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ガーディアンルポ01「最終列車」■第6回竜巻が襲い、列車の運行が不可能となる。その時にコマンドたちのとった行動とは?

2020年11月04日 | ガーディアンルポ01「最終列車」
ガーディアンルポ01「最終列車」斉藤はいつものローカル通勤列車に乗り込むが、そこは、人類存亡をかけた戦いの場所だった。
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ガーディアンルポ01「最終列車」■第6回竜巻が襲い、列車の運行が不可能となる。その時にコマンドたちのとった行動とは?
 
 

ガーディアンルポ01「最終列車」■第6回

(1979年作品)

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/

 竜巻は近くの潅木や、樹木をなぎ倒し、巻きあげながら、恐るべきスピードで肉迫して

きた。

 隊員は列車の窓をあけ、ねらいを定め、自らを発進させた。

 

 竜巻の中心部で爆発がかこったようだった。しかしあいかわらず同じテンポで近ずいて

くる。別の隊員が出撃していく。さらに別の隊員が。

 

 乗客はもうあきらめかけていた。列車ごと竜巻にまきこまれるのではないかと。

 スペシャルコマンドは次々と死んでゆく。もう少しで橋だというのに。

 

 その時、竜巻の速度か急激にかちた。

 

「何とか、橋までたどりつけそりだぞ」

 竜巻の速度は徐々にかちてきている。

 

 列車はどうやら危機を脱したようだった。

 

 列車はついに異時限流の橋にたどりついた。この超合金で作られた橋。この

橋の下二百m下を流れているのは、しかし水ではない。

 橋の下の下は、時間流が流れているのだ。

 

 全地球の歴史の流れが幾重にも重なり、ありとあらゆる時間がからまり溶け合い流れて

いる。

 

この橋を渡り切れば「船」の発射基地なのだ。

 

 

 イヌイはどなった。

 

 急プレーキがかかる。うめき声をあげながら列車は停止した。先程のyロリー機の爆弾

 

で、前方K続く橋がなくたっている。

 

「くそっ、もり少しといりところで」

 

 もう発射基地の姿がはっきり見えている。「船」がシルバーに輝き、立っている。

 

 足下二百m下には、まだ、七色に輝く時間流かうずまく。

 

「基地からの助けは」

 

「だめだ、向こうからは、は手か出せない」

 

列車は橋の上で立ち往生していた。時間はいたずらにすぎてゆく。ロケ″ト発射まで時

 

間はあまりない。

 

スペシャル=コマンドたちが数人話しあっていたが、その内の一人がイヌイのそぱへや

 

って来た。

 

「チーフ、提案があります」

 

「うん、言ってみろ」

 

「車両Kできるだけ人をつめこんでしまうのです。恐らく二両あれば、生存者を助けられ

 

るでしょう。機関車を入れて三輛、伺とか我々のジェット噴射で五十m程動かしてみせま

 

す」

 

「現在、君達は伺名残っているんだ」

 

「五名です」

 

「列車に15名乗り込んで、残ったのはわずか五名か」

 

イヌイは考え込む。

 

「Jのために命を捧げてくれるんだね」

 

「我はコマンドです。Jを助けるために、命を投げ出すより、訓練されて

 

きた事はあなたも御存知のはずです」

 

「そうだ」

 

イヌイは思わず涙ぐんだ。

 

いずこからとも知れず、誘拐されて、未来に連れてこられ、サイボーグ手術を受けた入

 

々。Jを助けるためのみに存在する人間ミサイル。一度発進したら爆発するまで飛び続け

 

ねばならない。

 

「やってくれるか、Jのために」

 

 

 

 

ガーディアンルポ01「最終列車」■第6回

(1979年作品)

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画6事務所http://www.yamada-kikaku.com/



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