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石の民「君は星星の船」第25回■ジュリ祭司長マニは、光二ミニヨンに復興ドームに戻り「北の詩人」を見つけろと。さらにマニは祭司アルクに死んでくれと命令する。それはすでに石の壁に書かれていたというのだ。

2021年12月20日 | 石の民「君は星星の船」(1989年)
IT石の民「君は星星の船」■(1989年作品)石の民は、この機械神の統治する世界をいかにかえるのか? また石の民は何者なのか?
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石の民「君は星星の船」第25回■ジュリ祭司長マニは、光二ミニヨンに復興ドームに戻り「北の詩人」を見つけろと。さらにマニは祭司アルクに死んでくれと命令する。それはすでに石の壁に書かれていたというのだ。
 

石の民「君は星星の船」 第25回

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

http://www.yamada-kikaku.com/

 

 

「若者よ」再視聴マニは言う。

 

「俺は光二という」

 

「光二、君はフッコウドームにもどって貰おう。むろん、ミニヨンと一緒に」マニは言っ

た。

 

「マニ、すでに彼女はミニヨンではありません。別の存在です」アルクは言った。

 

「それに、俺の姉さん有沙の記憶ももっているんだ」光二はいった。

 

「どう呼べば良いのかね、君」マニが言った。

 

「ミニヨンAとでも呼んでください」ミニヨンの顔をした女がいった。

 

「さあ、わかった。君たちは早くフッコウドームとやらへ行け。『北の詩人』を必ず手に入

れろ。世界はせれにかかっている」そのあとアルクの方を向く。

 

「予定が変わった。アルク祭司、君はここジュリに残るのだ」

 

「なぜです、マニ祭司長」

 

「君には「石の男」の心の中で何がおこったのか説明してもらおう」

 

「なぜ、私が」アルクはたづねる。

 

「ほら、このジュリへの巡礼たちに説明してやろう、そうしなければ、皆が不安だろうて」

 

「それに私もです」真っ青な顔の土産物屋、アルクの友人のガントだった。

 

「でも、Vグループと戦うのだろう」光二はかたわらにいるミニヨンAを見た。

 

「君がミニヨンAの事を心配するのはわかる。が一緒にいきたまえ」マニ祭司長が命令した。

 

「そう、私には力がある」ミニヨンAは、光二に向かっていった。

 

確かに石の男を消滅させたのも、聖砲の使い方を知っていたにも、このミニヨンAだった。

くそ、今度はいいところをみせねば、光二はあせっていた。

 

「いい、光二、北の詩人はVグループにいる大吾の石棺のなかよ」

 

「なぜ、それが、あんたにわかるんだ」

 

「いったでしょ、私は一番「石の民」に近いのだって」ミニヨンは当然の事のようにいう。

 

「大吾って」

 

「Vグループにいるワンダリングキッズよ。石棺をかついでいるから、見ればすぐわかるでしょう」

 

「よし、まかせておきな」光二は空元気を出していた。

 

 光二とミニヨンAは消えた。復興ドームへジャンプしたのだ。

 

 二人が消えたあと、マニ祭司長はアルク祭司に言った。

 

「アルク祭司、死んでくれるかね。世界のために」

 

「何ですって」

 

「我々は皆滅ぶ。我々は滅ぶが、新世界で再生できる。ことの始まりは君だ」

 

アルクは言葉もなかった。

 

「総てはあの石の壁に書かれているのだ。だから、アルク祭司よ、君の行動はこの石の壁に書かれて

いる様に、動いてくれ」

 

 Vグループのアジトはフッコウドームの中央より東側にあった。このあたりは廃品工場

跡だ。

 

 ミニヨンAと光二の意識はそれを見ている。

 

 ミニヨンAが光二をこの世界に連れてきた。先に光二を実体化させた。

 

場所はVグループの集会室だ。

光二が実体化した一瞬は、キッズの誰も声がでない。

 

誰かが恐ろしげに言う。姿なきものにいうように

「光二、おまえ、死んだんじゃなかったのか」

 

 

「残念ながら、ピンピンしてるぜ」

 

「それで、おれになにか用か、Vグループに所属したいとでもいうのかい」

 

「こきやがれ、登」

 

「光二、おまえのあねきの死に様ってなかったな」登はあざけるように言う。

 

「くそ、登、おまえが」

 

「そう、俺が後ろで糸をひいていたのよ」

 

「後ろで」ということはだれかが。

 

「光二。おまえは本当にカンのにぶい奴だな。このごろ、Bグループがきまってヤバイ橋

を渡っていたのはなぜだと思うんだ」

 

「、、、 」光二は無言だ。

 

石の民 第25回

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

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