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新人類戦記第2章第6回 アメリカ政府は、自分たちが作り上げた超能力戦士が生き残っていると判断する。対抗政策として再び超能力戦士を結集・創造する事を決意する。

2021年02月09日 | 新人類戦記第2章(1980年作品)
新人類戦記第二章脱出ベトナム戦争当時、アメリカ軍は、超能力者をあつめて、特殊部隊を作る。生き残りの彼らは難民船でベトナムを脱出しょうとする。
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新人類戦記第2章第6回 アメリカ政府は、自分たちが作り上げた超能力戦士が生き残っていると判断する。対抗政策として再び超能力戦士を結集・創造する事を決意する。
 

 

新人類戦記第二章 脱出 第6回

作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

http://www.yamada-kikaku.com/

(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)

 

■アメリカ、バージニア州アーリントン、アメリカ国防省。

 作戦会議一室で、数人の男が、写真とVTRをプレ

ビューしながら、ディスカッションを行なっ

ていた。       

 

「これが難民船と海賊船の写真です」

「コックマン君、どうだね、君の判断では」

分析官コックマンは答えた。

「あきらかにベトナム・カンボジア紛争「クチニンの虐殺」と同じ傾向

がみられます」

「この船の生存者は」

「カリフオルニア州の宗教団体の難民救済の

ためのチャーター船「ピース号」に助けられ

ました」

「何名だね」

「その時、十三人助けられたそうです。しか

しあとで二人死亡したとのことです」

「しかし、それはおかしい。十一人も生き残

っていたというのは」

「もし、これが我々の秘密兵器のしわざだと

すれば全員が死亡していたはずです」

 

 「考えられるのは、殺人精神波の影響を受け

ない人間がいたとにいうことです」

 

 「これが救助された人間の全員の横顔だ」

 一人一人の写真がスクリーンに写されてい

一人の少女が写った時、驚きの表情が一人

一人の顔にあらわれた。

「プロジュクターを止めろ」

 

 しげしげとその少女の顔をながめる

「生きていたのか」

「しかし、荷電粒子砲は間違いなく、ジウの

乗ってにいたサンパンに命中してにいたはずです。

一億分の一の間違にいもないはずです」

「現地のCIAエージェントもサンパンが完全蒸

発したと報告してきています」

 「確か、日本政府のエージェントがジウと同行し

てにいたはずだな」

 「日本のエージェントの写真を至急に手に入

れろ」

 「それから、この少女ジウが収容されてマレーシ

アの収容所ヘエージェントを派遣しなければ

ならん」

■同じ頃。

ワシントンの南西郊、バージニア

州ラングレー、米中央情報局「CIA」の会議室一

室。

 同じ様にフィルムと写真がプロジェクター

からスクリーンに映しだされていた。

 「ジウが生きている」

 「どうやらこの男は日本のエージェント竜ら

しいな」

 「ソビエトのダブル・エージェント(二重スパイ)からも。超能力戦士についての

報告がとどいています。

 

 彼らソビエト政府はアメリカ軍がベトナムで超能力戦士

を実戦に使用したことを知ったらしいのです」

「というと、あの時か」

「そうです。テト攻勢の折ね、サイゴンのア

メリカ大使館ヘベトコンが突入された時です。その際、秘密書類の一部が盗まれま

した。その中に超能力戦士についての書

類がまぎれこんでいたです」

 

「テト攻勢の時、その書類が盗まれただと」

 「さらに、ソ連は我々と同じ様に。超能力戦士の研究に年月をかけています。

第2次世界大戦時です。彼らはどうやらベトナムで一人の超能力戦士をつかまえ、

ソ連本国の超能力戦争研究所につれてかえった形跡があります」

「誰だ。名前は」

「残念ながら不明です」

「それゆえジウもKGB(ソ連保安省)み狙われていたわけだな」

「さらに、彼らソビエト人は「精神波を影響されないヘルメット」を完成させているらしいのです」

「わかった。十中八九、彼女は生きているのだな」

「ベトナムとマレーシアをしらみつぶしにあたるように各地区のエージェントに

連絡をとるんだ」

「CIA長官、あとはにいかがいたしたしましょう」

「至急に大統領を呼びだしてくれ」

 

■再び、ホワイトハウスへ閣僚が集められた。

 大統領は怒りの表情でいった。

 

「それでは彼女ジウにあの荷電粒子砲が当たら左

かったというのかね」

 国防省長官が答える。

「荷電粒子砲自体には何の支障もなかったの

です。サンパンは完全に消威しました。

「それでは何ゆえに彼女が生きてにいるのかね

「それについては心理戦研究所のマッコール少佐にしゃべってもらいましょう。かれはブラックウッド博士の

副官でした」

一人の少佐が会議室のドフをあけて入って

きた。彼は質問に答える。

「恐らく、テレポートしたのだと思います」

「テレーポート?空間移動」

 

「そうです。個々人によって能力の差がありますが、ジウはごく近距離にテレポートでき

たのだと思います」

 横から国防省長官が口を添えた。

 「彼マッコール少佐は中尉時代にベトナム撤退の際の超能力戦士の抹殺計画にたずさわっています」

 

 「彼ら超能力戦士部隊全員はC5A輸送機に乗せられ、サイゴン近郊のタ・ソン・ニエット空軍基地を発しま

した。そしてその機内に別の副官アーチャー少尉によって南シナ海上で爆発するように爆弾がしかけられていたのです」

 

「しかし、マッコール少佐、今、君が言ったようにテレポートされたら終わりではないか」

「いいえ、この輸送機には対精神波バリヤーがはりめぐらされていたのです。テレポートも遠くまで可能ではありませんでした。つまりは不可能のはずです」

 

「しかし、実際にジウは生きてはいたでないかね」

「それに、我々のエージェントの報告によればソ連が一人の超能力戦士をベトナムでとらえ

た情報もはいっている」

 CIA長官がつけくわえた。

 

「わかりません。ブラックウッド博士が死んでしまった今となってはどうお答えしていい

のか、私の能力を越えることなのです」

 

「それから、この日本政府のエージェット、東郷竜という男なのだが、彼も超能力戦士なのか」

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 「それについては、私がべラックウッド博士の元に兵役につく前のこと

なので、はっきりとはわかりませんが、記録によりますと、心理戦研究所の第一期生だそ

うです。しかし、彼がテレポート能力を持っていたという報告は残ってなないのです」

 

 大統領が口を開いた。

 

 「諸君、ここでは二つの方法しか、今はないだろう。

1つ。彼らを味方につけるか、2,抹殺するかだ。ソ連側が一人の超能力戦士をすくなくなくとも1人手中にしているというのも憂慮すべき事態だ、なぜ彼ら超能力戦士が生きていたのか確かめねばならん」

 

 「といいますと、再度、「戦略心理研究所」を再設立することを認めていただけるのでしょうか」

 

「そうだ、早急に事を運びたまえ。ソビエト連邦への対抗策が必要だ」

「エスパー(超能力者)のアメリカ政府エージェントを早急に、マレーシアに飛ぱせます。我々の切り札です」

「超能力者のエージェントだと」

 

「東郷竜と一緒に戦略心理研究所を第一期生として訓練された人間です。彼は竜を知悉しています」

 

「わかった。国防長官、君にまかせよう。そしてもし、超能力戦士が全員生きているとする

ならば、彼ら超能力戦士を狩り出し抹殺する。こちら側の超能力戦士を再び早急に養成したまえ)

「わかりました」

 

■一人の男がアメリカ、デユーク大学の研究所からペンタゴンヘ呼び寄せられた。

 

一週間後、ケネデイー空港からマレーシアのクアラルンプール空港へ飛び立ったスパージャンボ機ボーイング七四七の中にその男の顔が見られた。

 

新人類戦記第二章 脱出 第6回

作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

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(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)



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