WOWOWカンヌ国際映画祭ブログ

現地に飛んだスタッフが映画祭の様子を毎日レポート!

コンペ作品 キム・ギドク監督作品「SOOM」(Breath)の記者会見模様

2007年05月21日 | 現地レポート


キム・ギドク監督作品「SOOM」(Breath)の記者会見

出席者:キム・ギドク(KIM Ki-duk)監督
キャスト:チャン・チェン(Chang Chen)、ジア(ZIA)、カン・インヒョン(KANG In-hyung)

台湾出身の人気俳優チャン・チェンにとって初めての韓国映画出演作。
監督は韓国の異端児キム・ギドク監督です!

チャン・チェンは「グリーン・デスティニー」や「2046」にも出演した今アジアで最も注目されている俳優です。


質問:
この作品を演じて...
チャン・チェン:
韓国の映画に出演するのは初めてのこと。でも、監督が配慮してくれて、僕の役は喋れない人の役なので、セリフを覚える必要がなかったのだが、とても挑戦となった作品だ。台詞がないので、身体で表現するところにかかってくる。精神的な準備がとても必要だった。

チャン・チェン

質問:
あなたが映画を作るとき、ストーリーを重視するのですか?
キム・ギドク監督:
ストーリーより、社会に対する僕のもってるヴィジョンが作品の発端だ。

韓国の若手俳優カン・インヒョン


韓国出身の女優ジア

質問:
最近の韓国の社会問題を反映させた映画を撮る気は?
キム・ギドク監督:
この作品は、最近の時事問題を語るというより、二人の人間の疎通の不可能さ、難しさを描いている。それは僕が韓国社会に対して感じている、難しさ、を表してる。

質問:
ここ近年韓国映画は世界中の映画祭などでも取り上げられ注目されてますが、韓国映画の魅力は?
キム・ギドク監督:
韓国映画が興味深いのは、スタイルなどではなく、真実を語るところにあるのだと思う。

質問:
チャン・チェンを起用した理由は? 韓国の役者との違いは?
キム・ギドク監督:
チャン・チェンと出会うまで、キャスティングで苦労したんだ。合う人がいなくてね。彼に決定した後、彼の従来のイメージを崩すにはどうしたらいいかと考えて、喋らない男を演じさせる事だと思ったんだ。

キム・ギドク監督

質問:
今後欧米人とのコラボレートの予定は?
キム・ギドク監督:
海外から沢山のシナリオを貰うんだが、今のところ、西洋の感覚を持ち合わせてないから、乗り気がしないんだ。でも、突き詰めれば人間は皆同じだと思っているけどね。
とりあえず、低予算での映画作りに慣れてしまってて、莫大な予算で作る映画のシステムには僕はなじめそうにない。
ホー・シャオシェンやウォン・カーウァイが今回のカンヌ映画祭で西洋とコラボレーションした作品を出品してるが、観るのを楽しみにしてるよ。大きな予算があって作る映画がどのようなものかね。金が沢山有る分、欠けてる部分もあるんじゃないかって。

会見終了後、記者にサインするチャン・チェン



最新の画像もっと見る