなりそうなでかい幼虫は安心である。品評会をしている時にセンチコガネも採集し満足のいく結果となった。
帰りは前日の寝不足がたたりひどい車酔いに見舞われ、ヒゲちゃん氏に多大な迷惑をかけつつ帰宅した。
ヒゲちゃん氏運転お疲れ様でした、そしてすみませんでした。また開拓楽しみにしております。


ヒゲちゃん氏と静岡市産ヒメオオの生息を確認する目的とルリクワ類の調査の為井川方面に向かった。
このエリアはお互い知識のない時に一度訪れたのみで、クワガタ類の生息は確認しておらずほぼゼロからの調査となった。
綾瀬氏の所有する静岡県の本では73年に井川方面での生息が確認されており、昆虫館館長も20年ほど前に♀が歩いているのを確認しているようだが、静岡では1200m以上のところでないと今のところ確認できておらず、温暖化の影響なども考えたうえで高標高から下げていく方法で探すことにする。

まずは発生源となるブナ林を探すことから始めなければならない。
二人で車内から樹種を確認しながらとりあえず車がいけるところまで登り、そこから登山道を上がっていく。登山道入り口にはクマ出没注意の看板が・・・やはりこの方面では頻繁に目撃されているようだ。
見た所熊笹とカンバ類が生えた開けた林であった。あまり期待せずに登っていくと一人の登山の方とすれ違う。
我々「こんにちは」
登山家「こんにちは、クワガタですか?」
同業者かと思ったがこの方は山登りがメインであったようだ。この方は山に詳しく、生えている樹木や標高などの情報教えていただいた。また昆虫館のブログを見ていたようでMさんですかという話になり、コメントを頂ければ一緒に採集に行きましようなどと話し別れ、少し上ったところでルリクワ類の生息を確認した所で引き返した。
登りでは気づかなかったが

古い熊の爪痕である。しかも近くには

新しい熊の爪痕が・・・上の写真の木は鋭い爪で交互にひし形状に切り裂かれた樹皮が落ちてる。
そして熊の足跡も・・・。
若干怖くなりながら車に戻り、登山家の方に教えてもらったブナ帯を目指す。
目的のもう一つに先週昆虫館館長が忘れていった採集ケースの回収があったので、まずは館長が調べたであろう場所でルリクワ類を探すことにした。
ものの5分でケースは見つかり、トウカイコルリの新成虫の姿を拝んだところで上に上ることにした。
ヒゲちゃん氏はこの付近に採集トラップを仕掛けていた。

ヒゲちゃん氏とは今回でヒメオオ採集は3回目であり、研究熱心なヒゲちゃん氏は自分で財を見つけられるようになりたいという事で、この日はヒゲちゃん氏に材を見つけてもらうというプランだった。
稜線伝いを歩いていくがめぼしい木は無く、やはりガレ場を下らなければならないと思ったとき一本の立ち枯れが目に付く。普通ならスルーするような古い材であったが、食痕だけでも確認したいという事で調べてみることにした。
やはりぐずぐずであったが、確実にヒメオオの食痕があり幼虫も数頭出た。あまり期待せずに根っこの部分を調べると、ぽっかり穴が開き♂の新成虫が姿を現した。


生息を確認できた喜びからか蛹室内にいる姿を撮り忘れてしまった。



そしてなんとこの根っこ部分からは小さいながらも合計4頭の成虫が得られ、とりあえず生息が確認できた我々は気が楽になり稜線を離れ材探しに出かけた。


歩きにくい斜面を進んでいくと一本の巨大な立ち枯れがあったが、数頭幼虫が出るのみの若い材だったので1~2年後の為に残しておくことにし、近くの柔らかい材を削ると違う食痕が現れた。

これはアカアシの材だったようだ。幼虫や新成虫がゴロゴロ出たが、大型はいないようなので先に進むことにした。

しばらく歩いたころガレ場に素晴らしい材が横たわっているのを発見した。あれはあの大型の新成虫が入っている「成虫のいる材」だとすぐに思った。ただし今回はあくまでもヒゲちゃん氏に見つけてもらうというプランなので、反応を窺うと「う~ん、あれはどうかな?微妙かな?」と悩んでいるので「とりあえず近くまで行きましょう!」とガレ場を進み上から見下ろしてみた。
やはりいい材である。
「ヒゲちゃん氏が指示するまで削りませんから」と言いつつ先行する私。
こんな矛盾した行動をとってはバレバレである。とりあえず削ってみるという事になり、各々削っていくが脱出痕もかなりあり、大型の幼虫は出るものの成虫は♀1のみに留まる。少し遅かったようだ。


ヒゲちゃん氏が柔らかい表面のみ削って中断していた場所があるので、何とか成虫を割り出してほしいと一緒に削っていく。出遅れを狙い、材の下の硬い部分を削ってみるとぽっかり穴が開き大型のメスの新成虫が出た。
「おめでとうございます!」というところで辺りは薄暗くタイムアップ。帰り道に材の中から紋スズメバチの女王を採集して下山した。

車に戻り獲物を分け合った。幸いカワラ菌糸を大量注文していたので50mm近くなりそうなでかい幼虫は安心である。品評会をしている時にセンチコガネも採集し満足のいく結果となった。
帰りは前日の寝不足がたたりひどい車酔いに見舞われ、ヒゲちゃん氏に多大な迷惑をかけつつ帰宅した。
ヒゲちゃん氏運転お疲れ様でした、そしてすみませんでした。また開拓楽しみにしております。
まだまだ経験不足ですね。材の見極めがぜんぜん出来ないな〜と
未来の産卵材はキチンと残して、いる材からは最小限に。
離れた距離でも材の見極め。
自分が学ぶべき手本を見せてくれて 感謝してます!
新規開拓は毎回楽しいですね〜 以前 この地区に来た時はルッキングをしたんだけど 今回の調査で判明した!生息してない場所でルッキングしてたんだと(笑)
また新規開拓 行きましょう
残すか削るかの判断は難しいですが、新規産地だとやはり確保したくなってしまうのが現実で、自分もまだまだわかりません・・・。
いつかルッキングで採集出来るといいですがそれこそクマとの戦いになりそうですね(笑)
これからは気軽に行ける河川敷も予定しており、その際は前持ってブログで告知したいと思いますので是非ご同行下さい!