「さ」は割と迷わずに選べたかな? さくら(桜)関連が多いですね。
里の春、山の春 新美南吉[作] 鈴木靖将[絵] 新樹社
新美南吉の、幼年童話と呼ばれる作品の一つ。
春をまだ経験したことのない子鹿が、まだ春の来ない山から、既に春の来ている里へ出てきて春に出会う。。。
人間と動物との優しく繊細な交流は「ごん狐」「手ぶくろを買いに」などを思い出させます。
さくらがさくと とうごうなりさ さく 福音館書店
公園や川沿いでなく、普通の住宅街のいわば「街路樹」のように植えられている桜の木々。
毎朝、忙しそうにその桜の木々の下を歩いていく人たち。。。でも桜が咲くと、いつもの朝とちょっと違う朝になる。
屋台が出て、宴会をして。。。という日本のお花見の風景は俗っぽくもあるけれど、でも、たくさんの人たちが桜のおかげで幸せな時間を過ごせるのは、やっぱり素敵なことだと思うのです。
満開になった後、嵐が来て、その後の桜の絵がリアルで良いなと思いました。濃いピンク色の軸だけを残して散ってしまった花あり、風雨に耐えてまだ残っている花あり。
そしてみずみずしい若葉が出てくる順番を描いた絵も良いですね。
青々とした葉っぱだけの桜の木は、もうほとんどの人が見上げることはないけれど、最後の絵はそんな桜の木を見上げてごらん、と言っているかのよう。
まぶしい木漏れ日がチラチラと輝き、緑の葉っぱが優しい風に揺れるのを見上げるのは私のもっとも好きな自然の風景の一つです。
ざっそう 原作/ロアルド・ホフマン 絵/吉澤みか 構成・訳/きむらゆういち 今人舎
雑草はたくましい。
時に厄介ではあるけれど、除草剤をまいても、そのたくましい生命力で再びはえてくる。
原爆が落とされた地にさえも。。。
ホフマンさんは1981年にノーベル化学賞を受賞した化学者。きむらゆういちさんは『あらしのよるに』という作品が有名だそうですが、読んだことがないです。
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