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ガーディアンルポ02「人間樹の星」第6回 人間樹の監視人のビッグは、時折りグレーに話し掛けていた。地虫のスキャッグは船の残骸からボックスを発見していた。

2020年12月21日 | ガーディアンルポ02■「人間樹の星」
GRガーディアンルポ02■「人間樹の星」人類指導者MEと、宇宙の敵ROWの戦い。ROWは、過去に遡りMEの家系への攻撃を。過去へ送り込まれた人類戦士「ガーディアン」の戦い
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ガーディアンルポ02「人間樹の星」第6回 人間樹の監視人のビッグは、時折りグレーに話し掛けていた。地虫のスキャッグは船の残骸からボックスを発見していた。
 

ガーディアンルポ02「人間樹の星」第6回

(1978年作品)

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

http://www.yama-kikaku.com/

 

 

 

■人間樹の番人ピックの目の前に広がる風景はいつも同じなのだ。

 

ビッグのナーダ77で生活が何の変化もないのと同一だ。ビッグは幼い頃、

地獄船でこのナーダ77へ連れてこられた。

 

 

 

しかしまだ入間樹の種入間となる程、成人していなかったので、ナーダ77の領主は、彼を人間

樹園の番人の一入としたのだ。ビッグは十才くらい。まだあどけない少年なのだ。

 

 

 

ビッグ達、番人が住む小屋のまわりといえば、もちろん入間樹が果てしなく広がってい

 

るだけなのだ。その果てがどこなのかビッグ達も知らない。また番人が何人いて、このよ

 

うな番人小屋がいくつあるのか知らない。

 

 

 

人間樹には肥料は不必要だ。有翼入かかなでる楽器のメロディが彼らを変貌させ

 

ていく。

 

 

 

ビッグ遠は特に、移植初期の種人間が動かないよりに見はり、実が熟しきらないうちに

 

摘与収っていく。また天敵、地虫が人間樹木を盗み来るにくるのを防がなければならない。それら

 

が彼等の仕事なのだ。

 

 

 

種人間とは話をしてはいけない。

 

が、やはり友遠のいないビッグは話をしたくなる。こちららが話しかけても答えがかえってこ

 

ない種人間もいるが、最近植えられたグレイはちょっと違っていた。

 

 

 

だから、いつもグレイの前で立ち止まってしまう。

 

グレイは灰色の髪をして、いつも苦 しそうな顔をしている。眉間のしわが深い。

 

 

 

「グレイ、グレイ」

 

種入間は眠りにつこうとしていた。グレイはピッタの再度の呼びかけでやっと眼を開け

 

た。

 

「やあ、ビッグか」

 

「お願い。地球の話をしておくれよ」

 

「困ったね。ビッグ。

 

私はできるだけ地球の事を忘れたいのさ。私にとってはもう意味の

 

ない星だからね。今はこの安らかなナーダ77が私にとって故郷の星たんだ。地球は余りに

 

騒がしい」

 

 

 

「ねえ、グレイ。頼むから話をしておくれよ。僕はナーダ77しか知らないんたよ。どんな

 

風に騒なしいのさ。1度行ってみたい痙。地球ってど人な所」

 

 

 

「地球かね。私はそこで傷つき、逃れてきたんだよ。何度も話しているようにね。でも君

 

には面白いかもしれないね。子供が生きていればちょうど君くらいだろう」

 

 

 

「グレイ、あなたの家族は」

 

「いない。皆死んでしまったんだ。あるつまらない争いごとのためにね」

 

「………」

 

「ところでビッグ、地球には、動物ってのがいるんたよ。猫や犬やその他一杯ね。とても

 

可愛いのさ。私の子供も可愛かっていた」

 

 

 

 グレイはわずかつつ、心を開き、ビッグに地球の話をし始めていた。自分の子供に語る

 

よりたった。そんな時のグレイの顔はとても安らかにたる。彼グレイには、やさしさが、

 

心を安んじてくれる者が必要だった。

 

 

 

 グレイはROW星人によって気がつかないうちに、生きる張りをなくされていた。

 

ある精神的ダメ^ージが与えられていた。

 

 

 

グレイとビッグの話はいつまでも続きそうだった

 

 

 

■クリスはシータの心理分析を受けて顔は苦痛にゆがんでいる。

 

シータは分析機によってクリスとヘルムがナーダ77に来た理由をすでに読みとっていた。

 

 

 

「人間樹グレイ。この男をガーディアンは捜しているのか」

 

 メモリー・マンであるシータは自分のデーターバン

 

タから必要なデータをアウトプットしていた。

 

 

 

「グレイ。彼はそんなに地球にとって必要な男なのか」

 

 シータはクリスを連れて来た有翼人の∇Aを呼びたした。

 

 

 

「お前は、この男の連れが、地面に飲みこまれたと言っていたな。もう 1度、調べてこい。

 

できれば、地下を捜し、死体を見つけてくるんだ。わかっているだろうが、地虫には充分

 

気をつけろ」

 

 

 

 地下は地虫遠の世界だ。

 

 

 

有翼人は地虫の地下トンネルを非常に怖れている。有翼人はしぶしぶ命令に従い、手勢を引き連れ、出かけて行く。

 

 

 

もし、まだヘルムという男が生きていて、地虫に助けられているとしたら。そう考えてシ

 

ータはもう一つ手を打っておくことにした。

 

 

 

今度は人間樹園を管理する有翼人を呼び出し、指示を与える。

 

「ISSSN-1909の入間樹の種人間を植えかえろ」

 

「しかし、シータ。この男はすぐに第2期成長に入るのですが」

 

 

 

「この処置は私シータとても必要なのだ。わかるかね」

 

 シータは有蔵人をにらみつける。

 

 

 

「わかりました。シータのおおせに従います」

 

 

 

「それから、植え変えた地点を私に言う必要はない。いや言ってはならぬ」

 

 

 

 最後の言葉に不審の表情をあらわしたが、有翼人は、命令を実行するために、人間樹園

 

へ降りて行った。

 

「さて、このクリスの処理だが」

 

 シータは独りごちた。

 

 

 

 心理分析機はクリスの深層意識を探り始めた。驚くべきデータがシータに示される。

 

「この男の深層意識は伺だ。こいつは人間じゃないぞ」

 

 シータはクリスの調査を明日、もう一度やりなおすことにした。

 

 

 

彼の疲労は著しい。長い睡眠時間が必要となっている。それにそろそろ地獄船が来る時期だ。その準備ししなけ

 

ればならない。シータは自室へもどり休んだ。

 

 

 

■ 地虫の長、スキャッグは、ようやく地上にたどりついた。スクリーンの男から頼まれた物を捜すた

 

めに、危険を犯し、クリスとヘルムのログットの残骸の所へやってきたのだ。

 

 

 

船の残滓はあたり一面に吹き飛んでいる。

 

 

 

 小一時間捜し、ようやくか目当ての小さなボックスを見つけだした。合金でできた黒い

 

箱。なぜこんなものが必要忿のか、スキャッグにはわからない。

 

 

 

遠くから翼の音が聞えてきた。有翼人達が船を調べにきたのたろう。スキャッグャッグは地下

 

トンネルにすばやく潜りこむ。

 

 

 

 1群の有翼人か降りて来て、あたりを必死で調へている。トンネルの出入口に時限爆弾

 

を仕掛け、スキャッグはすばやく地下ステーションに向かう。

 

 

 

 あとはヘルムの働きを待つだけだ。それに俺達は入間樹林園の攻撃を準備しなければ。そ

 

うスキャッグは思った。

 

 

 

 遠く爆発音が響いてくる。何人の有翼人を殺っただろうか。

 

 

 

 

 

ガーディアンルポ02「人間樹の星」第6回

(1978年作品)

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

http://www.yama-kikaku.com/

 

 



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