ニカ月前から、息子を寝かせるために、私は一生懸命お話をするようになりました。
そうしましたら、今息子は眠たくなってくると「ママ、むかしむかし聞く」と言ってきます。
本来なら本を読んであげればいいのですが、電気を点けたままですと、息子はなかなか寝てくれません。仕方がなく、私はところどころしか覚えていない日本の昔話に、いろいろと自分なりにアレンジを加えたりしてお話ししています。
例えば、桃太郎の話でも、途中から
ある怪獣が、おばあちゃんが桃を持って帰ったのを知りまして、おばあちゃんの後をついて、家まで来て「お腹がすいたから、桃ちょうだい!桃ちょうだい!」と暴れだしました。おじいちゃんとおばあちゃんはとても恐くなって、どうしたらいいのか分からなくて、本当に困りました。しかし、その時なんと桃からすごく強い男の子が出てきて、怪獣をやっつけました。
とかのように、勝手にアレンジしてますが、息子はとても喜んでくれ、たまに「ママよかったねえ!」と拍手までしてくれるのです。
昨晩は以下のような創作話をしました。
むかしむかし、山におじいちゃんとおばあちゃんが住んでいました。
ある日、キリンちゃんが家の前に来て「おじいちゃん、おばあちゃん、僕、のどが渇いたから、ちょっとお水ちょうだい」と言いました。声を聞いて、おばあちゃんがドアを開けて出て見ると、すごく高いキリンちゃんがいました。おばあちゃんはびっくりして、急いで家に入り、ドアを閉めました。
そうしたら、キリンちゃんがキャーキャーと泣き出して、「ちょうだい!ちょうだい!」と言いながら、歯で屋根の瓦を壊し始めました。恐くなったおじいちゃんは急いでウルトラマンに電話をしました。そしたら、ウルトラマンが「おじいちゃん、僕がキリンちゃんをやっつけるから、安心して!」と・・
ここまで話したら、なんと息子が突然泣き出しました。
「いやいや!キリンちゃん、やっつけないの!ウルトラマン、キリンちゃん、やっつけないの!」と大騒ぎ。
いつもなら、私は身振り手振りで、できるだけいろんな声も出したりしていますが、昨晩はけっこう遅かったので、本当に眠たかったのです。ですから、適当にお話しをしていました。
しかし、息子がここまで真剣に聞いているなんて思いもしませんでした。本当にびっくりしました。と同時に、たった2歳半なのに、ここまでちゃんと善悪の分別がついていることにとても感激しました。
今の世の中には、何十年も生きているのに、一番基本的な善悪すらわからなくなっている大人がいます。その人たちも幼少の頃は純粋な心を持っていたと思います。それを考えると、とても悲しいです。