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イラク受注競争(1)

                       

バグダッドの街(40年前、出張先ホテルの窓から )      

                   

イラク政府によるセメントプラントの入札募集が始まった。今から約30年も前のことでである。3基並列のセメント製造設備という大型案件でかつ、支払い条件も良好とあって世界各国から20社が応札した。

応札社は1次、2次選考で、技術、価格両面からふるいにかけられていった。そして最後に残ったのは、なんと我が社を含む日本勢3社のみとなった。ここから激烈な値下げ競争が始まる。イラク政府はしたたかで、3社を競合させながら自分たちに都合の良い追加要求を次々と突き付けてくる。一方、海外プロジェクト案件は商社が窓口になる。その商社は受注にもっていきたいので、客先要求を呑むようプレッシャーをかけてくる。

価格、技術、納期などぎりぎりの線での攻防、苦しい戦いが続く。この案件でイラクには7回も出張することになった。(イラク受注競争(2)に続く)

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