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ロボサムライ駆ける■第45回

2014年06月01日 | ロボサムライ駆ける
ロボサムライ駆ける■第45回
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
http://www.yamada-kikku.com/ 

第五章 機械城(7-2)
    ◆
 「反乱ロボットども、すべて機械城に入りましてございます」
 秘書官クルトフが、地下トンネル内の秘密基地にいるロセンデールに告げていた。
 「ははん、、思いどおりですね、クルトフ君」
 「殿下の思いどおりになりましたね。それで水野や斎藤など、日本
人の側の人々も」
 「むろん、機械城天守閣に入っております」
 「シュタイフ君、あなたはわたしに感謝しなくてはいけませんよ」
 「と、申しますと、殿下」
 大男のシュタイフは不思議な顔をしていた。
「そうでしょう。機械城の守備をあなた方、聖騎士団に任せていたら、
皆一緒に滅ばさなければなりませんでしたよ。化野も、落合レイモ
ンのお陰で侵入することができた今、彼らなど私に必要ないのです」
 はっと気付くシュタイフ。
「恐ろしいお方だ、殿下は」
 「ねえ、シュタイフ君、不用物は早々と捨てるべきでしよう。ロ
ボ忍の諸君も頑張っているようですし、美しい最後を飾って挙げま
しようよね、クルトフ君」
 ロセンデールは、シュタイフとクルトフに同意を求めた。ロセンデールの青い眼
は喜びにきらきら光っている。
 「殿下の仰せのままに」二人は片膝を曲げた。
 「それでは、機械城を始末するとしますか」


 落合レイモンは、この心柱の近くにあるロセンデールの地下基地
の別部屋にいる。
 薬浴しながら、ロセンデールたちの話し声を聞いていた。彼は遠
くの声を聞けろ。
 「ロセンデールよ、化け物よのう」
 「どういたしましたレイモン様」夜叉丸が言った。
 「ここは済まぬが、夜叉丸。お前に一価きしてもらわねばならぬの
う」
 「お上の仰せのままに」
 「反乱ロボットや、主水たちに知らせてくれぬか。あのままだと、
奴ら機械城ごと吹き飛ばされてしまう」
 夜叉丸は、ロセンデールの見張りを鉾で倒し、バイオコプターで
機械城に向かった。
   ◆
 主水は、両足を花村のために無くしていたので、破壊されたロ
ボットの足を付け替えていた。
「主水殿はおられるか」
「おお、夜叉丸どのか、お助けありがとうござる。レイモン様は今、
どこにおわす」
 「レイモンさまはご無事じゃ。それより、おぬしたちのこと心配で
レイモンさまが事ずけをされたのじゃ。機械城が危ない」
 「何と」
 夜叉丸は、情報を早く伝えるため、主水の手に自分の手の平をあ
てた。情報が生水の頭にすばやく入力される。
 「これは何と」
 「水野殿、斎藤殿も助けるのじゃ」
 「夜叉丸殿、お手伝いいただけるか」
 「こころえておる」
 が、機械城は混戦状態である。

 「皆様がた、これは罠でござる。早く引きあけよう`
 騒ぎが起こっていた。
「何といたした」

 地下から起こった火柱は、機械城全体に巡った。
機械城はやがて大爆発を起こす。
敷地内ことごとく吹き飛んでいた。

「どないしたんや」
「えらいこっちや、機械城が爆発しよったわ」
「何か、残ってるのとちゃうか」
「みにいこう」
「ひらいにいこう」
 大阪の街じゆうが大騒ぎだった。

(続く)
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
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