エジプト王朝が終わる日

　　　　　　　　　　　　　　　　ＵＣ.００１２　４月２日

　　　神軍はナイル川越境をし首都カイロに進軍し全面戦争に入った
　　　　　　　　　　第一地上機動師団のＭＳ地上機動中隊と
　　　　　　　　第二地上機動師団の第一ＭＳ機甲大隊が先頭
　　その後ろから後方支援部隊の第二地上機動師団の第三装甲師団が
　　　　　　　　　統率の崩れたエジプト軍に追い討ちをかける

　　　　１日に到着していた第二地上機動師団第二ＭＳ機甲大隊が
　　カイロの包囲を始めエジプト大統領・閣僚及び軍幹部の拘束を開始
　　　　　　エジプト空軍は制空権を握ろうと戦闘機の出撃を始めた
　しかし神軍第二地上機動師団のザクキャノンの対空能力の前では無力


　　　　　　　　　　ＵＣ.００１２　４月２日　午前１１時５０分
　　　　　　　　　エジプト・アラブ共和国は全面降伏をした
　　　　　　午後には首都カイロから逃亡を図った首脳達を拘束

　　　　エジプトはワイドヒル神国の手に落ちカイロをオアシズと改名
　　　　　　　　統治をサナーイ准将に任せ守備隊に就かせた

　　　　　　　こうして一ヶ月にも及ぶエジプト侵攻は幕を閉じた

エジプト正規軍 最後の抵抗

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ＵＣ.００１２　３月３１日

　　　　ナイル川西岸都市ギザを制圧し駐留するエジプト侵攻隊第一地上機動師団
　　　　　　　司令官サナーイ准将の要請を受け　援軍部隊を回したマコー大佐
　　　　　　　　　　　　第一MS機甲大隊と第三装甲師団がギザに到着
　　　　　　　　　　　　　　　　　　エジプト軍との全面対決開始
　第一地上機動師団のMS地上機動中隊と第二地上機動師団の第一MS機甲大隊が
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ナイル川越境進軍開始
　　　　　　　　　　それに続き第三装甲師団　第一機甲師団ナイル川越境　

　　　　　既に条件付で停戦協定をワイドヒル神国の本国で結んでいたアメリカは
　　　ワイドヒル神国で米軍中央司令官ハウウェル元帥とマ・ツベ中将が協定締結
　　　　　　地中海に米海軍大西洋艦隊が入り　米陸軍の一斉撤退が始まった
　　　　　　　　　　　　　　　　　マ・ツベ中将の要求はこれ以後　
　　　　　　　　　　　神軍侵攻への介入を一切しない事を協定に盛り込み
　　　　　さらに米陸軍第四歩兵師団のM1エイブラムス５００両の接収を条件とした

　　　神米停戦協定締結の三時間前にワイドヒル神国指令本部ドック入港をしていた
　　　　　　　超弩級宇宙戦艦大和から大元帥ケンオー・オッカー陛下が初入国
　　　　　　　大元帥ケン陛下はマ・ツベ中将の外交に不満を持ちながらも傍観
　　　　　　　　　　　　　　　大元帥オッカー陛下が一番に望むことは
　　　　　　　　　　　　　　自分よりも強く強大な敵に挑む事であるのだ

　　　　　　　　　　予想外にも脆弱であった米陸海軍に退屈さえ感じていた
　　　　　　　　　　　わざわざソロモンから来るまでもなかったと飽きていた
　　　　　　　
　　　　　　ワイドヒル神国の神　ケンオー・オッカー陛下が地球初降下したことで
　　　　　　　　　　　地球情勢に大きな影響をもたらすことは確実であった

神軍エジプト侵攻と米軍の敗走

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ＵＣ.００１２　３月２７日

　　　　　　　　　米陸軍第四歩兵師団はレーダーに映る神軍応援部隊が
　　　　　　　　　　　　　　　ナイル川西岸都市ギザに駐留する
　　神軍第一地上機動師団に向かっているのを把握すると米軍中央司令部へ報告

　　　　　　　　　　アメリカ合衆国とワイドヒル神国は国交もなにもない
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　それは当然だった
　　　　　　　つい四ヶ月前に建国された国に大使館などあろうはずもない

　　　　　　　　　　　　　　米軍はプライドを捨て停戦交渉に出た　
　　　　　　　　　　　　しかしエジプト閣僚や軍部から反発を受ける
　　　　だがこれ以上の損害・戦死者を出すわけにいかないアメリカ合衆国は
　　　　　　　　中東のメインマスコミのアルジャジーラ衛星ＴＶ局を使い　
　　　　ワイドヒル神国へ停戦協定を結ぶ準備があることを米大統領は発表

　　　一週間以内に全軍撤退するかわりに地中海の一時航行を認めて欲しい
米海軍大西洋艦隊の輸送支援艦で現在展開している第三・第四歩兵師団の撤退
　　　　　　　　　　　　　これ以上のエジプト攻防をやめる代わりに
　　　　地上部隊の撤退救援艦の地中海航行を認めて欲しいとのことであった

　　　　　　　　　　　　　　　　　事実上の敗北宣言であった
　　　　　　　　　　　　　　米軍撤退後に残るのはエジプト軍のみ
　　　　　　　堀を埋められた城の落城は早い　先の全貌が見え始めていた

　　　　　そのころ本国にて衛星TVを見ていたマ・ツベ中将は高笑いをしていた
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　しかし対照的に
　　　　　　　　　神軍旗艦大和で見ていた大元帥ケンオー・オッカー陛下は
　　　　　　　　　　　憮然とした表情で米大統領の打診発表を見ていた

マコー大佐決断！ 進撃！！第二地上機動師団

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ＵＣ.００１２　３月２６日

　　　　　　　　アスワン陥落の翌２６日　第二地上機動師団指令マコー大佐は
　　　　　　　ナイル川西岸都市ギザに近い　第一ＭＳ機甲大隊と第三装甲師団を
　　　　　　　　　サナーイ准将の援軍要請に従い　援軍部隊として進軍命令
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　そして
　　　　　　サムソン大型自走発射台に搭載された中距離弾道水爆ミサイルの照準を
　　　　　　　　　米陸軍第四歩兵師団の最終防衛ラインの首都カイロへ合わせた

　　　　　　　　　　　　　　　　エジプト侵攻は終局を迎えようとしていた

　　　　　　　　米陸軍第三歩兵師団もアスワンの北３０ｋｍの地点で進軍停止
　　　　　　　　　　　　　　　米軍中央司令部からの命令を待っていた
　　　　　　　　　　　　米兵の信じられない戦死者にアメリカ議会・国民が
　　　　　　　　　　　　　　　　これ以上戦争を続ける事に疑問視
　　　　　　　　　ホワイトハウス周辺や各中枢都市で反戦デモが起きていた

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　神軍は最終局面を向え　
　　　　　　　　神国の神兵たる強さの誇示を世界に見せ付ける体制に入った

アスワン陥落

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ＵＣ.００１２　３月２５日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　米陸軍第三歩兵師団接近の情報を受け
　　　　　　　　　　　　　　　　第三地上機動大隊隊長キョン少尉は米陸軍第二歩兵師団の
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　残党掃討作戦を急速に作戦遂行開始
　　　　　　　　　　　モビルスーツの砲撃にて致命的に海兵隊をつぶし白兵戦車キュイにて突入

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　米陸軍第二歩兵師団の偵察隊は
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　第二歩兵師団全滅の連絡を中央司令部に報告
　　　　　　　　　　　　　　　　　カイロから南下中の米陸軍第三歩兵師団は進軍を続け
　　　　　　　　　　米陸軍第四歩兵師団は退却した神軍第一地上機動師団へナイル川越境せず
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ナイル川東岸から部隊を動かさなかった
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　というより動けなかったのだ
　　　　　　　　　　撤退するにも米海軍空母艦隊は壊滅し救援の大西洋艦隊を待っていたのだ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　米海軍陸軍は史上初の大打撃を受け
　　　　　　　　　　　　　　　　　　エジプト撤退もしくは停戦交渉に出ようとしていた
　　　　　　　　　　　　　　　　　　アメリカ議会でもこれだけの死傷者を出してまで
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　戦争を続ける意義があるのか問われていた

　　　　　米陸軍損害
　　　　　　　　　　第一歩兵師団　全滅　
　　　　　　　　　　第二歩兵師団　全滅
　　　　　　　　　　第三歩兵師団　約４７００人戦死
　　　　　　　　　　第四歩兵師団　約２２００人戦死
　　　　　　　　　　第一機甲師団　全滅
　　　　　　　　　　第二機甲師団　全滅
　　　　　　　　　　第一～第百二十一空挺部隊　全滅

　　　　　米海軍損害
　　　　　　　　　　第三・第五・第七太平洋艦隊　全滅
　　　　　　　　　　輸送支援艦隊　空母打撃郡　　全滅
　　　　　　　　　　艦載機部隊　　　　　　　　　　　全滅

　　　　　　　　　　　　　　　　米軍総戦死者推定１２０,０００人