散心・定心

　　　日常生活は何の疑いもなく
　　　　
　　（なぜ）と問いかける暇もない。

　　　食べなければ死んでしまうが：：

　　　食べていても死ぬ。

　　　そんな、矛盾。

　　　生まれた以上は生きていかなければならない：：

　　　その意味はどこにあるのか。

　　　そして、どういう意味があるのか。

　　　なぜ。生きなければならいのか。

　　　何のために生きてきたのか。

　　　忙しい毎日だが：：

　　　ただ、忙しいだけ。

　　　わけの分からないことに忙しいだけ。

　　　そんな、ことで終わってゆく。

　　　日常生活は何年も繰りかえされる。

　　　非生産的な生活が日常生活のようだ。


　　　　　　　　　　　　　　　　明日へ


　　今日もありがとう。

　　　　　　　　　　　　　　合掌

　　　　　　　　　　　　　　　　　　恵眞

　　　

　　　　

仏教詩人・坂村真民

　　善根熟すまで

　　念念怠らず精進して

　　自己を作っておこう

　　そしたら

　　春風咲き来った時

　　花ひらくことができ

　　春雨降り来った時

　　芽を出すこともできよう

　　　　　　（坂村真民詩集・念ずる心）

心に思い、口に唱え、身体で実行。

念ずることは自己を変える。

自分の人生は自己の劇場。自分が主役。

正念の大切さ知る。
　　　　　　　　　　　合掌

今日もありがとう。

　　　　　　　　　　　　　恵眞

今日の言葉・法句経(100)

　千言を誦すと雖も
　句義、正しからざれば
　一要だも聞いて
　意を滅すべきに如かず

　　益なき
　　　
　　千の言葉より

　　心のやすらぎを得る

　　一言こそ

　　いのちの言葉なれ

　　　　法句経（100）

　　　　(松原泰道禅師訳より)

もしも言葉に沈黙の背景がなければ

言葉は深さを失ってしまうだろう。
　
人間の言葉はどこから出てくるかというと

沈黙から出てくる。

沈黙から出てきて、沈黙に還る。

今日では、言葉はただ騒音から発生し、

騒音の中で消えうせて行くだけである。

　　　　　　　　　（哲学者・マックス・ピカート）


いのちの一言・いつになれば聞かれるのか：：

　　　　　　　　　　　　　　　　合掌

今日もありがとう。

　　　　　　　　　　　　　　　恵眞



　


　

　　　

季のうた

　
　　　山門の

　　　　真正面の

　　　　　卯浪かな

　　　　　　　　（梅子）句

　　寺院の山門の向こうに浄土か＊＊

　　今日も生かされて：：ありがとう

　　　　　　　　　　　　　合掌

　　　　　　　　　　　　　　　　恵眞

　　

＊日伊交流展＊センッア・フロンティエーレ東京

　　
　　イタリアと日本の

　　国境を越えた交流を目指す。

　　センッア・フロンティエーレ。

　　今秋、東京での展覧会を目指し総会開催。

　　皆で作り上げてきた会。今年で16年。

　　表現の多様化。新規の仲間。

　　これから、益々其の輪は大きくなってゆく。

　　しかし、其の根底にあるのは平等。

　　お互いの個性がぶつかりあうことで：：

　　可能性が拡がる。

　　このメンバーと出会えたことに心から感謝し。

　　皆と別れる。

　　東京展をお世話くださる皆さん。

　　本当にありがとう。　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　合掌

　　　　　　　　　　　　　　　恵眞

　　　　　　　　　　

　　

　　

　　

詩人・村上昭夫

　雁の声を聞いた

　雁の渡ってゆく声は

　あの涯のない宇宙の深さと

　おんなじだ

　私は治らない病気を持っているから

　それで　　

　雁の声が聞こえるのだ

　治らない人の病いは

　あの涯のない宇宙の深さと

　おんなじだ

　　　　（村上昭夫詩集・動物哀歌）

病んでしましまったことで聞けない声が聞けた。

今、病む友よ。

この詩を（おかげさま）と思え、

聞ける日が来ることを願う。

　　　　　　　　　　　合掌

今日もありがとう。

　　　　　　　　　　　　恵眞

松尾芭蕉

　　　うき我を
　　　　　
　　　　　さびしがらせよ

　　　　　　　かんこどり

　　　　　　　　　　（芭蕉）句

　　郭公（閑古鳥）は5月に南から渡ってくる。

　　制作は孤独なり。
　　されど。よろこび。

　　　　　　　　　　今日もありがとう。

　　　合掌　　　

　　　　　　　　　　　　　恵眞

季のうた

　　人は死に
　
　　　　竹は皮脱ぐ

　　　　　　　まひるかな

　　　　　　　　（あきら）句

　竹の子。下から皮おとし。若竹となる。

　人は死すもの＊＊＊

　　事実を受け入れて生きぬかん。


　　　　　　　　　　合掌

今日もありがとう。

　　　　　　　　　　　　恵眞

宮大工棟梁・西岡常一

　　塔組みは木組み
　
　　木組みは木のくせ組み

　　木のくせ組みは人組み

　　人組みは心組み

　　　　　　　　　（西岡常一）

木には色々なくせあり。
人も亦。いろいろ。
しかし、くせ、ある人ばかりではない。
さまざまな人、ざまざまな角度で人組みす。
（心）の縁によりて組まれていく人生。


　　今日もありがとう。

　　　　　　　　　　　　　恵眞

　　　　　合掌

季のうた

　　牡丹も
　　　　をんなも
　　　　　　玉のいのち張る。

　　　　　　　　　（きくの）句

　玉のように美しきいのち：：

　　時には命懸けて。

　　　　　　　　　　　合掌

今日も感謝
　　　　　　　　　　　　　恵眞