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古今東西のアートのお話をしよう

日本美術・西洋美術・映画・文学などについて書いています。

2024/09/10

2024-09-10 16:07:16 | 美術展

日本のポップアートを
牽引してきた田名網敬一

田名網敬一(1936〜2024.8.9)
国立新美術館での大規模個展開幕2日後に急逝されました。合掌。


それでは、展覧会の様子をみていきます。

若冲も入っているポップな屏風


ツィギーもいますね

フォンテーヌブロー派の画家
「ガブリエル・デストレとその妹」1594年の引用


こちらはアンチンボルド


ベティちゃんに宇宙船


ピカソ 泣く女 模写

ピカソ ニューススタンド


お人形マンダラ?


チベット仏教風ですね


チベット仏教 無上瑜伽タントラ

ポップアートとチベット仏教の強烈な色彩と形象の類縁性は何なんだろう…


キリコ引用

若冲引用


漫画少年だった田名網氏は赤塚不二夫を尊敬していたそうです

ひみつのアッコちゃん


イヤミハウス


実物イヤミハウスです


本官は〜 💨🔫💨🔫
のお巡りさんイス


赤塚不二夫 オノマトペ
ネオンサイン

田名網展と同時開催していた
CLAMP展


CLAMP展 来場者はたぶん10倍ぐらいじゃないだろうか…

(以下ネットより、文章、写真を引用しました)

『CLAMP(クランプ)は、大川七瀬、いがらし寒月、猫井椿、もこなの4人からなる日本の女性漫画家集団。(全員、京都・大阪在住)

少年漫画、少女漫画、青年漫画を横断して多様な漫画作品を世に送り出し、またときには漫画という枠を超えて独自の表現を追求し続けてきた女性4人の創作集団CLAMP。〜「C」「L」「A」「M」「P」を頭文字とした「COLOR」「LOVE」「ADVENTURE」「MAGIC」「PHRASE」のテーマでCLAMPの作品世界を巡る展示構成を中心に、漫画以外の創作活動を含めた多岐にわたる画業の歴史を関連資料で紹介する。』

すでに、漫画とアートの垣根は
飛び越されている。
若い国内外の女性客が大半ですが、そうじゃない人もちらほら…




AX2006にて。左から、いがらし、大川、猫井、もこな。
まさしく、現代版「女四人の会」


漫画少年だった田名網敬一氏が
ウォーホルに憧れて、
日本のポップアートの代表となった

同じ会場で、新女四人の会の展覧会が田名網を圧倒している

もはや、日本のマンガは
世界の
ピュアカルチャーになっている


大吉原展 東京芸術大学美術館

2024-03-27 23:01:36 | 美術展

大吉原展初日(3/26)は、暴風雨が吹き荒れる幕開けとなった

しかし、会場には濡れそぼった
老若男女の熱気に溢れていた

ポスターにもなっている、歌麿の「吉原の花」など、海外に流出した名品が見どころ

展覧会は撮影禁止のため写真はネット画像を借用しました

歌川国貞 青楼遊郭娼家之図
文化10年(1813) 大英博物館

勝川春潮 吉原仲の町図 寛政前期(1789〜1801) 大英博物館

勝川春潮の現存する肉筆画は20点ほど、品があり美しい

会場風景

喜多川歌麿 青楼十二時 続巳の刻
寛政6年(1794)頃 大英博物館

歌麿の青楼十二時は、遊女の一日を描いた作品

勝川春章 遊里風俗図 天明7〜8年(1787〜88) 出光美術館

画像ではよく分かりませんが、客の男が大変な男前でびっくり!!

鳥文斎栄之 畧(やつし)六花撰喜撰法師
寛政8〜10年(1796〜98) 大英博物館

千葉市美術館で話題になった鳥文斎栄之(ちょうぶんさいえいし)の大首絵

高橋由一 花魁 明治5年(1872)
東京芸術大学

『明治新政府は、西洋諸外国からの批判により遊郭に対する規制を強める。江戸文化が廃れていくのを残念に思った某人が、花魁という象徴的な姿を記録に留めて欲しいと高橋由一に依頼した。
モデルになった花魁小稲が「わちきはこんな顔ではありんせん」と、泣いて怒ったという逸話が伝えられている。』

鏑木清方 一葉女子の墓 明治35年(1902) 東京芸術大学

鏑木清方 たけくらべの美登利 昭和15年(1940) 京都国立近代美術館

樋口一葉の『たけくらべ』は、吉原を舞台に、吉原一の花魁の妹で、13歳〜14歳の美登利を中心に思春期の揺れ動く世界を描く


喜多川歌麿 吉原の花 寛政5年(1793) ワズワース・アテネウム美術館

「深川の雪」「品川の月」とともに、雪月花をテーマにした、歌麿肉筆画の最高傑作

【参考】
喜多川歌麿 深川の雪 岡田美術館

喜多川歌麿 品川の月 フリーア美術館

人形師辻村寿三郎のセクション

『吉原 辻村寿三郎
華の吉原仲の町。 
悲しい女達の棲む館ではあるのだけれど、それを悲しく作るには、 あまりにも彼女達に惨い。 
女達にその苦しみを忘れてもらいたくて、絢爛に楽しくしてやるのが、彼女達へのはなむけになるだろう。
男達ではなく、女達にだけ楽しんでもらいたい。
復元ではなく、江戸の女達の心意気である。
女の艶やかさの誇りなのだ。
後にも先にも、この狂乱な文化はないだろう。
人間は、悲しみや苦しみにも、華やかにその花を咲かせることが出来るのだから、 ひとの生命とは、尊いものである。
私は、置屋の料理屋で生まれて育ったので、こうした苦界の女達への思い入れが、 ひとより深いのかもしれない。
辛いこと、悲しいこと、苦しいこと、冷酷なようだけれど、それらに耐えて活きてい るひと達の、何と美しいことだろう。
ひとの道に生まれてきて、貧しくても、裕福でいても、美しく活きる姿をみせてこそ、 生まれてきたことへの、感謝であり、また人間としてのあかしでもあるのです。
艶めいて、鎮魂の饗宴のさかもりは、先ず、吉原の女達から・・・・・・。

(「ジュサブロー展」図録作品解説、1992年より)』

名文である。
今回の展覧会の意図を解説しているかのようだ。

このセクションだけ撮影可能

(ネット画像借用)



美術館に2階から藝大正門をのぞく


帰りは、雨が小降りになった…


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倉俣史朗のデザイン 世田谷美術館

2023-12-27 00:33:05 | 美術展

『倉俣史朗(1934年~1991年)は、このような一風変わった家具と数多くの特色あるインテリアデザインを手掛けました。 1965年に独立し自身の事務所を構え、同時代の美術家たちとも交流をしつつ、機能性や見た目の形状に主眼を置いた デザインとは異なった考え方をした作品を発表し続けます。1980年代にはイタリアのデザイン運動 「メンフィス」に参加し、 その名は一躍世界中に浸透していきました。倉俣の作品は各国の美術館に収蔵されており、今なお国内外で高い評価を 受けています。』

展覧会チラシより


ハウ・ハイ・ザ・ムーン 1986年
富山県美術館

庭に面する展示室の4作品のみ撮影可能


以下の写真はネットより画像を借用
ミス・ブランチ 1988年 富山県美術館

造花の薔薇を透明アクリル樹脂に閉じ込めた椅子
照明があたると影絵をつくり美しい

ヴィヴィアン・リーとマーロン・ブランド

エリア・カザン監督の「欲望という名の電車」(テネシー・ウィリアムズ

の戯曲)でヴィヴィアン・リーが演じたヒロイン、ブランチ・デュボアから名付けた。

ブランチ・デュボアは、南部の大地主の家系に生まれながら、寡婦(夫は同性愛者)となった後は多くの男と淫蕩な関係を持ち、乏しい暮らしを送る妹夫婦のやっかいになっている。最後には、妹の夫(マーロン・ブランド)にレイプされ狂ってしまう。



きやしゃな紫の脚に支えられた椅子、ガラスの中に閉じ込められた薔薇はいつまでもみずみずしく、妖精が座るのにふさわしい。

しかし、薔薇はアクリル樹脂に固められたプラスチックの造花で、ミス・ブランチが腰掛けたなら、背も脚も脇も、たちまち崩壊するだろう。


そんな危うさを持ちながら、薔薇がつくるリズムは軽やかで、可憐な音色を響かせる…


展覧会チラシ


併設のレストランへ
庭がよく見える

ランチセットとビール、ワインを注文

前菜
このあと野菜のスープがあり

スズキのグリル
このあとコーヒーを注文

お料理まずまず…
ワインとコーヒーは◎


甍道を通ったら
お地蔵さんの代わりに“ミス・ブランチニコニコ



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荒木珠奈展 東京都美術館から中華蕎麦にし乃へ

2023-08-18 00:05:26 | 美術展

『荒木珠奈展』東京都美術館へ
マティス展が今週までらしく、なんと平日に関わらず長蛇の列(⁠・⁠o⁠・⁠;⁠)

荒木珠奈(あらきたまな:1970 〜)
『1970年、東京都生まれ。メキシコ留学時代に版画の技法に出会い、90年代から、版画、立体、インスタレーションなど幅広い表現の作品を発表。ワークショップを通じて、こどもやメキシコの先住民などさまざまな人々と共同で作品制作も行う。現在はニューヨークを拠点に、自身のペースで活動を続けている。』展覧会HPより

展覧会は4章構成、

1章 旅の『はじまり、はじまり!』
2章 柔らかな灯りに潜む闇
3章 物語の世界、国境を越える蝶
4章 うえののそこ(底)を巡る冒険


エスカレーターを降りると、すぐに ”うえののそこから“ が見えましたが、そこは4章で…

1章 旅の『はじまり、はじまり!』

ガイコツの行進 2004年

2章 柔らかな灯りに潜む闇

詩的な混沌 2005年

電柱から不法に電線を引くメキシコの街からインスピレーション

手作り感がいい
オラファー・エリアソンに負けていない!!
お気に入りです

うち 1999年
荒木が幼い頃住んでいた団地にインスピレーションを得たらしい
かぎ、小さな箱を開く… たくさんのおうち(Home)
3章 物語の世界、国境を越える蝶
NeNe Solー末っ子の太陽ー試作版 2011年

むかし、むかし… 2022年
子供たちとのワークショップで制作
4章 うえののそこ(底)を巡る冒険
東京都美術館の最深部、地下3階にインスタレーションを制作
上野は、江戸幕府開府から現代に至るまで、上野寛永寺、不忍池、上野動物園、東京藝術大学、東京国立博物館、国立西洋美術館など多様な文化の集合地であり、戊辰戦争や関東大震災の記憶も内包する、そんな “上野の歴史” に関心を抱いた荒木珠奈が、地下3階に『うえののそこから「はじまり、はじまり」』のインスタレーションを創った


記憶のそこ 2023年


ぐるっとパスで入場フリー鑑賞
手作り感溢れるかわいい作品に
感激
★★★★☆
楽しいよ、お勧めします(⁠◠⁠‿⁠◕⁠)

お昼は、前から行ってみたかった、本郷三丁目の『中華蕎麦にし乃』へ
『中華蕎麦』を注文

ビジュアルがいいね
ナルト最高!!

トッピング?に、肉ワンタン2個、海老ワンタン2個をチョイス

肉ワンタンは、肉ずっしり、海老ワンタンはプリプリで一つづつそのまま食べて、残りをラーメンに投入

サッパリ煮干しらーめんがワンタンメンに!!
すっきりだけではない旨味がしっかりあるスープ、麺は好みの問題か…
イタリア人のカップルが二組、スープまで飲み干してました

35度超えに、冷房の効いた店で塩気の効いたラーメン最高!!
★★★★☆
山椒ラーメン、冷しスダチも
美味しそうでした

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