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【蔵出しレポート】『Synecdoche, New York』記者会見の模様

2008年06月12日 | 現地レポート

『エターナル・サンシャイン(Eternal Sunshine of the Spotless Mind)』、『ヒューマン・ネイチュア(Human Nature)』、『マルコヴィッチの穴(Being John Malkovich)』等の脚本家として名高いチャーリー・カウフマン(Charlie Kaufman)の初監督作品として注目されてる『Synecdoche, New York』!本日は、その記者会見の模様を蔵出し。

以下は『Synecdoche, New York』記者会見の模様。

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すっごく面白いけど、空腹時に試写に行ってしまい、頭の中がグルグルになり、大変な目に遭いました…!しかし、チャーリー・カウフマンの世界観は淡い色なのに強烈、といのが凄いです。


左からチャーリー・カウフマン監督、キャサリン・キーナー(Catherine Keener)、フィリップ・シーモア・ホフマン(Philip Seymour Hoffman)、サマンサ・モートン(Samantha Morton)、プロデューサーのスパイク・ジョーンズ(Spike Jonze)

質問:
テーマについて

チャーリー・カウフマン:
僕は自分の頭の中で考えてる事を脚本に反映させるんだ。
結果的に、老衰、死、病気になってしまった!

質問:
タイトルについて

チャーリー・カウフマン:
僕は、ちょっと込み入った、あんまり内容を明かさないようなタイトルが好きなんだ。前回の映画は『Eternal Sunshine of a Spotless Mind』っていうタイトルにした。ちょっと覚え難いっていう理由からね。自分でもちょっとの間思い出せなかったよ。時間が経つと最後には思い出してね、そうしてそれは観客も同じ事だって気付いたんだ。今回の映画のタイトルで、観客は新しい言葉を発音することを覚えるよね。悪くないんじゃないかな。



質問:
まだ経験の浅い監督に指導される事について

フィリップ・シーモア・ホフマン:
チャーリーにはびっくりさせられるよ。撮影初日から、既にすごく考えていたし、良く勘が働いていたし。ときにはすごくまじめだし、ときには、とっても軽いときもある。この役は難しくてね、チャーリーが手伝ってくれたんだ。チャーリーは友達だし、友達は困難を乗り切るために手伝ってくれる。チャーリーは撮影の間、僕のあらゆる面を突き破ったと思うよ。あんまり気持ちのよいものではなかったけどね。

質問:
初監督ということについて

チャーリー・カウフマン:
あんまり不安はなかったね。もちろん、すごく記念すべき事だよ。100人を超える役者、舞台装置があるわけだし。でも、一つずつ障害を乗り越えていったんだ。もちろん、困難もあったさ。でも実際に、役者と働くのが僕は好きだし、役作りに関する必要な細かな事柄を話すのがすきなんだ。…書いているときは、きちんとした目標はなかった。アイデアがあって、面白いと思って、もっとそれを深めようとしたんだ。書く事と監督するという事の違いは、たくさんの人がそのプロジェクトに参加しているってことだ。それを生かさないっていうのはつまんないよね。僕は絶対に、僕みたいに行動するように指導したりはしないよ。だから役者と相互に話し合ったんだ。特にフィリップとはね。共同作業だよ。こうやって役柄ができていったんだ。シナリオがあって、役者と話し合ってということから作中人物が生まれていったんだ。

質問:
脚本家としてのチャーリー・カウフマンについて

スパイク・ジョーンズ:
彼のシナリオはとても明確だ。『マルコヴィッチの穴』では、毎日新しいアイデアを出す必要はなかったよ。でも撮影中はいろんなことを試した。テキストを尊重したけど、時には、それっておもったときには自由に行動もしたんだ。時々、会話がどうなったかって聞いてね…。でも彼は臨機応変でね。技術的問題で撮影できないこともあるって知ってるしね。

質問:
監督としてのチャーリー・カウフマンについて

スパイク・ジョーンズ :
『Synedoche, New York』はすばらしい映画だ。チャーリーは物語の問題を解決するのに、アーティスティックな部分や意図は完全に残しながら持っていたアイデアを潔く捨てたしね。神父のシーンがその例さ。僕の好きな場面の一つだよ。


■『Synecdoche, New York』
監督:チャーリー・カウフマン
出演:フィリップ・シーモア・ホフマン、ミシェル・ウィリアムズ、サマンサ・モートン、エミリー・ワトソン、キャサリン・キーナー




「VIVAカンヌ映画祭2008」
6月13日(金)午後4:00
6月14日(土)午前10:00
6月18日(水)深夜2:30
詳しくは番組紹介にて
お楽しみに!






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