*殻便*[カ・ラ・ダ・ヨ・リ]*2004-2005

コリアン・ディアスポラ・アーティスト Yangjah の日々の旅をおすそわけ。

関西人というアイデンティティ

2005-01-20 | ひびのたび
わたしのアイデンティティはかなりややこしいものだと自負している。

それでもはっきりと断言できることは
関西人であるということ。
それには迷いはない。

日本生まれであるが日本人ではない。
韓国籍であるが韓国人でもない。
在日というが単純なものでもない。

一言で表現できないところに真実はあるのかもしれない。
それでもさらっと一言で言えるところに本当のことがあるともいえるだろう。

毎日「おおきに」ということばを仕事柄よく口にする。
ふつう若い人はあまり使わなくなっている関西弁だ。
それでもみんなに混じって「おおきに!」と口にするだけで
こころにしっくりくる何かがある。

私が外国語として学んだ朝鮮語(ソウルの標準語?を基準にしたもの)では
ハンマ(おばあ)とは意思疎通はできない。
ちょうど内地のウチナンチューと沖縄のシマンチューが
それぞれの方言で会話しているようなものかもしれない。

家族のみんなとの共通語は関西弁だ。
ハンマは読み書きができないので、書き言葉チックでかしこまったいわゆる標準語は話せない。関西弁(済州島の方言が混じる)のみで暮らしている。

家族のみんなのアイデンティティもそれぞれが違っているかもしれない。
どんな家族もきっとそうだろう。

わたしのアイデンティティもこれからますます複雑化していくのだろうけれど、
だんだんシンプルになっていってほしい。