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デュエット(二重走)第8回 ヤスラー王国の氷船ザイード号を占拠したテロリストたちは、氷船の氷の中を探知し始める。彼らの目的は何なのか、意識を回復した白神四郎はいとこのハーリマッド王子にたづねるが。

2020年12月11日 | デュエット(二重走)
デュエット(二重走)■東西冷戦の時代。工員白神四郎の人生が悪夢の中へなだれ落ち落めたのは、 一年前からだ。
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デュエット(二重走)第8回 ヤスラー王国の氷船ザイード号を占拠したテロリストたちは、氷船の氷の中を探知し始める。彼らの目的は何なのか、意識を回復した白神四郎はいとこのハーリマッド王子にたづねるが。
 

デュエット(二重走)第8回

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

http://www.yama-kikaku.com/

 

 

 

●1978年作品ー東西冷戦ーソビエト連邦とアメリカ

合衆国が冷たい戦いを行っていたころの話です。

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 北極海の氷山から切り離された氷の船ザイード号艦橋は、

バートル=ヘリから降り立ったテロリストによって完全に占拠されていた。

 

四郎始め、乗組員はまだ意識を失なったままだ。

 テロリストの隊長チャンは、四郎を王子と思い込んでいた。

 

 「ズーン」

 鈍い音かして後部からショックが伝わってきた。後部シャフトが

敵潜水艦の魚雷によって吹き飛ばされていたのだ。

 

 続いてテロリストの隊長チャンは、隊員に命令を下した。

 

 「時間がない。この艦の搭載機が返ってくる前までに、例の物のあ

りかを語べるのだ」

 テロリスト達は、地雷探知器のような道具をそれぞれセットし、

ザイード号の氷山の上で勤かし始めた。

 

 ヤスラー王国潜水艦「聖なる剣の先」号の潜望鏡をながめていたハリマッド王子は親衛隊シンベルジンペル少佐に命令を下した。王子

は超能力のうち透視能力によって艦橋の状況を把握していた。

 

「シンベル少佐。どうやら君の出番のようだな」

「わかりました。さっそく出動します」

 

 挙礼をして、シンベルジソ。ヘル少佐は彼のコマyド部隊を出撃させるため一

に部屋へ向かった。

 「準備はいいか、シンベル少佐」

 艦内電話によって命令が下される。

 

 「いいか、ザイード号の艦底にある脱出ハッチに接舷しろ」

 王子は艦長に命令を下した。そしてハーリマッド王子は

艦橋に王子の身代わりとしている四郎に

レパジーを送っていた。

 

 『四郎、起きろ、起きるんだ』                   ←

 

 四郎は暗闇の中で、自分の名前が呼ぱれるのを聞いていた。   ゛

 

 白神四郎の意識が戻ってきた。自分の前にチャンの銃口が構えられて’

 

いた。

 

 「何者だ。君たちは」

 

 「お静かに。ハーリマッド王子」

 

 「君達の目的は何だ」

 

 「少なくとも、あなたの命をねらいに来たのではありません。しか

し、あなたを入質にはできますな」

 

 ザイード号のSTOL機が戻ってきた。艦橋占領を潜水艦か

ら連絡を受け、攻撃しようと近づいていく。

 

チャンが叫ぶ。

 

 「いいか、攻撃をやめさせろ。そうしないと艦橋にいる全員が死ぬこ

とになる」

 

 四郎はしぶしぶ、飛行機に向かい連絡をとる。

 

「残念ながら、我々は人質に捕られている、攻撃は中止しろ」

「同志チャン見つかりました。この氷山の中央部B113部分にあります」

部下はチャンに地図を持ち、部位をしめした。

 

 テロリストの一人が艦橋へ走ってきてチャンに報告した。

 

 「そうか。わかった。さっそく掘り出せ」

 

「かなりの時間がかかると思われますが」

 

「かまわん。我々がここを押さえている。それから、至急、迎えの

船を呼ぶんだ」

 

「わかりました」

 

「一体、君達はこのザイード号の氷山の中で何を探しているんだ」

 

「ハーリマッド王子、いいかげんにしらばくれるのはよしてほしい。我々の国は、

いや全世界の情報部はそれほど、甘くはない」

 

「何の事を言っているのだ」

 

「あなたは、このザイード号のプロジェクトを、あれを運ぶための

カモフラージュとして利用しているはずだ」

 

「何だって! 何の事だ、わからない」

 

 チャソの部下は、氷山の一角にドリルで穴をあけ、小型爆弾を穴

に落下させた。爆発がおこった。何度もそれをくり返している。

 

『いかん、シンベル少佐、急げ、奴らはあれを発見したぞ』

 

 シンベル少佐に王子はテレパシーで連絡する。コマンドは艦底説出ハ

ッチから上へ階段をのぼっていく。

 

『四郎、大丈夫か』

 

 ハーリマッド王子は四郎にテレパシーで呼びかけていた。テレパシーの会話だ。

 

『王子、いったい、彼らテロリストは何を探しているんだ』

 

『その話はあとだ』

 

『わかった。私は何をすればいい』

 

『隊長のチャンをやっつけろ』

 

『どやって、私は素手だ。他の人間もしぱられているんだ』

 

『もうすぐ、シンベル少佐の親衛隊コマンドが艦底のハッチから上へ上が

 

ってくる』

 

デュエット(二重走)第8回

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

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