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ビジネスの読書メモ

気に入った名言や読書メモを書きます

「成功」と「失敗」の法則(稲盛和夫)

2009-05-05 09:34:44 | 名言
・苦難に対しては真正面から立ち向かい、さらに精進を積む。
 また成功に対しては謙虚にして驕らず、さらに真摯に努力を重ねる。
 そのように日々たゆまぬ研鑽に励むことによってのみ、人間は大きく成長してい
 くことができるのです。

・心のあり方次第で現実の世界に極楽も地獄も出現するのです。

・人格というものは「性格+哲学」という式で表せると、私は考えています。

・私たち人間が生きている意味、人生の目的はどこにあるのでしょうか。
 その根本的な問いかけに、私は真正面から、それは「心を高める」こと、「魂を
 磨く」ことにあると答えたいと思います。

・純粋で気高い思いには、素晴らしいパワーが秘められている。

・「他に善かれかし」と願う、美しい「思い」には、周囲はもちろん天も味方し、
 成功へと導かれる。一方、いくら知性を駆使し、策を弄しても、自分だけよけれ
 ばいいという低次元の「思い」がベースにあるなら、周囲の協力や天の助けも得
 られず、様々な障害に遭遇し、挫折してしまうのです。

・努力して、煩悩を抑えることが必要です。そうすれば、人間の心の奥底にある、
 美しく優しい心が必ず出てくるはずです。そうした美しい心を持って生きること
 ができれば、たとえ物質的に恵まれていなくても、幸せを感じることができるの
 です。

・私は、この宇宙には、すべての生きとし生けるものを、善き方向に活かそうとす
 る「宇宙の意志」が流れていると考えています。

・もし、自分に才能が与えられているなら、それは従業員のため、お客様のため、
 そして社会のために使わなくてはならない。
 そのためには、これまでの成功に驕ることなく、もっと謙虚に、さらに懸命に努
 力を重ねなければならない。

・人間は弱いもので、困難に遭遇するとそれに正面から挑戦することなく、すぐに
 言い訳を考え、逃げ出そうとします。
 しかし、それでは決して成功できません。
 どのような厳しい状況にあっても、それを正面から受け止め、精を尽くし、誰に
 も負けない努力を続けることが、成功するためには必要なのです。

・利己にとらわれない、正しい判断基準、価値観を持つことができるようになって
 はじめて、私たちは「足るを知る」ことができ、心から「豊かさ」を実感するこ
 とができるようになるのです。

・仏教で、「一人ひとりに仏が宿っている」と教えるように、人間の本性とはもと
 もと美しいものです。「愛と誠と調和」に満ち、また「真・善・美」、あるいは
 「良心」という言葉で表すことができるような、崇高なものであるはずです。人
 間は「反省」をすることで、この本来持っている、美しい花を開花させることが
 できるのです。

・一生懸命に働くことが、人生を素晴らしいものに導いてくれたのです。
 働くことは、まさに人生の試練や逆境さえも克服することができる「万病に効く
 薬」のようなものです。
 誰にも負けない努力を重ね、夢中になって働くことで、運命も大きく開けていく
 のです。

・真のリーダーとは、人生において、ひたむきに仕事に打ち込み、その中で人格を
 高め続けるような人物ではないでしょうか。
 そのような人間であれば、リーダーとして権力を委ねられた後も、堕落すること
 も傲慢になることもなく、集団のために自らを犠牲にして懸命に働き続けてくれ
 るはずです。

・「人間として正しいことを追求する」ということは、どのような状況に置かれよ
 うと、公正、公平、正義、努力、勇気、博愛、謙虚、誠実というような言葉で表
 現できるものを最も大切な価値観として尊重し、それに基づき行動しようという
 ものです。

・企業を発展させていこうとするなら、まずは経営者が人間としての器、言い換え
 れば、自分の人間性、哲学、考え方、人格というものを、絶えず向上させていく
 よう、努力を重ねていくことが求められるのです。

・美しい心を持ち、夢を抱き、懸命に誰にも負けない努力を重ねる人に、神はあた
 かも行く先を照らす松明を与えるかのように「知恵の蔵」から一筋の光明を授け
 てくれるのではないでしょうか。

働く理由 99の名言に学ぶシゴト論(戸田智弘)その2

2008-11-08 15:11:31 | 名言
NO51 偉大で崇高な仕事をなしとげることを、私は心から望んでいる。けれども、
  わたしのいちばんの努めは、ささいな仕事を、あたかも偉大で崇高であるかの
  ごとくなしとげることだ。

            ヘレン・ケラー(アメリカの教育家・社会福祉事業家)


NO52 仕事は探してやるものだ。自分が創り出すものだ。与えられた仕事だけをや
  るのは雑兵だ。

                           織田信長(戦国武将)


NO53 やりたいことがある程度、具体的に見えているからといって、そこにむかっ
  てまっしぐらに進むというのが、必ずしも最善の方法であるとはかぎらない。
  それよりもやりたいこととは違う分野で、意識してキャリアの幅を広げておく
  ほうが、多くの場合本当にやりたい仕事に就いたときにうまくいくのである。

                  高橋俊介「スローキャリア」(PHP文庫)

NO54 「夢」っていう言葉は、とても綺麗な言葉ですが、ある意味では生ぬるい。
  それで事が成し遂げられるかといえば疑問です。どうあってもこれを実現した
  いし、また実現しなくちゃならない・・・そういうこだわりや固執、つまりも
  っと泥臭いものが必要じゃないかと思うんです。私だったら「ヨーガを究め
  る」ことについての絶対的な執着があるわけです。
   仏教では、「ものごとに執着することをやめなさい。執着というのは身を滅
  ぼします」と教えられますが、執着をやめるには「執着をやめる」ということ
  についての執着がなければできません。

                  綿本彰「プロに学ぶ天職学」(日本LCA)


NO55 夢を叶えるって言うけど、「夢」という言葉は違うわね。揺れるにせよ、揺
  れないにせよ、「なりたい自分になる」というのはそんなに淡くて甘いものじ
  ゃない。「夢」という言葉は淡すぎます。

                 内舘牧子「夢を叶える夢を見た」(幻冬舎)


NO56 夢という言葉は好きではない。夢は見るものでかなわないもの。ここで投げ
  られると信じてきたから、ここに来られた。(ボストン・レッドソックスに入
  団が決まったときの言葉)

                         松坂大輔(プロ野球選手)


NO57 物事を成就させ成功させる力は何か、その力の中にはむろん能力があろう。
  だが能力は、必要な条件ではあってもじゅうぶんな条件ではない。じゅうぶん
  な条件とは、その能力に、起動力・粘着力・浸透力・持続力などを与える力で
  ある。そのような諸力を、私は執念とよびたい。
   仕事に困難や失敗はつきものだ。そのようなときに、困難に敢然と挑戦し失
  敗に屈せず、再起させるものが、執念である。

               土光敏夫「経営の行動指針」(産能大学出版部)


NO58 それ自体不可能なことはあまりない。ただわれわれには、ぜひとも成しとげ
  ようという熱意が、そのための手段以上に欠けているのである。
 
          ラ・ロシュフコー「ラ・ロシュフコー箴言集」(岩波書店)


NO59 この人生には解決法なんてないんだ。あるのはただ、前進していく力だけ
  だ。その力を創造しなければならない。そうすれば解決策などひとりでに生ま
  れてくる。

                 サン・テグジュペリ「夜間飛行」(新潮社)


NO60 夢をかなえるのだとなんだのと言っても、毎日はとても地味なものだ。(中
  略)そういう細かいことにひたすら追われるだけだ。それがつまり、夢をかな
  えると世間で言われていることの全貌だった。

                よしもとばなな「海のふた」(中央公論新社)


NO61 幸福になる秘訣は、快楽を得ようとひたすら努力することではなく、努力そ
  のもののうちに快楽を見出すことである。

                   アンドレ・ジイド(フランスの小説家)


NO62 幸福はコークスのようなものだ。何か別の物を作っている過程で偶然得られ
  る副産物なのだ。

           オルダス・レナード・ハックスリー(イギリスの小説家)


NO63 それなら幸福は何であるか。誰も幸福の正体を見た奴はいない。幸福を追い
  求めているが、なかなか幸福はつかまらない。(中略)
   どうやら幸福というものは、ひどく平凡なことの中にある。静かな眼、おだ
  やかな心、健やかな体、平穏な日々、そうした状態以外の何ものでもないらし
  い。
   幸福は求めない方がいい。求めない眼に、求めない心に、求めない体に、求
  めない日々に、人間の幸福はあるようだ。

                        井上靖「欅の木」(集英社)


NO64 「お前には無理だよ」と言う人のことを聞いてはいけない。もし、自分で何
  かを成し遂げたかったら、できなかったときに、他人のせいにしないで、自分
  のせいにしなさい。多くの人が、僕にも「お前には無理だよ」と言った。彼ら
  は、君に成功してほしくないんだ。なぜなら、彼らは成功できなかったから。
  途中であきらめてしまったから。だから、君にもその夢をあきらめてほしいん
  だよ。不幸な人は不幸な人を友達にしたいんだよ。決してあきらめては駄目
  だ。自分のまわりをエネルギーであふれた、しっかりした考え方を持っている
  人で固めなさい。自分のまわりをプラス思考の人で固めなさい。近くに憧れる
  人がいたら、その人のアドバイスを求めなさい。君の人生を変えることができ
  るのは君だけだ。君の夢が何であれ、それにまっすぐ向かって行くんだ。君は
  幸せになるために生まれてきたんだから。

             マジック・ジョンソン(プロバスケットボール選手)


NO65 自分の仕事の具体例を顧みると、批評文としてよく書かれているものは、皆
  他人への賛辞であって、他人への悪口で文を成したものはない事に、はっきり
  と気附く。そこから率直に発言してみると、批評とはほめる特殊の技術だ、と
  言えそうだ。人をけなすのは批評家の持つ一技術ですらなく、批評精神に全く
  反する精神的態度である、と言えそうだ。

            小林秀雄「小林秀雄作品〈25〉人間の建設」(新潮社)

NO66 その二、三十人の中でぼくがいちばんうまかったから物書きになったからと
  いうと、絶対違うんです。わずか二、三十人の中でもぼくよりうまかったのが
  最低でも五、六人はいました。その当時、絶対にぼくより才能があった。その
  連中がひとりも物書きになっていないのは、仕事とか家庭の問題とかであきら
  めただけなんです。小説を書くということはそれほどむずかしいことでもない
  と思うんです。ただ、書き続けるというか、書きたいという願望を持ち続けら
  れるかどうかがいちばんの問題なんです。これは小説家としての問題だけでは
  なくて、夢をもったときに、どんなものでもいまの世の中は十年その願望を持
  ち続ければ、必ず成就するというふうに思いますよ。十年間なにかに熱中する
  ということは、好きなことであってもなかなか難しい。逆にいうと十年間がん
  ばるという気持ちでいれば、たいてい成就します。

       高橋克彦「小説家―乱歩賞受賞作品の小説入門」(実業之日本社)


NO67 いかなる道であれ、一意専心で十年も全力投球すれば、その道で何とかなる
  もの。(中略)私は「ある方面での職業的成功とは、適正&かけた時間の総和
  であって、才能の問題にあらず」と考えている。

           本多信一「気楽に生きれば自分が活きる」(ビジネス社)

NO68 何かが上達し、うまくなるという領域に入るためには、ピアノでも何でも最
  低1万時間は取り組む必要があると言われます。

                日垣隆「すぐに稼げる文章術」(幻冬舎新書)


NO69 才能なんか誰にもありません。全ては外部から入ってくるものです。才能と
  いうのは、その人が小さい時から自分の孤独と傷を癒すために、必死で自分を
  肯定しようとしてきた結果のことなんです。

        小倉千加子「17歳。モット自由ニナレルハズ」(PHP研究所)


NO70 このときの私は、才能というのはどこかにあって、だれかが見つけてくれる
  ものだと漠然と思っていた。(中略)しかし、違うのだ。才能とは、(中略)
  だれかに見つけてもらうものでもないし、何もしないでそこにあるものでもな
  い。手間と時間とお金をかけるのがまったく苦にならないこと、果てしなく続
  く繰り返しに耐えられること。

                 角田光代(読売新聞2003年7月31日)


NO71 大体、すべての新しい才能は、役に立たない才能からしかスタート出来ない
  んだぞ。何の役にも立たない才能を、ただ普通に存在する有用な才能に変えて
  いく事をこそ変革って言ったりしてね。それが出来る人間のことをこそ、“才
  能がある”って言うんだ。

                  橋本治「若者たちよ!」(河出書房新社)


NO72  才能とは継続する情熱のことである。

                      モーパッサン(フランスの作家)


NO73 「才能は自分の中になく、社会の中にある」「才能は自分の中になく、他
  者の中にある」いったんこうして極論してしまったらどうか?

           山田ズーニー「おとなの小論文教室。」(河出書房新社)


NO74 独創性ということがよくいわれるが、それは何を意味しているのだろう!わ
  れわれが生まれおちるとまもなく、世界はわれわれに影響をあたえはじめ、死
  ぬまでそれがつづくのだ。いつだってそうだ。一体われわれ自身のものとよべ
  るものが、エネルギーと力と意志のほかにあるだろうか!私が偉大な先輩や同
  時代人に恩恵を蒙っているものの名をひとつひとつあげれば、後に残るものは
  いくらもあるまい。

             ゲーテ(エッカーマン「ゲーテとの対話」岩波文庫)


NO75 新しいことを始めて(さまざまなことを試み)、いままでと違う人たちと交
  流し(人間関係を変え)、生まれたばかりの可能性というレンズを通して人生
  の物語を解釈しなおせば(深く理解し納得すれば)、実際にアイデンティティ
  は変わっていく。

    ハーミニア・イバーラ「ハーバート流キャリア・チェンジ術」(翔泳社)


NO76 自分を変えたいと思ったら、思い切って関係のネットワークを切り替えるこ
  とが必要だ。これまでとは違う関係のネットワークの中に置かれると、自分の
  経験の語り方が違ってくる。語り方が変わると、経験から汲み上げてくるもの
  が変わってくる。それは自己物語に変化が生じたことを意味する。

          榎本博明「〈本当の自分〉のつくり方」(講談社現代新書)


NO77 やりたいことをダイレクトにやってゆく。それが人間として普通じゃないか
  と、僕は思う。日本人の最大公約数は、会社に勤めながら生活していて、世の
  中一般から見ると、変わったことをやっていると見えるのかも知れない。で
  も、嫌いなことを一生懸命やるなら変わっているけど、好きなことをやってい
  るのが、なぜ変わっているのか、と思うけどね。

                 堀江謙一(朝日新聞2005年9月16日)


NO78 一体、日本人は生きるということを知っているのだろうか。小学校の門をく
  ぐってからというものは、一生懸命にこの学校時代を駆け抜けようとする。そ
  の先には生活があると思うのである。学校というものを離れて職業にありつく
  と、その職業を成し遂げてしまおうとする。その先には生活があると思うので
  ある。そして、その先には生活がないのである。現在は過去と未来との間に画
  した一線である。その線の上に生活がなくては、生活はどこにもないのであ
  る。

                        森鴎外「青年」(岩波書店)


NO79 私達の文明社会では、生産はあくまで消費のための手段なのだ。自動車の部
  品を造っている職工は、自動車の部品を造るために働いているのではなく、自
  分の家に電気洗濯機を備えるために働いているのであり、電気洗濯機を備える
  ようとするのは、下着をきれいにするためではなく、麻雀をする時間を捻出す
  るためなのである。麻雀だからいけないと言うのではない。読書でも何でも同
  じことである。
   文明というものはそういうものなのだ。何かのために何かをやり、その何か
  のためにまた何かをやりたいという風に、最後の目的を残して、その他のもの
  はすべてそれを実現するための手段になってしまう。手段である以上、常にも
  っと有効で能率的なものはないかと迷うのは当然である。

               福田恆存「福田恆存全集 第五巻」(文藝春秋)


NO80 昭和三十年代の日本人達は、働いて、貧乏で、その仕事は今から見ればずっ
  と効率が悪かったけれども、今の日本人達よりも、昔の日本人達の方が幸福だ
  ったと思う。「仕事=金儲け」という効率のよさを選んで、日本人は“仕事か
  ら派生する人間関係の幸福”を捨ててしまった。仕事の効率の悪い方が、そこ
  で働く人間達は豊かな人間関係を持つことが出来る。そういう考え方をもう一
  度してみるべきだと思う。

           橋本治「無意味な年 無意味な思想」(マガジンハウス)


NO81 生きるためには、食べなければならない、食べるためには、稼がなければな
  らない、そのためには、仕事をしなければならない、この「しなければならな
  い」の繰り返しが、大人の言うところの「生活」だ。しなければならなくてす
  る生活、生きなければならなくて生きる人生なんかが、どうして楽しいもので
  あるだろう。

              池田晶子「14歳からの哲学」(トランスビュー)


NO82 仮に、(そんなことはありえないが)すべての人が一生働かずに暮らせるよ
  うな社会状態が永久的に実願されたとする。そのときすべての人が働くことを
  やめてしまうだろうか。私にはどうもそう思えない。マジョリティの人々は、
  やっぱり何らかの働く道すじや意味を見つけて働きつづけるのではないかと思
  う。

                  小浜逸郎「家族を考える」(JICC出版局)


NO83 人間は最終的にとことんのところ何を欲しているか。それは世に理解される
  ことであり世に認められることである。理解され認められれば、その心ゆたか
  な自覚を梃子として、誰もが勇躍して励む。それによって社会の活力が増進し
  誰もがその恵みにあずかる。

                       谷沢永一「人間通」(新潮社)


NO84 人が働くことをやめないのは、たぶん働くことが、人がこの世界を自分にな
  じませ、自分をこの世になじませる一番てっとりばやい手立てだからである。
  日々の起居の中に働くリズムが呼吸のように入り込むことによって、私たちは
  世界や他者と全面的ではないにしても、融和し、その手触りを知り、そしてそ
  れによって自分の生というものに節目のあるイメージを与えることができるの
  である。

                小浜逸郎「家族を考える30日」(JICC出版局)


NO85 若い人たちはよく「生き甲斐がない」と言います。しかしそれは当たり前で
  す。孤立した人には生き甲斐はない。生き甲斐は人間関係です。

            石川達三「暮らしの手帖 40号」(暮らしの手帖社)


NO86 いい大学に行って、いい会社や官庁に入ればそれで安心、という時代が終わ
  ろうとしています。それでも、多くの学校の先生や親は「勉強していい学校に
  行き、いい会社に入りなさい」と言うと思います。勉強していい学校に行き、
  いい会社に入っても安心なんかできないのに、どうして多くの教師や親がそう
  いうことを言うのでしょうか。それは、多くの教師や親が、どう生きればいい
  のかを知らないからです。勉強していい学校に行き、いい会社に入るという生
  き方がすべてだったので、そのほかの生き方がわからないのです。

                 村上龍「13歳のハローワーク」(幻冬舎)


NO87 生きるために働く必要がなくなったとき、人は人生の目的を真剣に考えなけ
  ればならなくなる。

                      ケインズ(イギリスの経済学者)


NO88 何か大きな将来の目標に向かってあくせく動き回ったりするのではなく、そ
  れなりの自分の居場所を見つけ、《いま・ここ》の自分や自分と親しい人間と
  の共有される時間を味わうといった「親密感覚」「つながり感覚」を大切にす
  るといった傾向である。
   つまりそれは、他者との関係そのものを味わうことが、ある種の豊かさかの
  享受を意味するといった価値観だ。これを、《関係の豊かさ》と表現してもい
  いだろう。

          菅野仁「ジンメル・つながりの哲学」(日本放送出版協会)


NO89 農業は食料だけでなく、トンボもメダカも涼しい風も安らぐ風景も、水も祭
  りも人間の生きがいも「生産」しているという新しい発想を「広く深い生産」
  と呼びたい。従来の「狭い生産」の土台に、こうした「広く、深い生産」が横
  たわっているのだ。

             宇根豊『「百姓仕事」が自然をつくる』(築地書館)


NO90 これからの時代、みんなの働きがいをどこに求めたらいいのだろうか。右肩
  上がりのさなかならば、昇給が、ボーナスが、出世が励みになった。部署「世
  間」ならば売上成績のアップが、会社「世間」では業界内シェア拡大が、日本
  「世間」では、GNP増進が励みとなったでしょう。でもそうそうはゆかない。
   ではどうすればよいか。状況の矛盾点、突破口は、おそらくこのあたりにあ
  るはずです。右肩上がりがもう望めないとしたら、「自分」の仕事が、誰かの
  役に立ち、ひいては世の中を回しているという実感が働きがいとなるような、
  そういう「世界観」を共有してゆくしかないのではないか。
 
                浅羽通明「野望としての教養」(時事通信社)


NO91 「手応え」とか「真剣さ」は、仕事にだけでなく、遊びにも同じように要求
  される。それを欠いた遊びは退屈である。だから、仕事と遊びは内容的に区別
  されるものではなく、時間的にたがいに分離されるべきものでもない。

                 鷲田清一「だれのための仕事」(岩波書店)


NO92 ボランティア活動などが充実感と結びつきやすいのは「遊び」のもつ距離を
  設定した自由な関わりと、職業労働の持つ社会的関連性とが適度にまざってい
  るからであろう。

   藤村正之「仕事と遊びの社会学」「岩波講座現代社会学第20巻」(岩波書店)


NO93 従来の職業とボランティアがもう一度融合して、どんな職業のなかにも「天
  職」意識が復活する可能性は高いということです。また、そうならなければ、
  ポスト工業社会は人間の働きを秩序づける力を失い、単なる身勝手と、怠惰を
  はびこらせる社会になるかもしれないのです。

                 山崎正和「二十一世紀の遠景」(潮出版社)


NO94 金は食っていけさえすればいい程度にとり、喜びを自分の仕事の中に求める
  ようにすべきだ。

                             志賀直哉(作家)


NO95 私たちが選択する職業、仕事には、三つの要素があると一般にいわれていま
  す。「したいこと」「できること」そして「すべきこと」の三つです。(中
  略)
   したいことを確実にするために我々は挑戦し、学習して、できることをした
  いことに近づけるのです。すべきことと、したいことが重合した時、仕事が自
  らのミッション、天職になるのでしょう。そうすると仕事に専念し、天職を全
  うするために修練を重ねて、できることが統合され三つの輪はますます重合さ
  れていくと考えられます。仕事の三要素が重合し、三位一体となった時は、そ
  の仕事のプロフェッショナルがキャリアの形成・成熟過程といえるのです。

                    根本孝「どうする就職」(TAC出版)


NO96 すべての人生のことは「させられる」と思うから辛かったり惨めになるの
  で、「してみよう」と思うと何でも道楽になる。

                             曽野綾子(作家)


NO97 借り物でも、毎日着ていれば身につくもの。自分が善人と思っていれば、や
  がて善人に変わっている。習慣は、その人格、品格まで変えてしまう。

                    シェークスピア(イギリスの劇作家)


NO98 悲観主義は気分に属し、楽観主義は意志に属する。成り行きにまかせる人間
  はみんなふさぎこんでいるものだ。

                      アラン「幸福論」(集英社文庫)

NO99 どんな職業も、自分が支配しているかぎりは愉快であり、自分が服従してい
  るかぎりは不愉快である。(中略)
   自由にひとりでする狩猟は、激しい楽しみをあたえる。狩猟家は自分で計画
  をたて、それに従うなり変更するなりすればよくて、他人に報告したり弁解し
  たりする必要がないからである。

                      アラン「幸福論」(集英社文庫)

働く理由 99の名言に学ぶシゴト論(戸田智弘)その1

2008-11-08 15:09:58 | 名言
NO1 仕事とは自分の能力や興味、価値観を表現するものである。
   そうでなければ、仕事は退屈で無意味なものになってしまう。

               ドナルド・E・スーパー(アメリカの心理学者)


NO2 人間の一生は誠にわずかの事なり。
   好いた事をして暮らすべきなり。
   夢の間の世の中に好かぬ事ばかりして、苦を見て暮らすのは愚かな事なり。

                       山本常朗『新編 葉隠(上)』


NO3 たったひとりしかない自分を、たった一度しかない一生を、本当に生かさな
  かったら、人間、生まれてきたかいがないじゃないか。

                           山本有三『路傍の石』


NO4 自分のキャリアを考えるときは、「娯楽」「趣味」「特技」は分けて考える
  のがよいと思います。
   「娯楽」は必要であるにしろ発展性のないその場の息抜きですが、「趣味」
  は「特技」に変化していく可能性があり、「特技」は仕事に進化・発展するこ
  とが多いものです。

      香本裕世「人事が変われば、会社は変わる」(日本経済新聞出版社)


NO5 自分が好きなこと、それしかやらない。そう決めるのは自分である。そう決
  めてちっとも差し支えない。ただ現実には、好きなことをするために、ほかの
  いろいろなことをしなくてはならない。それも好きになればいい。それ以外
  に、好きなことなどじつはありはしない。好きなこととは、ただ頭のなかにあ
  るだけのものではないからである。(中略)
   本当に好きなら苦労はいとわない。苦労が苦労ではないからである。苦労し
  たくないなら、結局それほど「好きではない」のである。
       
       養老孟司(日本経済新聞1998年10月20日夕刊「世相ひとひねり」)


NO6 自分が本当に好きなものを見つけてください。見つかったら、その大切なも
  ののために努力しなさい。君たちは、努力したい何かを持っているはずだ。き
  っとそれは、君たちの心のこもった立派な仕事になるでしょう。

                     黒澤明(映画『まあだだよ』より)


NO7 つまるとこと適職とは、「好きな仕事で、合う仕事」ということになる。こ
  う言葉にすれば簡単だが、好きな仕事はたくさん思い浮かぶにしても、それが
  自分の気質や体質、年齢や経験や学歴に合うかを考えると、それはムリという
  仕事も多いに違いない。「好き」イコール「相性がよい」わけではないから
  だ。その点、適職選びはどこか恋人選びに似ている。(中略)こう考えてみる
  と「好きで合う仕事」は「好きで相性のよい異性」と同じくらい探すのが難し
  い。
   
       本田信一「生きることをやさしくする101の方法」(成美文庫)


NO8 自分の仕事が自分に適していて好きだということは、われわれの望みうる最
  上のことである。
     
          林語堂「人生をいかに生きるか(下)」(講談社学術文庫)


NO9 そもそも働いてみないと好きなことは見つからないのではないだろうか。働
  いてみると、嫌いだと思っていた仕事が好きになったり、好きだと思っていた
  仕事がそうでもなくなったりするのではないだろうか。働かずに好きな仕事を
  みつけようというのは、まさに畳の上の水泳である。まずは水の中に飛び込ま
  ないと何も始まらないのである。

         三浦展「仕事をしなければ、自分は見つからない」(晶文社)



NO10 自分の好きなものを扱う仕事なら楽しいはずだ、自分に向いていると考えた
  くなるが、そうとは限らない。(中略)
   結婚を考えてみるといい。好きな異性のタイプと、幸せな結婚生活を送るの
  にふさわしいパートナーのタイプは、必ずしも一致しないということに、多く
  の読者はうなずいてくれると思う。
   好きというのは単なる好みの問題だが、結婚というのは具体的な日常生活
  だ。そして生活とは、好きという気持ちや憧れだけですべてがうまくいくわけ
  ではない。
       
                  高橋俊介「スローキャリア」(PHP文庫)


NO11 多くの若者を見ていると、「妥協したくない」ことが先行して、少し困難に
  でくわすとすぐに理想を捨ててしまうことが多いようである。理想を捨ててし
  まえば妥協もなにもなくなってしまいます。問題は妥協しても理想を捨てない
  ことなのです。

                    板倉聖宣「発想法かるた」(仮説社)


NO12 俺にとって、本当に一目おかなければならない相手は、全勝に近い人じゃな
  くて相撲の相手でいうと、9勝6敗ぐらいの星をいつもあげている人なんだ
  な。
   これも、そのときたまたま9勝6敗が続いているという人じゃなくて、口に
  出したりなんかしないけれども、はっきり、9勝6敗くらいの維持を目標にや
  っている人だ。
    (中略)
   14勝1敗の選手を、1勝14敗にすることは、それほど難しくないんだ。
   ところが、誰とやっても9勝6敗、という選手を、1勝14敗にすること
  は、これはもう至難の技だね。
          
                 色川武大「うらおもて人生録」(新潮文庫)


NO13 そもそも、やりたいことがない、っていうのは、本当にそんなダメなことな
  んだろうか。
   私は、そう思わない。やりたいことなんてなくてもいい。むしろないほうが
  いいとすら思っている。
   あんまり今の自分のやりたいことに凝り固まってしまうと、自分もまだ知ら
  ない、本当の自分のやりたいことを、見のがしてしまう。

                       玄田有史「ニート」(幻冬舎)


NO14 自分にやりたいことをやるために起業する、という話をたまに聞く。あまり
  ぴんとこない。
   なぜなら、お客様は、自分のやりたいことに対してお金を払うのではなく、
  お客様のやってほしいことに対して、お金を払うからだ。(中略)
   自分のやりたいことと、お客様のやってほしいことは、まず一致しないと考
  えたほうがいい。
   私も、やりたいことがあって起業したわけでなく、やりたいようにやりたく
  て起業した。(中略)
   今、猛烈に仕事が楽しいのは、お客様のニーズにさえ合っていれば、いくら
  でも自分のやりたいようにできるからだ。

            木村志義 ㈱ジョイコンサルティング代表取締役ブログ
       「世界一!障害者のトータルライフサポート日記2007年2月15日」


NO15 何かになりたいという欲望は、そもそも現在何が叶えられていないかという
  欠如条件があって初めて明確な像を結ぶはずである。そしてまた、欠如条件を
  はっきりさせるためには、人間の生活にとって何が重視すべき価値であるかと
  いうことがある程度はっきりしていなくてはならない。ところがまさに現代の
  日本は、欠如条件も価値基準もはっきりしていないのであるから、そもそも子
  どもにたいして「何かになりたいという希望をもて」と要求すること自体、酷
  というものである。

               小浜逸郎「家族を考える30日」(JICC出版局)


NO16 やりたいことが見つからない、と言っても、先生は教えてくれない。おじけ
  づかないで、どんどん新しいことを試してみることだよ。自分で試して体験し
  てみないと、それが自分に合っているか合っていないか、やりたいかやりたく
  ないかもわからないでしょ。やりたいことが見つかってからやるんじゃなく
  て、見つけるためにまず何かやってみるんだよ。だからとにかく新しいことを
  試してみなさい。そうすると本当に自分がやりたいことが見つかるからね。

           小柴昌俊「エスチャン VOL09」(愛知市民教育ネット)


NO17 偉大な作曲家達は、意欲が湧いたから作曲に取り組んだのではなく、取り組
  んだから意欲が湧いたのだ。ベートーベン、バッハ、モーツアルトは、毎日毎
  日、来る日も来る日も、作曲中の作品に取り組んだ。彼らはインスピレーショ
  ンがわくまで待って、時間を無駄にするようなことはしなかった。

              アーネスト・ニューマン(イギリスの音楽評論家)


NO18 興味があるからやるというよりは、やるから興味ができる場合がどうも多い
  ようである。

              寺田寅彦「寺田寅彦随筆集 第一巻」(岩波文庫)


NO19 職業選択における姿勢は、「自分が興味のある職種があったら、その分野に
  ついて徹底的に調べ上げ、その仕事に従事する人々に会って、実情を尋ねてみ
  る」ということである。だからガイドブックだけで「よし、この仕事に進む
  ぞ」と考えるのは、いささか危険かもしれない。

            本多信一「これから伸びる職業510」(毎日新聞社)


NO20 これだけの人生の時間が長くなった時代なのであるから、また世の中が一層
  複雑になっている時代なのだから、「フルに働く」ようになるのは30歳前後に
  至ってであり、それまでは試行錯誤や“自分さがし”の時期と考えたとしても
  何らおかしくない。

                    広井良典「定常型社会」(岩波新書)


NO21 最初の仕事はくじ引きである。最初から適した仕事につく確率は高くない。
  しかも、得るべきところを知り、自分に向いた仕事に移れるようになるには数
  年を要する。

          P・F・ドラッカー「非営利組織の経営」(ダイヤモンド社)


NO22 一生のうちでいちばんたいせつなことは、職業の選択である。ところで、そ
  れを決めるのは、偶然なのだ。

                       パスカル「パンセ」(白水社)


NO23 俺はこんな説教めいたことを言うのは好きやないけれど、ちょっと気障(き
  ざ)な遺言やと思って聞いといてくれ。人間には、勇気はあるけど辛抱が足ら
  んというやつがいてる。希望だけで勇気のないやつがおる。勇気も希望も誰に
  も負けんくらい持ってるくせに、すぐにあきらめてしまうやつもおる。辛抱ば
  っかりで人生何にも挑戦せんままに終わってしまうやつも多い。勇気、希望、
  忍耐。この三つを抱きつづけたやつだけが、自分の山を上りきれる。どれひと
  つが欠けても事は成就せんぞ。

                       宮本輝「春の夢」(文藝春秋)


NO24 初めは筏下り型で行きなさい。それからしばらくしたら山登り型に切り替え
  なさい。

            大久保幸夫「仕事のための12の基礎力」(日経BP社)


NO25 サラリーマン・OLを人生の選択肢から除外して考えることは、今の時代、普
  遍的なシミュレーションではないだろうか。さらに、「もし商売をやるんだっ
  たら、自分はどんな商売をしたいか」「もし店をやるんだったら、自分は何を
  売りたいか」「もし会社をおこすのだったら、自分はどういう会社を作りたい
  のか」と考えることは、自分が何をやりたいのかを鮮明にしてくれる。

                 村上龍「13歳のハローワーク」(幻冬舎)


NO26 「まず、はっきりした職業の目標を持ちなさい。そうしなければ、やる気は
  湧いてこないものだよ」
   私はこうした考えを正しいとは思いません。これを恋愛にたとえるとしたら
  どうなるでしょう。「まずは未来の配偶者を決めないと、デートを始めること
  もできない」といったことになるのではないでしょうか。これではナンセンス
  です。

      ジョン・クランボルツ「キャリアガイダンス NO11」(リクルート)


NO27 進み続けなさい。あなたが期待していたことが、偶然につかめるでしょう。
  座ったままで、偶然にチャンスを見つけたという話はこれまで私は聞いたこと
  がない。

              チャールズ・F・ケタリング(アメリカの発明家)

NO28 内面を見つめるのではなく実際に試すことだ。本当の可能性を見いだすのは
  行動を通じてである。新しい活動を試し、いままでとは違う人に接し、新たな
  手本となる人を探しだす。自分の「物語」をまわりの人に伝え、書き換える。
  経験を重ねた人から認められることで、ほしいものがはっきりしてくる。新し
  い情報を取り入れ理解し、色を加え輪郭を描き足し、陰影や濃淡をつけ形に整
  える。何かを選ぶたびに、将来の自分の肖像画が描かれていく。再出発するに
  は、考えるよりまず「行動」することだ。

    ハーミニア・イバーラ「ハーバード流キャリア・チェンジ術」(翔泳社)


NO29 決心する前に完全な見通しをつけようとする者は決心することができない。

                     H・F・アミエル(スイスの哲学者)


NO30 行動は恐怖を消してくれる。行動に移ろう。待っていてはいけない。100%
  準備ができているなんてことなんてないのだから。

                  ドミニク・グローシュ(アメリカの作家)


NO31 人生は見たり、聞いたり、試したりの三つの知恵でまとまっているが、世の
  中の技術者たちは見たり聞いたりばかりで一番重要な“試したり”をほとんど
  しない。ありふれたことだが、失敗と成功は裏腹になっている。みんな失敗を
  厭うもんだから成功のチャンスも少ない。

            本田宗一郎(井深大「わが友 本田宗一郎」文藝春秋)

NO32 私は、やりたくないことは絶対にできない性分だったのです。それを自覚す
  るようになり、やりたくないことを長い時間かけてひたすら排除してゆき、そ
  うして残ったたったひとつのもの、それが私の本当の「やりたいこと」でし
  た。

            中島義道「キャリアガイダンス NO15」(リクルート)


NO33 自分はどういうふうに生きたいのか。(中略)
   この設問は大げさなばかりでなく、具体的な答えを出しにくいんだな。あま
  りに範囲が広すぎるし、すべて自分の思いどおりに行くものじゃないというこ
  とも承知しているしね。
   自分はこういう生き方だけはしたくない。
   この方が、具体的な答えを、はるかに出しやすい。それでいくつかの答えを
  出して、消去していくんだ。そうするとね、次第に範囲がせばまっていって、
  すこしずつ、軸になるべきものが見えてきたりする。

                 色川武大「うらおもて人生録」(新潮文庫)


NO34 人生とは、10パーセントは自分で作るもので、90パーセントはそれをどう引
  き受けるかだ。

                 アービング・バーリン(アメリカの作曲家)


NO35 近年、私は、人間はすくなくとも、三代か四代、そのくらいの長い時間をか
  けて造りあげるものだ、という気がしてならない。生まれてしまってから、矯
  正できるようなことは、たいしたことではないので、根本はもう矯正できな
  い、だから何代もの血の貯金、運の貯金が大切なことのように思う。

                  色川武大「ばれてもともと」(文藝春秋)


NO36 変えられることは変える努力をしましょう。変えられないことはそのまま受
  け入れましょう。起きてしまったことを嘆くよりも、これからできることを皆
  で一緒に考えましょう。

            加藤諦三(ニッポン放送「テレフォン人生相談」より)


NO37 この世界で私に与えられた仕事は、きわめて限られたものかもしれない。だ
  が、それは私に与えられた仕事であるという事実ゆえに、かけがえのないもの
  である。

                    マザー・テレサ(カトリック修道女)


NO38 厭々する労働はかえって人を老衰に導くが、自己の生命の表現として自主的
  にする労働は、その生命を健康にする。

            与謝野晶子「与謝野晶子評論著作集11」(竜渓書舎)


NO39 人は働きながら、その人となってゆく。人格を形成するといっては大げさだ
  けれど、その人がどんな仕事をして働いてきたかと、その人がどんな人である
  のかを、切り離して考えることはできない。

                 小関智弘「仕事が人をつくる」(岩波新書)


NO40 職業は人生の背骨である。

     ニーチェ「ニーチェ全集5 人間的、あまりに人間的」(ちくま文庫)


NO41 転職について相談を受けるとき、私は事前に、あるリストをつくってくるよ
  うに指示する。「現在の会社と仕事に関するバランスシート」。プラスと評価
  できる要素とその反対の要素とを同じ数だけ列挙させる。

            本田有明「仕事に行かす〈論理思考〉」(ちくま新書)


NO42 愚か者は、幸福がどこか遠いところにあると思い込んでいる。賢い者は、幸
  福を足元で育てている。

               ジェームズ・オッペンハイム(アメリカの詩人)


NO43 転機をどう見るかということが、転機に対処するうえできわめて重要だとい
  うこと。変化というものは、それを良いもの、または少なくとも悪くはないも
  のと見るほうが、マイナスと見るよりはるかに受け入れやすくなるということ
  だ。
         ナンシー・K・シュロスバーグ『「選職社会」転機を活かせ』
                          (日本マンパワー出版)


NO44 もっといい時代があるかも知れないが、これはわれわれの時代なのだ。

                       サルトル(フランスの哲学者)


NO45 何れにせよ幸福な人生をつくりたければ、本当の自分と対決し(自己洞
  察)、頭を使い(ハウツー)、そしてリスクをおかす勇気(人生との対決)を
  もつことです。

           国分康孝 国分久子「カウンセリングQ&A」(誠信書房)


NO46 「あの素晴らしい人の仕事の真似さえできれば満足だ」と思っても、なかな
  か全部を真似することはできません。どうしても違う考え、違う雰囲気が出て
  しまうのです。そして、それがはっきりしてくると、それがその人の持味で、
  それがその人の主体性の証であり、独自性であることがわかります。

                    板倉聖宣「発想法カルタ」(仮説社)


NO47 「正しいことをしたければ、偉くなれ」

                     テレビドラマ「踊る大捜査線」より


NO48 みんなが真似ているものを真似するのなら主体性は不要です。しかし、他の
  人が真似しないようなものを真似するのは主体性のある人でないとできませ
  ん。自分自身で真似するものを選びとることから主体性が確立して、創造性が
  発展してゆくのです。真似を嫌い創造を気取るだけでは創造性は育ちません。
  創造的な活躍をしている人々はどれだけ先人のものを真似していることでしょ
  う。

                    板倉聖宣「発想法カルタ」(仮説社)


NO49 仕事の95%は繰り返しのルーティンワーク。でも、残りの5%をどう膨らま
  せるかで仕事を面白くできるかどうかが決まる。どこかに面白い仕事がないか
  と探すんじゃなく、目の前の仕事を面白くする方法を探すことのほうが重要。
  楽しいことをするんじゃなくて、することを楽しんでみる。こっちのほうが知
  的だし、ずっと豊かな人生になると思うんです。

                松永真理「しびれるほど仕事を楽しむ女たち」
                     (日経WOMAN編、日本経済新聞社)


NO50 下足番を命じられたら、日本一の下足番になってみろ。そうしたら、誰も君
  を下足番にしておかぬ。

                   小林一三(阪急・東宝グループ創業者)



本田宗一郎の魅力

2008-10-26 16:09:03 | 名言
1.人並み以上のバイタリティを持っていたこと

2.物事の本質をつかむことに卓抜していたこと

3.鋭い感受性を持っていたこと

4.自らの価値観を持っていたこと

5.相手を動かす力を持っていたこと

古河市兵衛の「運・鈍・根」

2008-10-26 15:32:50 | 名言
仕事をやり遂げるには、根気よく努力と工夫を重ねること(根)

世間の評判に一喜一憂したりヘタな小細工をする必要はない(鈍)

その姿勢を維持すれば運の女神はあなたに惚れ、自ずと仕事はうまくいく(運)

渋沢栄一「夢七訓」

2008-10-26 15:28:32 | 名言
夢無き者は理想なし

理想無き者は信念なし

信念無き者は計画なし

計画無き者は実行なし

実行無き者は成果なし

成果無き者は幸福なし

ゆえに幸福を求むる者は夢なかるべからず

水五訓

2008-10-26 14:41:13 | 名言
1.自ら活動して他を動かすは水なり

2.障害に遭いて激し、その勢力を百倍するは水なり

3.常に己の進路を求めてやまざるは水なり

4.自ら潔うして他の汚辱を洗い、しかも清濁併せ容るるは水なり

5.洋々として大海を満たし、発しては雲となり、雨と変じ、凍っては玲瓏たる
  氷雪と化す。しかしその性を失わざるは水なり