とこのへや

とこの雑貨と、とこのお洒落着。とこは樺太に住んでいたことがあります。とこの嫁の体験談、日記、備忘など。

本日最強のぶっちゃけ

2017-06-28 23:52:38 | 日記
こんばんは。

スゴかったっス、今日の株主総会。




この会社、複数の企業を取りまとめている。事業はエネルギーや、鉱山に出資までする金属事業ですから、こんな短い質疑応答で終わるのもおかしな話。

今期は配当も出てるし、報酬制度の導入も株式での報酬だから機関投資家は反対しないのではと思われ、不安視される材料は、合併した東燃ゼネラル石油がらみのことかな、とは思ってた。

5、60代と思われる男性が、静岡の清水港には富士山の景色が楽しめることで、豪華客船が寄港するようになり、また住宅も密集している中心街にほど近い場所に液化天然ガス火力発電所を作るのは止めてくれと発言したのね。返答は、まだ検討中なのだとのことだった。が、これが他の質問者の発言により、内実が少し透けて見えた印象となった。

止めてくれと最初に言ったその人物、この返答でよろしいかと議長に尋ねられるも、ご自分の要望を再び述べるにとどまる。いつも個人投資家の発言は、こんなふうな、体良くあしらわれる感じだ。

中期経営計画や報酬制度についての、いかにも総会質問らしい質問の後、ヤマダさんという妙齢と言ってよいかどうか、お声をきいただけでの印象だが、70代に差し掛かったかという感じ、言うなれば「マダム」という風情。
いきなり、今朝NHKで見たのよ、ときた。天下り?っつーの?ときた。「取締役の天下りを廃止してるの」、「そういうの、もう他の会社はやってないんだって!」って。「社外取締役はいらないの!」。
議長、あろうことか、笑ったんですよね。ま、他の株主も一斉に失笑、といったため息のような笑い声でした。
議長の冷たい促し、「失礼ですが、株主様のご質問の意図が…」と言い淀み、ヤマダさんも、周りの空気を読んだのか、議長に被せるように、声を一層張り上げ言い募ったのが、「はっきり言うと、大田さんみたいな、ね」「モリユウコさんが言ってた、サントウアキコさんは金の亡者だって」「東芝なんかそのせいで潰れちゃったからね!」。マダムは正義感でいっぱいなのだと思うのだが、「ハケンを雇わないで、今働いている人を正社員にしてあげたらどうですか?」と、愛情あふれる響きでありました。しかしここも既に嘲笑に近い笑い。
ちなみに大田さんとは1人だけの女性役員、今時のダイバーシティを表現するための社外取締役だ。私は少なくともそう考えている。政策を研究してきたというご経歴だが、初めて役員に選任される際の総会で、株主から一言挨拶をと求められるも固辞された方だ。

しかし、この発言、内容はともかく、他の質問者に同調圧力をかけるほどの、勢いがあったと思う。
なぜなら、その後、株主たちは議長に「質問の要点だけを…」とか「この回答でよろしいですか?」というツッコミや終わらせる意思表示に対し、「もう直ぐ終わります!」とか「不満だよ!」とか切り返すようになっていったのだ。

質問には出席票を掲げて議長に指名されなければいけない。質問はお一人につき2つまで。前の方で大声を上げている初老の男性、議長に「次は女性の方にご質問いただきたい」と、(結局は後で指名することになるのだが)ある男性をとどめて、若い女性を指名した。すると、その方も静岡からいらしていて、件の火力発電所の建設反対のことで、東燃ゼネラル石油のムトウ社長にお願いしたのに、以後回答も連絡もないとのこと。
是非、社長から誠意ある回答いただきたいという主張だった。
言わせていただきたかったのだが、その言い方は抽象的な要望になってしまうので、もっと直接、ダイレクトな表現がいいと思う。

議長は、定款に定められている通り、社長が務め、質問の応答者として、他の取締役を指名する。そして、この企業の場合、取締役は、各子会社の代表取締役をしているので、その事業に精通しているはずなのだ。そして、そういう取締役は、質問された時の言い訳を常に考えて行動しているので、すぐうまい言い訳が言えるのだ。

若い女性の質問は、感情的だったし、意図としては先の男性と同じなので、回答は議長から、先ほどの回答と同じという言葉しか引き出せなかった。火力発電所のことは、検討中なのだと。

他の質問の後、もうすぐ12時となり、質問はこれで最後としますと宣言した時に、立った質問者は3、40代だろうか、怒鳴るでもなく、清水駅前に住んでいるといい、話し始めた。話し始めたというより、質問を重ねた。
反対の署名も一万超えている、いくつかウェブサイトも存在する、これほど地域住民から嫌われても、利益が上がればそれでいいのですか、と。中部の浜岡原発が再稼働決定となったら、火力発電所の必要性は下がり、収益が上がるのでしょうかと。
合併後も、問い合わせに対し、これは弊社の決定事項だと言われた、と、先ほどの女性の話に加えて力ある発言。
私はおもわず、拍手した。
議長はこれまでと異なり、やや気色ばんで担当がなんと言ったか知らないが、会社として決定はしていない、私も決定としていないと繰り返した。では中止していただけるのですか?と男性はマイクを通さずに質問した。返事は検討中としか言えない、というものだったが、原発再開なら投資は再考し、中止じゃないだろうか、と思わせるものがあった。

昔はシャンシャン総会などと言われていたが、議案にこそ絡まないけれど、株主たちの発言が、アツく有意義に思われた総会でした。

さ、寝よっと。


会場の地下入り口。ホテルって、キブンアガるわぁ。
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