
あなたへの
思いを 手紙にしたため
赤い ポストに
投函します。
電話や メールや
ラインなど
電波を利用した
コンタクトは
あまりにも
簡単すぎて
寂しいのです。
それに
赤いポストは
なんと 艶めかしい
存在でしょう。
返事が来ないのは
郵便の遅れでしょうか
どこかへ
迷子になったのでしょうか
それさえ
謎めいて
二人の間の
距離感が
もどかしく
もどかしさゆえ
なお、
思いは 募るのです。
愛を そだてるとは
そういう 過程の
話なのですよね。
大人の愛の
進行形を
たなごころにのせて
眺めながら
時間を過ごす
無駄なような
それでいて
何よりも 満ち足りた
時間の流れを
ゆりかごに のせて
揺らします。
思いを 手紙にしたため
赤い ポストに
投函します。
電話や メールや
ラインなど
電波を利用した
コンタクトは
あまりにも
簡単すぎて
寂しいのです。
それに
赤いポストは
なんと 艶めかしい
存在でしょう。
返事が来ないのは
郵便の遅れでしょうか
どこかへ
迷子になったのでしょうか
それさえ
謎めいて
二人の間の
距離感が
もどかしく
もどかしさゆえ
なお、
思いは 募るのです。
愛を そだてるとは
そういう 過程の
話なのですよね。
大人の愛の
進行形を
たなごころにのせて
眺めながら
時間を過ごす
無駄なような
それでいて
何よりも 満ち足りた
時間の流れを
ゆりかごに のせて
揺らします。

完成したジグゾウパズル
朝のかおをして 散歩していると
サンダルの軽い足音が
道連れとなって ついてくる
白い仔犬のリードをひいた
若い女性の顔が
まぶしい太陽を遮るように
小手をかざして 近づく
おはよう・・
手にした 紫陽花の一枝を
さしだして
あたりまえのかおをして
手渡すと
怪訝なかおの わたしを
ふりむきもしないで
その姿は やがて 小さくなって
朝霧の向こうに
溶けこんでしまった
朝のかおをしたわたしに
紫陽花が
似合うというのだろうか
今、
ほほがほころんでいると
思った
サンダルの軽い足音が
道連れとなって ついてくる
白い仔犬のリードをひいた
若い女性の顔が
まぶしい太陽を遮るように
小手をかざして 近づく
おはよう・・
手にした 紫陽花の一枝を
さしだして
あたりまえのかおをして
手渡すと
怪訝なかおの わたしを
ふりむきもしないで
その姿は やがて 小さくなって
朝霧の向こうに
溶けこんでしまった
朝のかおをしたわたしに
紫陽花が
似合うというのだろうか
今、
ほほがほころんでいると
思った

不確かなことを
確かめるように
覗き込む
覗き込まれた心は
勿忘草の陰で
息をひそめる
駄目です
不確かなことは
そのままにするがいい
真実は 思っているより
過酷なことが
多いものです
勿忘草が 耳元で
ささやく
確かめるように
覗き込む
覗き込まれた心は
勿忘草の陰で
息をひそめる
駄目です
不確かなことは
そのままにするがいい
真実は 思っているより
過酷なことが
多いものです
勿忘草が 耳元で
ささやく

このまま で と
あなたは言う
いつまでなのか
私は 訊かない
このまま を こわすと
二人も 壊れてしまう
このまま を 壊す時
沢山のものが 壊れる
だけど
いつまでなのか
私は 訊きたい
訊かないことで
私が 壊れることもある
あなたは言う
いつまでなのか
私は 訊かない
このまま を こわすと
二人も 壊れてしまう
このまま を 壊す時
沢山のものが 壊れる
だけど
いつまでなのか
私は 訊きたい
訊かないことで
私が 壊れることもある

時が過ぎて
思い返すと
何かが はじめの思いとは
違っていることに
気づくことが おおい。
薔薇を買うつもりで
花屋を 訪れたのに
店を出るとき この手には
ガーベラと かすみ草が
詩集を買うつもりで
本屋を訪れたのに
帰りには 旅行の小冊子
赤いブラウスが欲しくて
ブティックへ 行ったはずが
黒のシフォンの それが
私の手に
決して 移り気な人ではないのに
どこかで
気持ちを 翻す 力が働き
初めの思いとは
違う結果が残る
結果を 後悔することはないが
ふとした時に
そのことを 思い出して
気持ちの中に
ある 躊躇が 目覚める
人の気持ちが
かくも 不確かで あることを
かなしむ。
思い返すと
何かが はじめの思いとは
違っていることに
気づくことが おおい。
薔薇を買うつもりで
花屋を 訪れたのに
店を出るとき この手には
ガーベラと かすみ草が
詩集を買うつもりで
本屋を訪れたのに
帰りには 旅行の小冊子
赤いブラウスが欲しくて
ブティックへ 行ったはずが
黒のシフォンの それが
私の手に
決して 移り気な人ではないのに
どこかで
気持ちを 翻す 力が働き
初めの思いとは
違う結果が残る
結果を 後悔することはないが
ふとした時に
そのことを 思い出して
気持ちの中に
ある 躊躇が 目覚める
人の気持ちが
かくも 不確かで あることを
かなしむ。

完成したジグゾウパズル