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楽譜・CD情報

吹奏楽の新レパートリーを探るin福岡

2005年11月01日 | 公開レッスンレポート
2005年10月29日、福岡は早良市民センターにて
【吹奏楽の新レパートリーを探るin福岡】が開催されました。

演奏会の内容、目的は中学・高校生バンドによる新レパートリーの紹介を兼ねた研究演奏会で、その作品の新たな可能性を追究し、吹奏楽界、及び吹奏楽による 学校教育のより良い発展を目指す事を目的としております。

今回の出場団体は
九州女子高等学校吹奏楽部
■志免町立志免東中学校吹奏楽部 
■前原市立前原東中学校吹奏楽部
■福岡市立片江中学校吹奏楽部 
■福岡市立三筑中学校吹奏楽部 
■福岡市立内浜中学校吹奏楽部 
■福岡県立博多青松高等学校ウインドアンサンブル部 

以上7団体の出場により盛大に行われました。

第1部を公開レッスン、第2部は演奏会形式による新譜紹介という形で行われ、
オープニングは志免東中学校吹奏楽部による八木澤教司「ぷれりゅーど」の演奏により、会は華々しく始まりました。

第1部公開レッスンでは作曲家の八木澤教司先生をお迎えし、先生の新作「Las Bolas Grandes」の公開レッスンが行われました。
九州女子高等学校吹奏楽部による演奏で、先生の丁寧なレッスンにより
とても熱い演奏を聴かせて頂きました。部員の皆さんも真剣な眼差しで
そこから生まれてくる音楽はとても素晴らしいものでした。

また、この時期に相応しくアンサンブル作品の公開レッスンも行われ、
拙作「春になって」~2本のフルートと打楽器のための~を同校の演奏で私のレッスンにより行われました。
演奏された3人の皆さんはステージの照明によって汗だくになりながらも、
集中した演奏を聴かせて頂きとても感謝しております。

第2部は新譜を含めた邦人作品の紹介です。
コンクール及び演奏会に効果的で、小編成でも演奏可能な作品が
各校の素晴らしい演奏により紹介されました。

また今回は福岡での開催ということから九州在住の作曲家の作品、
正門 研一作曲「東風(くちかじ)にのせて」~沖縄の旋律による幻想曲~
今村 光貴作曲「玉津姫の涙」
が演奏されました。

正門作品は福岡市立三筑中学校吹奏楽部の華やかな演奏で、力強く、
リズミカルな沖縄音楽が奏でられ、会場もとても盛り上がりました。

今村作品は福岡県立博多青松高等学校ウインドアンサンブル部の演奏、
作品は大分県豊後大野市三重町の内山観音にまつわる昔話で、悲しい
物語りから、音楽も深い哀歌が切々と歌われました。
物語の情景が浮かぶ見事な演奏でありました。

この博多青松高等学校は九州県立初の単位制高校で、朝から夜まで授業のため
練習は休日しかできないとのお話でした。しかしながら今回は今村作品の他、
坂田 雅弘作曲 吹奏楽のための「胡蝶の夢」の2曲を演奏され、練習時間が少なかったにもかかわらずとても息のあった素晴らしい演奏を聴かせて頂きました。

各校の熱い演奏により会は進み、最後は九州女子高等学校吹奏楽部による、
拙作、吹奏楽のための交響詩「山よ」が演奏され、続いて「Las Bolas Grandes」を
八木澤先生の指揮により演奏されました。
「山よ」は作品の意図としたものを見事に引き出された演奏、
「Las Bolas Grandes」は公開レッスンで得たものをきちんと再現された好演でありました。

プログラムを終了し、アンコールは総勢200人を超える中高校生によりふるさと(岡野貞一/渡部哲哉)を私の指揮により演奏され、会は盛大に終演を向かえました。

今回は3年生のいない1、2年生だけのバンドによる参加ですが、
このような時期にステージで演奏し、また他校の演奏を聴くという機会は
今後の吹奏楽部の活動及び、学校の音楽教育にとっても大変重要なことで
あったかと思います。
今回多大なるご協力を頂きました参加団体の皆様、そして八木澤教司先生に
心より感謝申し上げます。

ご来場誠にありがとうございました。


※ウインドアート出版では、作品紹介の公開レッスンを全国各地で行っております。
邦人作曲家による公開レッスン及び、その作品の新たな可能性を追究し、吹奏楽界、
吹奏楽による学校教育のより良い発展を目指す事を目的としております。
尚、公開レッスンにご協力頂けます中高校生バンド、吹奏楽団も募集しております。
これまで多くの楽団の皆様にご協力頂きまして、またご来場頂きました
お客さまからも大変ご好評を頂いております。詳細につきましてはウインドアート出版までお問い合わせ下さいませ。

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