田舎人の徒然日記

退職後を故郷で暮す1948年式男の書き散らし

憲法があっても機能しなかった昔

2020-11-25 | 日々の暮し
忘れやすくなった。
今日が借り本の図書館への返却期限だった。
急遽、図書館へ出向く。
勿論、奥方も次の本を借りるのでついてくる。
図書館のあるホールには同好会の作品が展示されていた。


   展示作品の部分。花火を見る子ら。平和なればこそ

今日借りたうちの一冊は「『特高』経験者として伝えたいこと」(井形正寿著)である。
平和と諸々の自由の大切さを自分の経験に基づいて記されている。
なお、著者は民間から警察官に転職し大阪市内、八尾市内の職場に勤務したがマッカーサーの公職追放により離職した(辞令はなかったそうだ)。

 こんな本も借りた

「特高」といっても若い人には何のことかわからないかも知れない。
当時の「特別高等警察」の略称で主に国民の思想調査や摘発などを担当した。
ボクの親父が大嫌いだと言っていた記憶がある。

本には当時も憲法には言論、結社の自由が規定されていたが厳しい思想調査、弾圧・統制が行われたと書かれてある。
調べてみると・・・

大日本帝国憲法(いわゆる明治憲法)29条は「日本臣民ハ法律ノ範囲内ニ於テ言論著作印行集会及結社ノ自由ヲ有ス」と規定している。
だが、現実はそうはならなかった。

「法律の範囲内において」というのが曲者だ。
骨抜きにする法律を制定すればいい。
当時の治安維持法などがそれだろう。

現行憲法には「法律の範囲内において」なる文言はないが似たような危険があろう。
様々な必要性を基に新しい法律が制定される。
審議される法律が他に与える影響も十分考慮する大事さを思った次第である。
違憲立法なら断固粉砕すべし。
平和、自由は生きていく上での土台である。

水に浮かぶカエルを徐々に煮上げれば危険に気付かず死んでいく。
そんなカエルにされてはいけない。

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