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選び抜く力(伊藤真)

2009-05-03 08:50:20 | 成功法則
第1章 選び抜く力とは
○人は迷う生き物である
 ・振り返ってみますと、そのときに「失敗したな」と思った選択も、無駄なもの
  は何一つとしてありませんでした。すべてが今の私を作り上げるために必要な
  選択だったのです。

○選択は結果を生む
 ・選んだひとつひとつの結果は小さなものです。しかし、小さな結果が積み重な
  ってやがて大きな結果となり、それが人との大きな差となるでしょう。
 ・人は楽なこと、やさしいことを求めやすいものです。しかしそうしてやってく
  る人生は「流された」のであり、「選び抜いた」とは言えないものです。

○大きな目標の前には小さな選択がある
 ・小さな選択の積み重ねが、やがて大きな目標につながるものです。
 ・自ら信じる道を進むために、腐らずに選択肢を選び抜いてきたからこそ今の偉
  大なイチローがいます。

○はじめて選び抜いたとき
 ・むしろ、遠回りした人はそれだけ、苦しんだ自らの経験などを糧に、その人に
  しかできない仕事を成し遂げてくれるでしょう。すべての過程には意味がある
  のです。

○自分の型が作られる
 ・型を意識することは重要です。型が決まっていると無駄な判断の時間が減り、
  結果的に時間を有効に使えるようになるからです。

○知らないものに立ち向かう
 ・試験には二通りの問題が出ます。なんだと思いますか?答えは「自分の知って
  いる問題」と「自分の知らない問題」です。


第2章 選び抜く勉強法

○工夫する勉強術
 ・(そのまま受けても合格しなかったんじゃないかと思えてきました。)自分が
  知らない事柄についてどう考え、どう扱うかという知恵も心の準備もまるでな
  かったからです。
 ・考えているだけでは何も形を残せない、というのは試験はもちろん、現実の仕
  事においてだって何の役にも立ちません。

○黄金のサイクル
 ・ところが、法律の世界という自分のそれまでのキャパシティを遥かに超える世
  界とぶち当たったことで、量をこなすだけでは対応できなくなった。未知の世
  界を機転で切り抜ける工夫が必要になったのです。
 ・社会や産業構造の変化に伴い、その中で自分が何を学び、身につけるべきなの
  かを常に意識してスキルを高めていく必要があるといえます。そのためにも合
  格したら成長が止まってしまうような勉強をするのではなく、将来にわたって
  限りなく成長し続けることができるような、持続可能な勉強をする工夫が必要
  になってくると感じます。
 ・一生続けるための工夫とは
  勉強法を選ぶ
    ↓
  何がよくなかったか反省する
    ↓
  悪かったところを修正する
    ↓
  もう一度試す

○まずは準備が必要
・まず、方法を選ぶためにも、なぜ「英語が上手くなりたい」と思ったのか、その
 理由を書き出してみましょう。そして、最終的にはどうしたいのかを、その達成
 時期とともに書いておくのです。
・実は日本の法教育で、フローチャートを使って法体系を教えるということを最初
 にやったのは私でした。それまでは論文などを頭から読んで理解するしかなかっ
 た法律を、もともと理系だった私は図に分解して考えるようにしたのです。

○選択の基準は合理的なものさし
・成功したら、次のステップに移るときにまた同じ方法を選べばよいのです。
・いっぽう、失敗したときにはなぜ失敗したかの検証をします。

○合理性には主観的合理性と客観的合理性がある
・客観的合理性は一見、公平なようでもあり、これにやたらとこだわる人もいます
 が、私は「主観的合理性」を大切にすべきと考えます。
・しかし、本当に合理的な方法と、楽な方法というのは違うものです。合理的とい
 うのは「かけたエネルギーに対して、成果の比率が高い」ということなのです。

○メソッドには二種類ある
・勉強のメソッドには、①万人に当てはまるようなメソッドと②特定のある人にと
 ってだけピッタリくるメソッドの二種類ある。
・万人に当てはまるメソッドというのは、英語学習で言えば、単語帳をとにかく読
 むが、紙に書いて覚えるとかいう、誰でも聞いたことがある、あまり目新しさの
 ないようなものです。
・だから勉強法探しには凝りすぎる必要はありません。100人に10人合うか合
 わないか分からないようなものにたいして、自分にピッタリくるかどうか試して
 まわるだけでも、相当な時間と労力を要するものです。

○学習は主観的合理性で決まる
・続けられるものは、結果的に最も学習効果が高いものであるといえるのです。
・自分の「主観的合理性」を大切にしなければ、目標にたどり着くことはできない
 のだと思います。

○答えは自分の内にある
・つまり、自分にとってもっとも効果的な学習法というのは、自分だけが知ってい
 るもので、あらかじめ答えは自分の内にあるといっていいわけです。
・自分で決めるというプロセスを重視すべきだと思います。

○全力でやり抜け
・つまりいい加減なやり方では、そのやり方が正しいかどうか、あとから検証がで
 きないのです。
・自分が選んだ方法を、徹底的にやり尽くすからこそ、成功しても失敗しても、新
 しいステップが見えてくるのだと思います。

○流行を追いかけない
・「客観的合理性」でもって、時間が短縮されて便利であるとか、使い勝手が向上
 するといったような宣伝文句にいちいち流されると、自分に合うかどうかの検証
 の手間が増えることになります。
・勉強の王道は、基本を大切にすることと、そこで「主観的合理性」を信じてアレ
 ンジすることの二つ。

○挑戦を一生続ける
・何ごとも、一つの目標を達成すると、そこで新たな多くの選択肢が現れるように
 なります。そうしてはじめて自由に自分の人生を自分自身で設計することができ
 るようになるのです。
・勉強とは、自分の信じる道を決して迷うことなく突き進むだけという「生きる覚
 悟」を決まるためにするもの。


第3章 選び抜く人生

○人生の岐路の選択
・判断基準として「可能性がより広がっている方に行こう」

○自分にしかできない仕事を選ぶ

○選択で自らの価値を確認する

○ワクワクする方を選ぶ

○モチベーションを保て
・人生の選択においては、心を前向きな状態に保たなければ、大きな困難に打ち勝
 っていくことはできません。
・何か二つ選択肢があって迷うようなことがあったら、「モチベーションを高めら
 れる方」「高いモチベーションを維持し続けられる方」を選びなさいとアドバイ
 スします。

○迷っているときに自分を責めない
・「こんなことで迷ってしまった」ではなく、「自分を大きくする貴重な機会を得
 られてよかった」と考えれば、ピンチもチャンスになりますし、事実、傍から見
 ていると本人が思い悩むほどピンチではないというケースはよくあるものです。

○今の自分は当てにしない
・基本的な方向性において迷うような状態というのは、初歩的な判断も下せない、
 まだ自分をあまり信用してはいけない状態とも言えるのです。
・十分な知識もない中でウダウダと悩むことは、時間の無駄でしかありません。
 「主観的合理性」をもとに選択し、行動に移した方が得でしょう。

○多面的な経験をしておく
・世の中うまい話ばかりではないということを常識として知っていれば、むやみに
 動揺することはないはずですが、そういった知識や経験がないと、想像力を働か
 せるということができないまま振り回されてしまうでしょう。
・自分の能力がどこまでなのか、力量を知ることも大事。

○何にワクワクするかは時期によって違う
・無理をせず、いまその時点で自分がワクワクするほうをひとまず選んでおく、と
 いうことでいいのだと思います。


第4章 人生の不安と向き合う

○選ぶことの不安
・なぜ不安を感じるのでしょうか。それは結果がわからないからです。結果がわか
 ればそれに対する準備もできますし、不安を感じることはありません。
・焦ることなく、一歩一歩前進していくことが、実は目標を達成するための一番の
 近道なのです。

○ゴールが見えない時もある
・ゴールが見えないときでも、ゴールが見えたときのためにベストを尽くしておく
 のがよい生き方だと思いますし、価値のある生き方だと思います。

○他人を巻き込む選択をするとき
・大事なことは、すべてのことを明らかにして話すことです。
・重要なことは、決断は自分でするしかないということです。

○不安は現実のものではない
・不安は頭の中で自分が作り出している幻想にすぎないと認識するのです。
・何がそう思わせているのか、その根本を突き詰め、それに対して行動を起こすべ
 きでしょう。

○悩みは紙に書き出す
・不安になったときは、やはり紙に書き出して可視化することが重要です。自分の
 意識を目に見えるように、自分の感じている不安の原因をすべて書き出してみる
 のです。
・また、紙に書き出した内容の中に、実はプラスと受け取れる要素がなかったか
 を、いま一度よく確認してみることも重要だと思います。

○割り切るしかない場合もある
・人には受け入れるしかない、どうしようもない事柄もあるのです。
・よい意味で割り切って目の前の事柄を一生懸命やるということが不安の解消に役
 立つ。


第5章 選び抜くための知恵

○選択しないのも知恵
・いまは手の打ちようがない問題も、自分の成長とともに解決方法が見えてくるも
 のです。その能力が身につくときまで、腰をすえて待つのだと考えるのです。

○選択肢は多いほうがよいのか
・実は選択肢がいくら多くても、真剣に絞り込んでいくと、最終的には二択程度に
 まで減るものです。
・本当に重要な事柄なのに、選択肢がたくさん浮かんでしまって決められないとい
 うような場合には、自分の知識不足、経験不足を意識するべきではないかと思い
 ます。

○やっていい間違いと、そうでない間違い
・人の命に関わる間違いはやってはいけない。人の命は一度きりですから、万が
 一、事故やなにかでそれを損なってしまえば、それはもう取り返しがつきませ
 ん。
・ただ、逆に言えば、生きている限りはどんな選択をしようと、大概のことはその
 後の努力次第で挽回をすることができるわけですから、気楽に取り組めばいいと
 も言えます。

○客観的尺度は満足を得られない
・人生の満足度というのは心の問題です。心の問題は他人の力では簡単に解決でき
 ません。

○いくつかの大きな選択を一度にしない
・質の違う選択を同時にすると言うのは、非常に難しいことだと思います。
・自分が一番やりたいことは何なのか、という問いを常に持っておかなければなり
 ませんし、それがなければ、新しい環境に全力で打ち込むことは難しいと思います。

○客観的に見る目を養う
・客観的に見るとは、物事を上空の高い視点から眺めるようなものです。物事を進
 めるにあたって、将来の可能性や、自分の置かれている状況などを、高いところ
 から見るように冷静に分析することは、選択の助けになります。
・このことはまた、自分が独善に陥っていないかどうかをチェックするためにも必
 要になってきます。

○すっぱいブドウでいいじゃないか
・甘いかすっぱいかという評価も結局、人それぞれの主観の問題。実際に食べてみ
 たレモンを甘いと感じたのなら、その感覚は大事にしなければならないと思うの
 です。
・世間一般の評価を考えてみたところで、本を正せばそれも一人の一つの主観が寄
 り集まったものです。それは自分が実際に試して作り上げた「主観的合理性」を
 凌駕するものではありません。

○限られた時間を有効に使え
・1日のスケジュールを、10分単位くらいで紙に書き出し、振り返ってみましょう。
・スケジュールに書き出された、無駄に過ごしていた時間をすべて足した時間は、
 いま、まさしくあなたに与えられた時間です。

○私たちには一つの身体しかない
・優先順位の高いものをしっかりこなすことによって、自分の生活全体のクオリテ
 ィも上がるのです。

○古典を読む
・評価がある程度定まっているという意味では、やはり古典を読んでおくことをお
 薦めします。人生の分岐点における悩みと、そこにおける知恵が網羅されている
 からです。
・実は古典というのは、そうやっていろいろな読み方ができるという、懐の深さを
 持ち合わせています。誰が読んでもいいものですし、誰が読んでも必ず何か得る
 ところがあるものなのです。


第6章 社会を変える選択

○格差社会の時代に
・つらいと嘆くばかりでなく、この厳しさはいつまでも続くわけではないと、ある
 程度、楽観視しながらも、目の前のいまできることに取り組むことが必要です。
・私たちは日本人として、ひとりひとりに平等に選挙権が与えられています。社会
 も政治も、自分の意志で確実に変えることができます。その希望を忘れ去っては
 なりません。

○自分のことを決められなくなった日本人
・人間も動物ですから、食欲、金銭欲、物欲、あって当たり前です。
・ただ、それを知性なり、理性でコントロールできるようになっていくのが大人で
 あって、それが教養を身につけるということではなかったでしょうか。
・子どもの頃から、小さな失敗を繰り返してきたほうが、挫折への耐性も身につく
 のだと思います。

○自衛隊は違憲?
・国民全体の意識が高まって、本当に戦争はなぜ起こるのか、平和がなぜ必要なの
 かということをよく考え、憲法9条の意義を国民が理解して、自分たちが主権者
 として自ら判断できるようになるまで、裁判所が待っているのではないかと思う
 のです。

○社会は白黒つけられない
・どちらがよいとは一概には言えませんが、あまりに好みをはっきりとさせるのも
 かえって窮屈な生き方のように思えます。
・厳密に線引きして、何でもかんでも法律を当てはめて規制するようなことをして
 しまえば、それは権力の側が自分たちの都合で、違う意見の人間を閉め出すこと
 を容易にしてしまいます。

○憲法にも書かれている「選択の自由」
・平和も人権も、歴史の中で闘って勝ち取られ、選び取られたものなのです。
・私たちは、よりよい社会にするために、本当に大切なものを選び抜かなければな
 らない。

1 コメント

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目次だけで (英語学習)
2009-05-04 14:13:44
目次だけでかなり参考になることがありました。一度本屋で見てみたいと思います。
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