総合診療医からの健康アドバイス

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初診時に迷うときには経過観察

2024-05-15 11:16:17 | 医療情報

 皆様、こんにちは。総合診療医からの健康アドバイスの時間です。

 今日の沖縄は晴れ。予想最高気温は27度です。今朝も寒さで目が覚めました。昨日は一日中雨が降っていて、夜には強く降りました。その後、雨がやんだと思うと北風が強くなり、肌寒くなりました。昨夜のような気温ならクーラーを使うこともなく、快適に過ごせます。そして、昨晩はコールドゲームだったプロ野球の試合も、今日は最後までできるでしょう。ファンの皆様よかったですね。では、本題へ。

 

 風邪かなぁ、と思っても、現実の医療の現場では非典型ケースも多い。

 

 透明な鼻水、喉の痛み、乾咳が全てあり、診察では喉が赤くて呼吸数は正常、聴診で呼吸の音は清らか、であれば強い確信を持って風邪と言えるが、患者さんはさまざまなパターンの症状で訪れる。

 

 鼻、喉、咳の症状のいずれか一つのみのこともある。

 

 血液や画像の検査を行うことで、風邪以外の病気の可能性を低くすることもできますが、それでも完全に除外することはできません。

 

 実は、血液や画像などの検査以上に、風邪と風邪以外の病気を見分けることができる、信頼性と確実性の高い方法がある。

 

 それは、時間を利用すること。

 

 時間の経過で症状の変化をみていくと、風邪と風邪以外の病気かどうかはほとんど確実にわかってくる。

 

 抗菌薬が必要な病気が明らかでないときには、まずは様子をみましょう、と言い経過観察をすること。

 

 症状の増強があって、抗菌薬が必要な病気の可能性が出てきたときになってから抗菌薬を処方する戦略である。

 

 これは時間軸を利用した線の医療であり、初診時のワンポイントのみで判断する点の医療より、信頼性と確実性が高くなる。

 

 風邪の疑いに対するこのような線の医療を延期処方という。

 

 ここで心配になるのは、延期処方は安全か、ということである。

 

 もしも風邪以外の病気のことが多くて、抗菌薬無しで経過観察することにより、重症となって入院したり、仕事や学校を休む期間が長くなるのであれば、安全な医療スタイルとはいえない。

 

 

 

 沖縄本島北部、金武ダム周辺の風景です。

 

これを実践するだけで、楽しく食事をして、健康的に若々しく、やせることができます。高血圧や糖尿病も予防するので、コロナウイルスにもかかりにくくなると思います。「病気にならない食事の極意」よろしくお願いします。

 

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