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日本人の日序章 第6回ケン=アサガは、情報マフィアの宇宙ステーションで目ざめ、協力を要求される。断るケンの前で日本抹殺条約が締結されていた。

2020年12月31日 | 日本人の日序章(1980年)
 

日本人の日 序章■ある財閥が世界の経済と政治状況における一国の役割を分析。その一人の男は その国が存在しないと仮定し、世界分析を行う。結果は、男の推論どおりである。その国の名は。
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日本人の日序章 第6回ケン=アサガは、情報マフィアの宇宙ステーションで目ざめ、協力を要求される。断るケンの前で日本抹殺条約が締結されていた。

日本人の日序章 第6回
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
http://www.yamada-kikaku.com/

「いいから、フラン、彼らにケン=アサガを渡してやれ、彼らは政府直属

INSイコールインフォメーションネットワークサー

ビスだ、情報マフィアだ」



「しかし、まだ気を失なっていますが」54分署警察官フランがいう

「それでもけっこうだ、私達が世話をしよう」

情報サイボーグの1人が言った。



■ケン=アサガは深い眠りの中にいた。

 悪夢だった。



 日本全国にミサイルが雨あられと降りそそぎ、炎と化しているの

だ。

 父や母、妹ルミの姿がその紅蓮の炎の中に消えていく。彼らがケ

ンの名前を呼んでいる。

 思わず、叫び声をあげ、目がさめた。



 不思議な風景が目の前に入ってきた。窓を通して地球が見えてい

るのだ。



 ベッドの側に男が立っていた。

精悍ではあるが中年のどこにでもいるような顔と雰囲気だった。



 「気がついたかね。ケン=アサガ」

 「ここはどこだ。警察は」



 「心配しなくてもいい。警察の件は我々が処置した。君が驚くのも

無理はない。ここは宇宙空間だ。宇宙ステーション=ゼウスだ」



 「警官はいないのか。それに私がなぜここに」

 「言っただろう。君を保護したのだ。我々の役に立ってもらうため

にね」

 「君たちの役に立つだと、一体、何なのだ」



 「ケン=アサガ、我々は君に一つのプロポーザルをおこなおう。こ

れは君にとって、悪くはない提案だ。したがわない法はないと思う」

 「それは私か決める事だ。君達は一体。何者なんだ」



 「INS、インフォメーションネットワークサー

ビスだ情報ネットワークの者だ。

「ヘブンズ」とも呼ばれているがね。天国に一番近いのさ。私は

ブキャナンと言う」





「INSインフォメーションネットワークサー

ビスだと、情報マフィアか」

「そう呼ぶものもいる。この種の組織に対する人のとらえ方と

いうものは種々なのだ。いいかね、ケン、君は日本人としてはかな

り英語がしゃべれる。我々のエージェントになって我々のために働

らかないか」



 ケンは、提案の奇妙さに驚いた。



 「一体、どんな仕事をしろというんだ」

 「日本人を抹殺するための手助けさ」



 ケンは自らの耳を疑う。

 「冗談を言っているのか、君らは」



 「冗談かどうか」

 ブキャナンは時計を見た。そして片わらの二人の情報サイボーグ

に言った。



 「おい、ケンにテレビを見せてやれ。ちょうどいい時間だ」

  一人のサイボーグがTVをONする。



 アメリカン=ネットワーク=ュースがニュースが写る。ケンがいつも見な

れているコメンテーターが恐るべきニュースをつげていた。



 『臨時ニュースを申しあげます。本日午前6時、アメリカ政府のス

ポークスマンは重大な発表を行ないました。

 アメリカ合衆国を始め、ヨーロロッパ各国、ソ連を始めとする東欧

圏その他54力国によってJVO条約が発効されました。



 JVOとは日本消滅組織であり、秘密裏に条約締結会議がもたれてい

た模様です。



 詳細は続報が人いり次第、レポートいたします……』



 画像はパニック状態にはいっているウォール街にある日本人の会

社を映しだしている。



 「どういう事だ、これは」

 ケンは画面をくいいるように見つめる。



 「どうだね、本日をきして、世界各地で日本人抹殺プランがいよい

よ始動したんだ」



日本人の日序章 第6回
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
http://www.yamada-kikaku.com/
ご注意 まだインターネットと携帯電話が普及する前の作品です。



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